キャンプ道具を満載した愛車と家族をフェリーに乗せて、稚内〜利尻島経由で礼文島に上陸した。
お決まりのお花巡りハイキングや礼文島トレッキングを楽しんだ後、礼文島名物「最北端の牛乳」を味わうべく、早朝「道場牧場」に出かけた。
牧場内の散策中、私たちの姿を見た牛たちが、あるんだか無いんだかわからない柵を越えてきて、あれよあれよというまに牛の集団に囲まれてしまった。
どうやら島にはいない犬(わが家の愛犬ハチ)に興味をもったらしい。
角切っていないホルスタインは結構怖い。あの角でひっかけられたらただでは済むまい。
その時、顔色ひとつ変えず牛を追い払ってくれたのが、北海道十勝地方生まれの義父。ホーイホーイのかけ声に従順に従う牛たち。
「大正生まれ十勝カウボーイ」の片鱗を見たのだった。
確かにこの広いスペースと牛の頭数を考えたら傷つけあうこともないだろう。
搾乳も牛を厩舎に呼び寄せるのではなく、ミルク缶を持って人間の方が牛を追いかけて手で搾乳するそうだ。
牛乳はサイロの発酵した餌を食べる冬場の方がコクがあって美味しいけれど、緑の牧草ばかりを食べた夏の牛乳も爽やかで好きだ(スーパーで売っている牛乳でも違いが分かるから、今度意識して飲んでみてください)。
ドラマ中、北野広大が手動の瓶詰め器を使うシーンにも登場した牛乳瓶。裏には「最北端の牛乳」と書いてあります。
表の表記……どーぎょ……としか読めないけど「どうじょう」です。
最北端の牛乳を育てていた「道場牧場」は平成13年に廃業してしまいました。残念……。
北海道の離島酪農家の復活を願います。
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
yuzuさん
野外活動好きのイラストレーターです