ラップランドの先住民族であるサーミ人が数多く暮らすこの街の人口は、約7万人。周辺には600以上もの島々があり、空港などを含めたトロムソの街の機能の大半も、トロムス島という島の中に集中しています。積雪による交通の乱れを避けるために、街の地下には、トンネルの道路が縦横に張り巡らされています。
古くから北極圏での漁業や狩猟の交易の中心地として栄えてきたトロムソは、19世紀末には北極探検の出発点として知られるようになりました。人類初の南極点到達に成功したロアール・アムンセンや、フラム号による北極点到達を目指したフリチョフ・ナンセンなどの著名なノルウェー人の探検家は、このトロムソで極地探検の経験を積んでから旅立ったと言われています。