後悔しないために、購入前に知るべきこと
薪ストーブを使うことで、キャンプの雰囲気がグッと盛り上がります。しかし、薪ストーブを興味本位だけで購入するのは避けた方が良いでしょう。購入後に後悔しないよう、事前に把握しておきたいポイントを4つ解説します。
購入前に知っておくべきこと
テント内での使用は推奨されていない
多くの薪ストーブは、テント内での使用が推奨されていません。薪ストーブをテント内で使用すると、一酸化炭素中毒やテントに引火してしまうなどのリスクがあるためです。
中には「煙突付きのものであればテント内でも使える」という意見もありますが、安全性を確保するためにも基本的には屋外で使用するようにしましょう。
屋根のあるところで暖を取りたい場合は、タープの下などの通気性が良い場所で使うことをおすすめします。メーカーの取扱説明書をよく読み、テント内での使用が推奨されていない場合は、万が一の事故を防ぐためにもテント内での使用は避けましょう。
燃料にコストがかかる
薪ストーブを使う際は、燃料となる薪を用意しなければなりません。中には薪が使い放題のキャンプ場もありますが、基本的には自分で用意するものと思っておきましょう。
薪はガスや電気などの他の燃料に比べて割高なことに加え、消費量も多くなる傾向にあります。結果として、ランニングコストが高くなりやすい点に注意が必要です。
本体や薪は重くかさばる
薪ストーブ本体はサイズが大きく、重量があるものが多くなっています。さらに、薪も一緒に持っていく必要があるため、持ち運びにはひと苦労かもしれません。特に煙突付きものもは、かさばりやすく収納時もスペースを取ってしまいます。
とはいえ、近年では持ち運びに便利なコンパクトなタイプも販売されています。ホームセンターなどで探してみると良いでしょう。
火の管理に手がかかる
石油や電気が燃料になっているストーブは、スイッチを押すだけですぐに使うことができます。しかし、薪ストーブは薪に着火しないと使うことができず、なかなか火が点かないと寒い思いをしてしまうでしょう。
また、薪ストーブは火を見張っていないと、気付いたら火が消えてしまったなんてことも起こり得ます。薪も長時間燃え続けるわけではないので、必要に応じて薪を足すなどの管理が必要です。
しかし、それが薪ストーブの醍醐味でもあるので、火の管理が面倒に感じなければ、薪ストーブを楽しめるでしょう。
薪ストーブ使用時の注意事項もある
薪ストーブは火を使う暖房器具であるため、事故を防ぐためにいくつか注意すべき点があります。薪ストーブを使う際の注意点を2つ解説します。
薪ストーブ使用時の注意点
やけど・火事に十分気を付ける
薪ストーブの使用中は、本体が非常に熱くなります。誤って触れると大やけどを負う可能性があるため、家族連れでキャンプに行く際は子どもが薪ストーブに触れないよう注意が必要です。場合によっては、柵を設けるなどの対策もした方が良いでしょう。
また薪ストーブの周りも高温になるため、周囲に燃えやすいものがあると引火したり、溶けてしまったりする恐れがあります。テントやタープの生地が燃えてしまうのはよくある事故です。薪ストーブを使う際は、開けた場所で使い、できるだけ周りにものを置かないよう注意しましょう。
テント内では一酸化炭素中毒の危険も
薪ストーブは、原則テント内で使わない方が安全といえます。テント内で薪ストーブを使うと、一酸化炭素中毒のリスクが高まるためです。一酸化炭素は無色無臭のため、充満していても気付きにくいという特徴があります。特に、就寝時は注意が必要です。
万が一テント内で薪ストーブを使う際は、必ずこまめに換気し、排気をしっかりと行なうことが大切です。また、ストーブが倒れないようしっかりと固定することも忘れてはいけません。
薪ストーブの購入に迷ったら?
ここまでの内容を踏まえ、薪ストーブを購入しようか迷っている人もいるかもしれません。そんなときは、まずレンタルで使用感を試してみることをおすすめします。
まずはレンタルを利用してみる
近年では、キャンプ用品のレンタルサービスが続々と登場しています。借りる方法はさまざまで、薪ストーブ単品でレンタルできたり、テントなどのキャンプ用品一式を借りることができる場所もあります。
レンタルのメリットは、もし薪ストーブが自分に向いていなかった場合、購入代金が無駄にならない点です。まずはレンタルで薪ストーブの使用感を確かめてみて、使えそうだと判断したら自分用のものを購入しても良いでしょう。
まとめ
薪ストーブは数ある暖房器具の中でも随一の暖かさを誇り、見た目の雰囲気も良いことから、人気のキャンプ用品の一つです。しかし、ランニングコストが高いことや、他のストーブと比べて使い勝手が劣ることから、買って後悔する人もいるようです。
薪ストーブを買って後悔しないためには、事前に薪ストーブのデメリットについてよく理解する必要があります。もし興味はあるものの、購入まで踏み切れない場合は、レンタルで試してみるのも一つの方法です。