マタギ文化息づく秋田県横手市。ここには焚き火肉料理を極めた男たちがいる。極上のクマ鍋、カモの燻製、芳醇などぶろく…。マタギたちの贅沢な宴会に潜入した。
ハンター(右から)
茂木弟治さん(67歳)、高橋幸男さん( 67 歳)
胃袋にガツンとくるマタギ伝統のクマ鍋
クマ肉は、古来、日本伝統のジビエ料理として食され、薬膳の材料としても用いられてきた。なかでも最も一般的な料理が「クマ鍋」。マタギのまかない料理でもある。
料理のポイントは、肉を炒めて下ごしらえし、臭みをとること。
クマ肉が手に入ったら、ぜひチャレンジを!
【材料】
クマ肉 適量(以下同)(マタギ料理の分量は好みと塩梅で決まる)
塩・コショウ
ショウガ
ニンニク
豆腐 1丁
トビタケ(キノコの一種)
ミズ(山菜の一種)
味噌
【作り方】
1. クマ肉に塩・コショウをふる。
2. おろしたショウガ、ニンニクを合わせてフライパンで軽く炒め、肉の臭みをとる。
3. 鍋に水、炒めたクマ肉、豆腐、キノコのトビタケ、山菜のミズを入れ、おき火で煮る。
4. 最後に味噌で味付けすれば完成。トビタケとミズの出汁は、肉の旨みを引き立てる天然の調味料。手早く調理したクマ鍋は、肉は柔らかく臭みなく、目からウロコの旨さである。
独特の味わいを持つクマ肉は、できるだけ新鮮なうちに手早く下ごしらえを施すと、旨みが増す。
鍋に入れる前に、ショウガ、ニンニクと一緒に炒めるのがコツ。クマ肉は脂が多いので、油抜きにもなる。
鍋に入れる具と調味料。右上が山で採取したトビタケ(トンビマイタケとも)、右下が山菜のミズ。ほか豆腐と味噌。