ここ数ヶ月間、BE-PAL様より出題されるテーマを、(こんなご時世なので…)私なりの解釈で楽しくトライさせて頂いております。この様なチャレンジは、大袈裟かも知れませんが「人生の宿題」だと思い楽しんでおります(笑)。
夏休みを利用し昨日まで読み倒し、艱難辛苦を乗り越え、やっとの思いで感想をまとめました(^^;;
私の夏休み期間はアウトドア要素がほぼありませんでしたが、書籍の中でアウトドアに触れるのもまた一興。小中学生以来の事なので、ワクワク感と同時にほろ苦い思い出も甦りました。書籍自体興味があったのでとても楽しく完読しましたが、いざ感想文となると話は別…。発憤興起してペンを取る…いざっ!
この本を手に取ったきっかけは、なぜ“スノーピーク”というアウトドアメーカーが、これ程沢山の人々にに支持されるのか? そして(根っからのスノーピーカーでは有りませんが…)アウトドアマンの端くれ、経営者の端くれでもある私が、その謎を解き明かしたくこの本を手にとりました。
まずスノーピークを語る上で絶対に欠かせないのが、著者であり、書籍の刊行時社長の山井太氏。2000泊以上をテントで過ごしたりとバイタリティーの塊のような方で、アウトドアに愛情を捧げ「好きな仕事だけ」「楽しいまま」が信念で、情熱をもって取り組む姿勢はとても躍動的で魅力的です。
躍進の理由の一つが、全ての社員が皆アウトドアマンである事。「キャンパーがキャンパーの為に仕事をするピュアでロマンチックな会社」である事。山井氏の情熱を具現化し、高い意識で志を共有するプロフェッショナルな社員がこの企業の屋台骨になっていて、キャンパーだからこそ魅力的なサービスが提供出来る所以です。
そしてもう一つの理由が「スノーピークウェイ」という企業とユーザーを結ぶ交流の場が、ダイレクトに意見交換をする事で様々な商品のブラッシュアップ、新商品のヒントを得るきっかけになっています。「顧客と語り合ったら進む方向が見えた」という著者の言葉が印象的で、このような取り組みで更にファンを拡大し、強固な信頼関係が築かれるのだと改めて認識しました。
「アーバンアウトドア」という、スノーピーク製品で人と自然をつなぎ「人間性の回復」を目指した戦略は画期的で、アウトドアメーカーの枠を超えた更なる可能性を感じました。フィールドに出られない時も傍で自然を感じ、心の中に取り入れることで、ストレスフルな現代社会に(AI技術の台頭、目まぐるしく変わる世界情勢、新型コロナウィルス感染拡大に伴う大混乱の中)オアシスを作ろうと言う発想から、「個人を癒し」「生活を癒し」その延長線上に「地球を癒す」という、とてつもないスケールの大きさに感動し、未来の生活様式、新しい働き方の一端を見た気がします。
例を挙げると、オフィスや住宅関連とのコラボ、アウトドアと日常を繋ぐアパレルの展開、酒造メーカーとのコラボ、建築家の隈研吾氏とのコラボで生まれた「JYUBAKO(住箱)」などです。
既存の業務・国内の新規開拓を、志を共有する同胞に委ね「人生に野遊びを」というコーポレートメッセージを掲げ、「世界戦略」という挑戦をし始めた山井氏。そして「焚き火は茶道に似ている」という名言…。その作法・文化に可能性を見いだし、茶会ならぬ焚火会により原点回帰し、「一期一会」「おもてなし」の精神を持ち、人と人を繋ぐツールとして世界に挑戦する姿はまさに「令和の千利休」。
「好きなことだけ」「楽しいままに」を信念に、且つ決して感覚だけでなく科学的に合理性を追求する姿勢にスノーピークの原点を見ました。
余談ではありますが、志を共有する同胞と共に、仲間を増やし世界中の荒波に揉まれるさまは、まるでアニメの「ワンピース」を見ているようでした(笑)。ここでアニメの話を持ち出すところに、私のボキャブラリーの無さを痛感しておりますが、それぐらいスケールが大きく、希望に満ちた勇猛果敢な企業なのだと改めて感じました。
ちなみに私は前述の通り、根っからのスノーピーカーではありません。その皆さんに羨望の眼差しを送り、ワンアクションテーブルのみを所有し、車の後方にデカールを貼る「隠れスノーピーカー」です(*^^*)
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
TAKASHIさん
ファミキャン&グルキャン歴9年目。
2020年10月、遂にソロキャンデビュー!
少年かむい殿、西尾維新様、細美武士師匠…リスペクトです。