ウチのランタンは自採り、自作。自分で採ったハリセンボンを昔の「ふぐ提灯」のように細工し、中にLED電球を仕込んでいます。以前はマントルを使った普通のガスランタンを使用していましたが、今となっては自分で作っただけの愛着もあるし、LEDだから手軽だし。もっぱら他のランタンに目移りすることもなくなりました。
出会いは伊豆諸島のひとつ、利島の漁港でスノーケルをしていた時でした。網で突つかれて、プクーッと膨らんだのが運の尽き。こうなるともう自分でも自由に泳げなくなってしまい、簡単に掬われてしまうのです。
家に持ち帰り、シンクで捌きます。キッチンバサミで背開きにして、5cmくらいの切り込みから内臓、背骨、身……取り出せるものは全て取り出します。狭いところから取り出すのは苦労しますが、光を透過させなければならないので、薄皮一枚になるまでガンバリます。
風船を入れて膨らまします。昔は大鋸屑や籾殻を詰め込んだらしいのですが、今は風船が一番お手軽。針がぜんぶ逆立つまで息を吹き込み、軒先で陰干しに。これがけっこう干物臭い! 匂いが取れるまでひと月以上かかりました。
中にLED電球を入れて配線。長さ5mのコードにスイッチとコンセント。手芸屋さんで買ってきた目玉も接着しました。そうそう、仕上げにニスを塗らなくてはいけません。不思議なことに薄くニスを塗っていくと、ハリセンボンの皮が半透明になって光を通すようになるんです。
どうでしょう? 我が家の夜のキャンプシーンです。タープの先端で光っているのがはりせんぼんランタン。60w相当のLEDなので、これひとつで十分な明るさを確保できます。コンセントは軽キャンピングカーの外部電源から取っています。
収納時は長いコードをサンバイザーの内側に、はりせんぼん本体は車のバックミラー裏に。つまり外から見ればフロントガラスの中央になります。安全運転の守り神ですね。ハリセンボンのふぐ提灯は昔から厄除けにされてきたというので、海好きキャンパーのシンボルとなっています。
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
MORIXさん
Mystic社の軽キャンMiniPopBeeで、
ダイビングと釣りに繰り出してます!