プロハンター の瀨戸祐介さんは、子供のころから猟欲スイッチ全開だったという。弓矢を作っては実猟を夢想。ナイフ工場へ通い刃物造りも習った。高校へ上がる前の進路志望では「原住民」と書いて先生を呆れさせたが、好きこそものの上手なれ。夢は今、実現した。
直接のきっかけは20代のときサケ釣りに行ったアラスカだ。コンパウンドボウという滑車付きの弓矢に出会う。
「すごく固くてなかなか引けない弓なんですが、なんとかカリブーを仕留めました。2011年に狩猟免許を取りました」
現在は岐阜県高山市で専業猟師として暮らす。報償費がつく有害獣駆除と、猟期の肉の販売、皮や角を活かしたクラフト、狩猟学校の講師などを組み合わせて生計を立てる。
ナイフ造り教室もそのひとつ。「本格的な工作機械は持っていないので、誰でも挑戦できる方法として鍛造を選びました。火で熱して叩けば、だいたいの成型ができますから」
炉は安価な軽量ブロックで、材料もホームセンターで売っている1000円台のバール。これで、理想的なナイフができるという。