「水たまり」の道を送迎バスが進んだ。バスが不規則に揺れる。こんなじゃり道を車で走ったのはいつ以来だろうか。
私の「水たまり」は、泥水のイメージである。中にはアスファルトの「水たまり」をイメージする人もいるのだろう。「水たまり」という言葉が生まれたときの「水たまり」は、もはや死語になってしまったのかもしれない。
もちろん竹富島には、外周道路と呼ばれる島を一周する舗装された道もある。しかし、星のや竹富島に行く途中の道は、未舗装のでこぼこ道なのだ。この道を進んでいくうちに日常から非日常の「星のや竹富島」へと気持ちが切り替わっていく。そんな役割を果たしているのだと思った。
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
一弛庵さん