がっつりBBQを食べた後は、さっぱりしたデザートが食べたくなりませんか?
そんな時におすすめなのが、手作りアイスです。アイスは冷凍後で時間をかけて作るイメージがありますが、氷と塩があればたったの15分で完成しますよ。
この記事では手軽に作れる、生クリーム不使用のヨーグルトアイスのレシピを紹介します。
ヨーグルトアイスの作り方
アイスクリームメーカーや、冷凍庫は必要ありません。氷に塩を入れて、ボウルを重ねて冷やすだけ!
今回は、潰したバナナを入れて、バナナヨーグルトアイスにしました。砂糖の代わりにジャムを入れると、手軽にいろいろな味のアイスができますよ。
用意するもの
- クラッシュ氷 500g
- 塩 150g
- ボウル(大)
- ボウル(小)
- 泡立て器
材料(2〜3人分)
- プレーンヨーグルト 200g
- 砂糖 30g
- バナナ 1本
作り方
1.ボウル(小)にバナナを入れてホイッパーで潰します。
2.ヨーグルトと砂糖を加えて、よく混ぜます。
3.ボウル(大)に氷と塩を入れて、スプーンなどで混ぜます。
4.ボウル(大)にボウル(小)を重ねます。
5.泡立て器で、しっかり混ぜます。5分くらいしたら徐々に重くなるので、スプーンに持ち変えると混ぜやすいです。
6.側面に塗りつけると早く固まります。
7.好みの硬さになったら完成です。
氷と塩でアイスが作れるのはなぜ?
氷だけでは冷やせる温度に限界があり、アイスを作るのは難しいです。そこで、氷に塩をかけて温度を下げることで、アイスを作ります。
でも、なぜ氷に塩をかけると、温度が下がるのでしょうか。
水が氷になる温度が0度Cというのは、多くの方が知っていると思います。その氷を、氷点下の冷凍庫に入れても、それ以上温度が下がることはありません。
しかし、氷に塩をかけると、氷の温度がマイナス20度C程度まで下がります。
なぜかといえば、食塩水の融点・凝固点は、0度Cよりも低くなるからです。
水に食塩を入れると、水分子の間に塩化ナトリウム分子が入り込み、分子の構造が変わります。その結果、融点・凝固点が下がり、沸点が上がります。
分子構造が変わった食塩水は、マイナス20度Cくらいまで氷になりません。逆に、パスタやホウレンソウをゆでるときに湯に塩を入れると、沸点が上がり、手早く熱を食材に通すことができます。
それでは、そもそも0度Cの氷に塩をかけるとどうなるのか。
氷と塩がともに溶けながら、温度が徐々に下がっていくのです。
なぜかというと、固体の物質が溶けて液体になる時には、「周りの空気や水などから熱を奪う」という性質があるからです。
ちょっと小難しいですが、整理してみましょう。
氷に塩をかけると、
- 氷が、周りの空気から熱(融解熱)を吸収しながら、溶けて水になる
- 塩が、氷や水から熱(溶解熱)を吸収しながら水に溶けて食塩水になる
という2つの「熱を吸収しながら溶ける」現象が重なります。
これにより、氷や周りの空気の温度がぐんぐん下がり、結果、0度C以下の食塩水ができ、アイスを作れるだけの冷たさが生じるのです。
ただ、塩を多くかければ、その分温度が下がるというわけではありません。氷1kgに対して、最大で300gほどを目安にしてください。
分子のはたらきって、不思議ですよね。キャンプでお子さんと一緒に作れば、科学に興味を持ついいきっかけになるかもしれませんよ。
アイスを美味しく作るポイント
失敗しないための注意点や、美味しくするためのコツがいくつかあります。
2〜3人分を作る
この方法では、一度に大量に作るのは難しいです。3人分以上を作る場合は、数回に分けて作りましょう。
多めに作る時は、冷凍のフルーツを入れて、アイス液自体をしっかり冷やすのもひとつの方法です。
低脂肪ヨーグルトは避ける
低脂肪のヨーグルトはホエーが多いため、ジャリジャリとした食感になりやすいです。
乳脂肪分が高いヨーグルトの方が、クリーミーで濃厚な味わいになります。ギリシャヨーグルトで作るのも、おすすめですよ。
しっかり空気を含ませる
「わざわざ泡立て器を持ってくのは面倒」という方は、木ベラやスプーンを使ってください。
しかし、舌触りが滑らかで口溶けの良いアイスを作るためには、空気を含ませながら、材料を均等に混ぜるのがポイントです。
できれば、ある程度固まるまでは泡立て器で混ぜてくださいね。
アルミ製のボウルを使う
材料を入れるボウルは、アルミ製がベスト。アルミは熱伝導率がトップクラスのため、効率よく冷却できます。
アルミ製のボウルがない場合は、次に熱伝導率が高いステンレス製のボウルを使いましょう。
氷を入れるボウルは、ガラスやプラスチックでもOKです。
上に重ねたボウルの側面までしっかり氷が当たるように、サイズ違いのボウルを用意してください。
「こたつにアイス」ならぬ、「焚き火にアイス」
作るのが大変なイメージがあるアイスですが、氷と塩があれば気軽に作れます。失敗しないためには、少量ずつ作る、アルミ製のボウルを使う、などがポイントです。
氷はかなり冷たくなるので、直接触らないようにしましょう。
「アイスといえば夏」というイメージがありますが、冬は外気の熱気で溶ける心配が少ないです。また、暖かい焚き火を囲んで、ゆっくり味わうアイスは格別!
冬こそアイス作りを楽しんでみてくださいね。