通行可能期間、天候の関係、スケジュール等、様々な理由でなかなか行くことができなかった、「下(しも)の廊下」へ行ってきた。
大阪から夜行バスにて扇沢。今年が最後の運行となるトロリーバスに乗って黒部ダムへ到着。
今回はテント泊なので重量約18kgのバックパックを背負っての平行移動距離?約30kmの2日間の予定。
バスを降りたら、黒部ダムの下まで降りていきそこから始まる「旧日電歩道」をひたすら歩くのだが、これがまた長いの・狭いの・高いの・美しいの・・そして、怖いの・・。
足を滑らせたら笑いごとにならないので、慎重に慎重にと言い聞かせるが、つい美しさに気を取られてしまう。
立ち止まり、シャッターを切った後の第一歩を特に気をつけなければ。
約18km先の阿曽原温泉まで気を抜くことはできなかった。
7時間後、到着した時の達成感は今までにないものになった。
テントを張り、温泉に入り、星空を見上げる。
別に他の欲はなく、ただここにいる。
・・・よくはわからないが、それだけの事。
明日の行程に、不安を覚え・楽しさを覚え、足の痛みに惑わされながら寝てしまった。
翌日、早い時間から周りのテントや小屋から皆が出発していく。
どうやら、トロッコ電車の時間が気になるらしかった。
どうすれば長い時間を「山」で過ごせるかばかり考えている私たちは、いつものようにグズグズとしている。
阿曽原温泉から欅平までは完全な「水平歩道」だった。
よくもまあ、あんな道を昔の人はつくったものだ、いつもながら感心した。
2日間にわたって、緊張しっぱなしのトレッキング。
また来年、きっと伺おう。
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
kさん