桜と雪を楽しめる!登山初心者も挑戦できる中央アルプス最高峰の木曽駒ヶ岳で最高の山歩きを
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    2022.02.05

    桜と雪を楽しめる!登山初心者も挑戦できる中央アルプス最高峰の木曽駒ヶ岳で最高の山歩きを

    男女三人組が雪山を歩いている。

    木曽駒ヶ岳山頂。

    雪の高山を楽しもう

    山によっても季節によっても、登山の楽しみ方は変わります。

    今回は、登山初心者でも雪の絶景を楽しむことができる、春先や晩秋におすすめの初心者コースをご紹介いたします。

    中央アルプス最高峰「木曽駒ヶ岳」

    ご紹介するのは、「木曽駒ヶ岳」への日帰りルートです。高山でありながら高い登山技術を必要としない、初心者コースです。

    中部地方の南北に位置する「北アルプス(飛騨山脈)」「中央アルプス(木曽山脈)」「南アルプス(赤石山脈)」のことを日本アルプスと呼び、3000m級の山々が連なる日本屈指の山岳地帯として知られています。

    木曽駒ヶ岳は標高2,956mの山で、中央アルプスの最高峰です。

    山頂付近と下界では気温差が非常に大きいため、春には麓(ふもと)で桜、山頂ではアルプスの雪景色という、四季がおりなす絶景を同時に楽しむことができます。

    必要な登山装備

    通常の登山装備に加えて、冬用ストック、アイゼンまたは軽アイゼン(凍った雪の上を歩くときの滑り止めとして靴に装着する登山用具)、サングラス、手袋、その他防寒具を持参しましょう。

    雪の上を歩くときは、太陽の照り返しが強いため、サングラスは必須です。

    また、春先といえど積雪は1mに達することも。雪の上を安全に歩くために、アイゼンや軽アイゼンを持っていきましょう。

    登山行程

    ロープウェイ千畳敷駅から木曽駒ケ岳への登山地図。

    「S」はスタート地点、同じ道を往復するコースです。(C)YAMAP  https://yamap.com/

    木曽駒ヶ岳に登る日帰りルートは、駒ヶ岳ロープウェイ「千畳敷駅」から出発します。 

    • 歩行時間:約45時間
    • 歩行距離:往復約4km
    • 標高差:約370m

    雪の上を歩くときは、足場を確かめながらゆっくりと歩く必要があるため、夏よりも時間がかかります。

    低山で歩き慣れている方であれば、登りで2時間~2時間半、下りで1時間~1時間半ほど。

    積雪の上を歩いたことがない方は、あらかじめ夏場に同じルートを歩いて、登山道と自分のペースを把握しておくことをおすすめします。

    夏にも登ることで、春とはまた違った景色を堪能することができますよ。

    アクセス方法

    登山口である駒ヶ岳ロープウェイ「千畳敷駅」へは、高速道路路線バスロープウェイ、というアクセス方法がおすすめです。

    1.「駒ヶ根IC」へ

    高速道路を利用して、「駒ヶ根IC(インターチェンジ)」でおります。

    2.「菅の台バスセンター」に駐車

    駒ヶ根ICを降りたら、車で3分ほどの場所にある「菅の台バスセンター」に駐車します。

    菅の台バスセンター
    • 住所:長野県駒ヶ根市赤穂759-489
    • 駐車料金:1800円(24時間)

    準備を整えたら、バス停で路線バスとロープウェイの往復チケットを購入します。ロープウェイのチケットは、片道よりも往復で購入すると割安になるため、ここでまとめて買っておきましょう。

    バス停でチケットを購入する時間がない場合は、降車時に料金を支払うことも可能です。また、ロープウェイのチケットは、「しらび平駅」でも購入可能です。

    3.路線バスで駒ヶ岳ロープウェイ「しらび平駅」へ

    30分程で、駒ヶ岳ロープウェイ「しらび平駅」に到着します。

    ロープウェイの中はマスク着用を義務付けられているため、忘れないように持参しましょう。

    また、夏期と冬期で運行ダイヤが変わります。その日の天候や路線バスの到着に合わせて変更されることもあるため、行きと帰りの乗車時刻は、あらかじめ確認しておきましょう。

    4.「千畳敷駅」に到着!登山開始

    「しらび平駅」から「千畳敷駅」へのロープウェイは、一気に高度を上げて2612mまで登ります。

    窓からの景色がすでに圧巻。滝が何段にも連なったカスケード、遠くなる下界と近づいてくる断崖絶壁の稜線。

    その日の頂から望む風景を想像して、どんな写真を撮ろうかと考えるのも楽しいですよね。

    8分弱の乗車後、いよいよ登山口である「千畳敷駅」へ!

    登山開始!ピストンで帰ってくる初心者向けルートへ

    千畳敷カールで男女2人組が登山靴を履いている。

    かかとに合わせてしっかり登山靴を履きます。

    駅でトイレを済ませたら、装備を整えていざ出発!

    シューズはしっかり履けているか、軽アイゼンは外れないかなど、当たり前のことほど忘れがちです。

    安全に登山を楽しむために、出発前の確認も怠らないようにしましょう!

    1.目の前に広がるカール地形!「千畳敷駅」から「八丁坂分岐点」

    千畳敷カールに千畳敷ホテルが佇んでいる。

    絶景のカール地形に圧倒されます。

    スタート地点から八丁坂分岐点までは20分ほど歩きます。

    まず目に入るのは、絶景のカール。大昔に、氷河の侵食によってスプーンのように抉(えぐ)られたのがこのカール地形です。

    千畳敷カール特有の景色や高山植物を楽しみながら、八丁坂分岐点を目指します。

    2.難所はゆっくり一歩ずつ!「八丁坂」から「乗越浄土」

    男性が千畳敷カールで上着をザックに収納している。

    急登では汗をかきやすいので、上着を脱いで調整します。

    開始わずか20分で、一番の難所「八丁坂」に突入します。

    といっても、基本は岩の階段です。歩きづらい箇所も多いですが、慎重に息を整えながら登ると、3040分ほどで登りきることができます。

    男女二人組が、八丁坂を登っている。

    振り向くと予想外の絶景が!

    少し疲れたら、振り向いて絶景を楽しみましょう。こんなに登ってきたのかと、ポジティブな気持ちになれるはずです。

    なお、何度も立ち止まると、筋肉がいつまでも温まらず疲労感が抜けないため、基本的にはゆっくりと登り続けることをおすすめします。

    3.アルプスの稜線を一望できる!「乗越浄土」から「中岳」

    雪山の稜線の上に分岐点をあらわす看板が立っている。

    乗越浄土まで登ると稜線が一望できます。

    八丁坂を登り切ると、乗越浄土と呼ばれる稜線に出ます。辛い坂を乗り越えたご褒美に、大パノラマが待っています。

    乗越浄土からは、緩やかな傾斜がある稜線沿いを30分程歩いて、中岳まで進みます。

    この時注意していただきたいのが、宝剣山荘を左から回り込むと出てくる、「宝剣岳」と書かれた分岐点。

    宝剣岳への道は難易度が高く、登山技術がないと滑落する危険性もあります。登山初心者の方は、絶対にこのルートへ行かないようにしましょう。

    4.ゴールはすぐそこ!「中岳」から「木曽駒ヶ岳」

    男女二人組が木曽駒ケ岳と山荘の方を眺めている。

    中岳山頂からはお目当ての木曽駒ヶ岳が見えます。

    中岳山頂から少し岩場を抜けると、ゴール地点の「木曽駒ヶ岳」が見えてきます。

    突然現れる木曽駒ヶ岳、青い屋根の山荘、どこまでも続く稜線と雲海……あまりにも綺麗で、ついここで時間を使ってしまいます。

    中岳からの下りは傾斜が非常に急なので、ゆっくり慎重に進みましょう。

    5.360度の大パノラマ!木曽駒ヶ岳山頂

    男性が稜線をバックに山頂を歩いている。

    どこを見渡しても美しい山々を望めます。

    中岳から大体40分~50分ほどで、木曽駒ヶ岳山頂に到着です!

    山頂からは、360度どこを見ても、美しい雪景色のアルプスや遠い山々を望むことができます。

    場所も広いため、他の登山者に気を使うことなく、ゆっくりと景色を堪能できます。

    同じ道でも景色が違う!ピストンで千畳敷駅へ

    雪山の稜線に山荘が二軒立っている。

    帰り道はまた違う景色を見ることができます。

    山頂からは、同じルートを通って千畳敷駅までピストンします。

    帰りのロープウェイは大混雑することも多く、1時間以上待つ場合もあります。

    最終便に乗り遅れると下山することができないため、余裕を持って帰ってくるようにしましょう。

    同じ道でも、山頂側から見ると、また違った景色を楽しむことができます。

    最後まで、アルプスの絶景を目に焼き付けてくださいね。

    私が書きました!
    アウトドアガイド
    さあか
    自然をこよなく愛するネイチャーガイド。ニュージーランド、京都、長野でのアウトドアガイド経験を経て、現在もガイドとして毎日ゲストと共に大自然を満喫中。山で美味しいコーヒーをドリップするのが趣味。年齢や体力に関係なく多くの方にアウトドアの楽しさを知ってもらうため、アウトドアライターとしても活動している。

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