私の「飯盒・すぱげてぃ」(メスティン・パスタ)[読者投稿記事]
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    2020.09.29

    私の「飯盒・すぱげてぃ」(メスティン・パスタ)[読者投稿記事]

    「メスティン」。最近、色々なところでとりあげられますね。BE-PALでも、レシピや使い方が色々と紹介されてます。他の雑誌やネット情報でも色々とりあげられ魅力的な料理がたくさん。そのためか、元祖メスティン?の「飯盒(ハンゴウ)」も注目されているような気がします。

    メスティンは英語で、日本語に訳すと「食事・缶」→「飯盒(メシ・はこ)」とは知りませんでした。

    ゆがんだ楕円形で、縦長の取っ手と蓋(外蓋と中蓋)のついたバケツ型の調理具兼食器。(実際、軍隊ではバケツとして使われた事もあるようです) ホームセンターのアウトドアコーナーや専門店で、様々な調理器具の隅に必ずある「兵式飯盒」といわれるものです。

    元々「飯盒(メスティン)」は19世紀後半にアルミ製品が工業製品として流通するようになると、軽くて壊れにくい「運んで食べるための食器」として、軍隊用に作られたとのこと。その為「兵式飯盒」の名前があります。

    発祥地のヨーロッパでは、食器的な扱いがメイン。調理具としてはお湯を沸かしたり、スープを温める程度。「ご飯を炊く」、「何かを煮込む」といった利用法は日本独自として発展したようです。物資不足の日本陸軍の「現地調達・現地調理」ならではの話ですが(軍隊的にはあまりよくないようです)。

    そんな飯盒ですが、小学校の林間学校等で「飯盒炊飯」の経験がある人もいるはずです。私自身は小学校の飯盒炊飯の記憶はなく、父親と行った登山キャンプが「飯盒」の一番古い記憶です。

    ガソリンバーナーの上で炊いたご飯に「さんまの蒲焼の缶詰」をのせた朝ご飯。残ったご飯をおにぎりにして、そのまま飯盒に入れてザックに括り付けお弁当に。そんなメニューだったと思います。まさに太平洋戦争中の日本陸軍の食事。

    その後、少し飯盒とは離れていましたが・・・。

    社会人になりバイクツーリング(原付)をするようになると、テント泊の夕飯はレトルトのホワイトシチュー(今はあまり見かけませんが)を飯盒で温め、クラッカーと一緒に。これはまさに世界大戦時のヨーロッパの軍隊の食事? 当時、レトルトのシチューは無かったと思いますが。

    最近の日帰り(前夜出発)釣行やドライブでは、カップ麺やインスタント味噌汁のお湯をわかしたり、ラップ代わりに耐熱ビニール袋で包んだ「おにぎり」を湯煎して温めるくらい。本来の使い方?の炊飯に関しては、電気炊飯器が壊れた時に数回やっただけという状況。

    20数年使っているにしては、あまりにも悲しいほど少ないレパートリーです。しかし、ふと考えてみたら、自宅で普通に「調理器具」として使っていました。主に麺類を茹でる「小さな寸胴鍋」として。吹きこぼれしずらく、長い麺も茹でやすく便利だったので。

    飯盒で麺を茹で、麺が茹で上がる3分ほど前にレトルトのソースをパウチごと麺の中に。茹で上がったら、湯切りをしてソースを和えれば出来上がり。一応食べれるのですが・・・。これではカップ麺を食べるのと同じですね。ちょっと寂しい。

    ということで、今回は「鶏肉と玉ねぎのナポリタン」を今回は飯盒一つだけで作れるか挑戦です。普段は、飯盒は麺を茹でるのにつかうだけですが、具材や麺を炒め合わせるのもフライパンでなく飯盒を使って。

    用意したのは、スパゲティ(乾麺)、ナポリタンのレトルト(具を入れるので、なるべく具が少ない物→つまり、安い)、鳥の胸肉、タマネギ、オリーブオイル。

    麺は飯盒本体で普通に茹でます。それと同時に(もしくは茹でた後に)外蓋で鳥の胸肉をオリーブオイルで「揚げ焼き」にします。麺は茹で上がって湯切りをした後は、軽くオリーブオイルを和えておくと、硬くならず麺同士もくっつかずに済みます。

    具材は炒めればいいのですが、アルミの飯盒蓋で少ない油だと焦げ付いてしまいます。油を多めに入れて「揚げ焼き」に。一旦揚げ焼きにした胸肉は、内蓋に移しておきます。そして次はタマネギを揚げ焼きににします。

    具材が用意出来たら麺の中に入れ、レトルトのソースと炒め合わせれば出来上がりです。

    なんとかガスバーナーひとつで「すぱげてぃ」を作ることは出来ました。具材やソースを変えれば、まだまだ色々なメニューを作ることができそうです。具材の調理法も今回のような「揚げ焼き」だけでなく、麺と一緒に「茹でる」という方法も。

    また今回はカセットガスバーナーでしたが、最近増えてた「焚き火台」でもできるかも。

    まずは野外で実践。その後色々な調理法やメニューを楽しんでみたいと思います。

    道具、材料一式。ガスバーナーも飯盒と同じ20数年物で「SOTO STG-10」。カセットガスを使うタイプなので、火力は少し弱いですが、どこでも燃料が手に入り便利。

    BE-PAL10月号付録の「肉専用トング」も使ってみました。

    材料を飯盒に入れると・・・。小型のクーラーボックス(500mmペットボトル×6本)にピッタシ。

    保冷剤を載せて蓋をすれば、夏場の移動先でも大丈夫そうです。

    オリーブオイルで鳥の胸肉を揚げ焼きに。付録の肉用トングは活躍してくれました。

    肉に火が通った確認するのに、トングのナイフ部分は便利でした。

    麺が茹で上がる時間を見計らって、ソースのレトルトを投入。

    最後に具材とソースを炒め合わせれば出来上がりです。


    ※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。

    青山ジュンさん

    貧乏暇なしの勤め人です。暇を見つけてはあちこち出掛け、釣りや散策、キャンプを楽しんでます。

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