食のベースになる発酵調味料から、保存性の高い発酵食レシピをご紹介。どれも自分好みにアレンジ可能。いつものキャンプ料理もひと味違う仕上がりになるはず!
ハーブやスパイスでアレンジも自由自在
発酵ピクルス・赤カブと黒粒コショウ
塩水に季節の野菜を漬け込むだけ。カビや傷みを防ぐため、塩分濃度は必ず3%に。野菜が不足がちなキャンプにひと瓶持参しよう!
材料 (作りやすい量)
赤カブ…½個、
黒粒コショウ…2〜3粒
塩…水の3%、水…ひたひた
作り方
1 赤カブは皮ごと横に薄切りにする。
2 保存容器に1を入れ、水を注ぐ。
3 3%の塩を加え、好みで黒粒コショウを。
酸っぱ旨いドイツ版のお漬物
ザワークラウト
こちらは塩だけ。出た水分が白濁して泡がプクプク出てきたら発酵している証拠。好みの酸味になったら容器に移し冷蔵庫に保管。2週間〜1か月後が食べごろ。
材料 (作りやすい量)
キャベツ…½個(約600g)
塩…12g(キャベツの重量の2%)
赤唐辛子…½本
ショウガ…ひとかけ
作り方
1 キャベツ、ショウガはせん切りに。赤唐辛子は種を取って小口切りにする。
2 キャベツを厚手のポリ袋などに入れて塩を振り、よくなじむようにもむ。
3 赤唐辛子とショウガを加えたら袋の上からぎゅっと押して空気を抜き、口を閉じる。
4 キャベツと同量の重石をして冷暗所に置く。全体が水に浸かるようになったら重石を軽くする。
酵素が生み出す独特の香りと旨み
塩辛
生の魚介類に高濃度の塩を加え、酵素の働きで発酵。臭みがなくなり、アミノ酸に分解されて旨みが増す。酒の肴や白飯のおともに!
材料 (作りやすい量)
スルメイカ…1杯
塩…適量
作り方
1 イカは内臓を取り出して墨袋をはずし、げそからワタを切り離す。
2 ワタにはたっぷりの塩、胴は皮を剥いて軽く塩を振り、ひと晩冷蔵庫に。
3 ワタはさっと洗い長さを半分に切る。ザルにのせ、へらなどを使ってワタの中身だけをしっかりしごき取る。
4 刻んだ胴に3を混ぜてビンに入れれば完成。保存は冷蔵で1週間ほど。
教えてくれたのは…
「食べごと研究所」主宰・山田奈美さん
雑誌やWEBなどで発酵食や薬膳レシピの提案や解説を行なう。神奈川県葉山のアトリエ「古家1681」では発酵教室などワークショップも開催。著書に『菌とともに生きる発酵暮らし』(家の光協会)。
(BE-PAL 2022年3月号より)