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もう25年以上も前の話になりますが、、
私はカナダ、ロッキー山脈の観光拠点であるBanff(バンフ)という小さな町に住み、Trail Ride(トレイルライド)のガイドを仕事としておりました。
Trail Rideガイドとは、町周辺のトレイルやバックカントリーと呼ばれる山中奥地を乗馬で案内する仕事です。観光でBanffを訪れても、バックカントリーまで足を運ばれた方はなかなかいらっしゃらないと思います。
古い話と写真で恐縮ですが、その時の思い出をシェアさせて下さい。
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Sulphur(サルファー)山から望むBanffの町とその周辺。
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私が働いていたWarner Guiding & Outfitting ltd.* は、Banff市街とCave and Basin国定史跡の中間地点に大きな厩舎と馬場を持ち、ここを拠点として馬の管理、Trail Rideや馬車の支度などをしていました。
* 2014年にオーナーが変わり、現在はBanff Trail Ridersという名前で運営されています。
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朝6時に出勤し馬に餌を与えた後、自分達も朝食を取るために一旦解散。
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8時頃馬場に戻り、馬に鞍と頭絡を装着して乗馬に備えます。
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Banffのメインストリート: Banffアベニューに当社のオフィスとウェスタングッズ販売を兼ねたTrail Rider Storeがあり、その店の前に観光用の馬車を待機させています。
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また、Banffのランドマークとして有名なBanff Springs Hotelに小さなCorral(コラル=さくで囲った馬場)があり、そこにも毎朝十数頭の馬を連れて行きます。ここからは、ホテル周辺やサルファー山トレイルの乗馬に出ていました。
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Banff Spring Hotelへ馬を連れて行く様子。
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ホテル脇を流れるSpray(スプレイ)川。
コラルからの乗馬コースでは、この川を馬で渡る体験ができます。
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Trail Rideの種類は様々。
1時間〜3時間の乗馬コース、昼食又は夕食付きのウェスタンBBQコース、1泊〜6泊のロッジ泊又はキャンピングコースと、ゲストの興味と経験に応じた多種の乗馬コースが用意されていました。食事付きコースの一部に限っては、乗馬ができないゲスト用に馬車での移動オプションも用意されていました。
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Bow(ボー)川沿いを馬車で山奥のBBQサイトへ。
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食事付きコースでは、ボリュームたっぷりのウェスタンBBQステーキを目の前で焼いてもらえます。
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周りをロッキーの山々に囲まれたBanffは、その市街周辺のトレイルを歩くだけでも充分に美しい景色を堪能できますが、大自然の偉大さを肌で感じることができるのは、やはりバックカントリーです。
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乗馬の良さは、馬に乗ると視界が高くなるため徒歩よりも見晴らしが良いことと、何より頼もしい相棒と一緒にいるという安心感があります。
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人里を離れ、静寂と澄み切った空気の中を馬の背に揺られて何時間も進んでいると、不思議と自分もその空気に溶け込んでいるような感覚に陥ります。
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次回は、そのバックカントリーのトレイルとアコモデーションを紹介したいと思います。