道の駅やホームセンターなどで、スウェーデントーチを見かけて、気になっている方が多いのではないでしょうか。
使いこなせばとても便利なツールですが、普通の焚き火とは一味違うため、事前に使い方や注意点などを確認しておくことが大切です。
この記事では、実際に使ってみた様子や、安全に使用するための注意点などを紹介しています。
スウェーデントーチを、実際にキャンプ場で使う前にチェックしてくださいね!
スウェーデントーチとは
スウェーデントーチとは、十字や八方に切り込みを入れた丸太に直接火を付けて燃やす、ダイナミックな焚き火のことです。発祥の地はフィンランドで、スウェディッシュトーチや丸太ストーブと呼ばれることもあります。
暖をとるだけでなく、上に直接鍋やフライパンを置き、調理することも可能です。
丸太とチェーンソーがあれば、20分ほどで簡単に作ることができます。
とはいえ、なかなかチェーンソーを保有している方は少ないですよね。そんな方は、インターネットやフリマサイト、ホームセンターなどでもスウェーデントーチを購入することができます。
木の種類や大きさにもよりますが、1つ2000円前後で販売されていることが多いです。
スウェーデントーチを燃やしてみた
今回使用したスウェーデントーチは、スギの木で作りました。サイズは、直径約20cm×高さ約40cmです。
早速、使用した様子をレポートします。
着火〜10分後
バーナーで着火します。今回は着火剤を使用しましたが、小枝や新聞紙を使ってもOKです。
10分も経たないうちに、30cmほどの火柱が上がるくらいしっかり火がつきました。
切れ込みの数は、4〜6本が一般的です。特に決まりはありませんが、これが多いほど空気の循環がよくなり、よく燃えます。今回は、8本切れ込みを入れました。
ダイナミックな燃え方で、日が落ちてからだと、より迫力がありますよ。
15分後
早くも1本目が崩落!落ちて数分すると火は消え、これ以上燃えませんでした。
丸太の表面が黒っぽくなり、徐々に炭化しています。
30分後
2本目が崩落しました。切れ目の幅も少しずつ広がっています。
まだまだ、火の勢いは衰えません。風が吹くたびに、炎が揺らいできれいです。
赤く光る丸太が神秘的です。
45分後
次々に崩れはじめ、切れ込みもかなり広がってきました。
炎の勢いは、徐々に落ち着いています。
この状態だと、上にフライパンを置いて調理は難しそうです。
1時間15分後
1時間15後、ほぼ鎮火しました。太い丸太は、見る影もありません。
しかし、切り込みを入れていない土台の部分は燃え尽きず、しっかり形を残しています。
スウェーデントーチを使う前のチェックポイント
スウェーデントーチを楽しく、安全に使うために、「事前にこれだけは知っておいてほしい」ということを3つお伝えします。
木の種類と特徴を知ろう
実は、木の種類によって着火のしやすさや、燃え尽きるスピードが全く違います。
今回使用したスギは、木の密度が低く空気を多く含んでいるため、着火しやすく火の勢いがいいのが特徴です。その分燃え尽きるのが早いので、「気軽にスウェーデントーチを使ってみたい」「短時間の使用でOK」という方に向いています。
「煮込み料理をしたい」「長時間暖を取りたい」という方は、火持ちのいいクヌギやケヤキがおすすめです。
十字に切り込みを入れたクヌギのスウェーデントーチなら、1時間半ほど使っても、これくらい原型をとどめていました。
そのかわり、高い火柱が上がることはなく、ダイナミックさには欠けるかもしれません。
使用の目的や時間に合わせて、木の種類を選びましょう。
基本は焚き火台の上で燃やす
今回は、自宅の敷地内であること、延焼対策をしていたこと、崩落の様子を分かりやすく伝えたかったこと、により、地面に直置きしました。
しかし、直火NGのキャンプ場が多いです。直火OKでも延焼予防や片付けの手間を省くためにも、焚き火台の上に設置しましょう。
切れ込み部分が崩落しそうになったら、焚き火台からはみ出さないように、火挟みなどで内側に倒してくださいね。
全ては燃え尽きない
基本的に、切り込みを入れていない土台の部分は残ります。
廃棄する前には、水をかけて消火するか、自然鎮火させます。その後、灰捨て場に廃棄するか、持ち帰るようにしましょう。
思いがけず、大部分が燃え残ることもあります。
持ち帰りが必要な場合は、ノコギリで切って小さくしてから持ち帰るといいでしょう。
スウェーデントーチでよりキャンプを楽しく!
スウェーデントーチは、暖をとるだけでなく、調理もできる便利なアイテムです。エンターテイメント性もあるので、キャンプに取り入れれば盛り上がること間違いなし!
しかし、丸太の種類によって、着火のしやすさや燃える速度は違います。使い道によって、使い分けるようにしましょう。
また、焚き火台の上で使用する、燃え残りは正しく処理する、などのマナーを守ることも大切です。
この記事で紹介したことを参考にして、スウェーデントーチを正しく使って、より楽しいキャンプにしてくださいね!