季節の変わり目、特に春先は気温差も大きく、なにを着て出かけようか悩んでしまいます。キャンプに出かけるなら、日中だけでなく夜の冷え込みも考え、レイヤリングしたいですね。なかでも、直接肌にあたるインナーは、着心地が良く、保温性や通気性など機能的なものがあると安心です。おすすめは、ヤク素材を使った「SHOKAY(ショーケイ)」のヤクテックです。1年を通して愛用したくなる魅力的なアイテムです。
ヤクにフォーカスした「SHOKAY」とは
「SHOKAY(ショーケイ)」は、世界で初めてヤクにフォーカスしたマテリアルブランドです。ブランド名は、チベット語で、ヤクの柔らかい毛という意味。ヤクに着目したのは、2006年当時、ハーバード大学ケネディスクールの学生だった創立者のキャロル・チャウさんと友人たちが、中国辺境地の少数民族をサポートするためのソーシャルビジネスを模索する中で出会ったそうです。
ヒマラヤ山脈の厳しい自然の中で、チベット族の人々が放牧する家畜のヤク。そのアゴとお腹の柔らかい産毛は、希少性が高く、カシミヤに匹敵するほどラグジュアリーな繊維です。その毛を直接フェアな価格で買い取ることで、チベット族の人々の伝統的な生活を守り、安定した収入をもたらしています。また、環境保護、動物愛護の観点から、ショーケイでは、以前は外側の固い毛も内側の柔らかい毛もむしり取っていたチベット族の人々に、コームを使って産毛だけをやさしくすく方法を教え、原毛の採取も1年に1度だけ行なっています。
ホームページでは、どれだけの毛が採取され、トレーニングした地元協同組合の女性たちによって作られる手紡ぎの毛糸の量などが公開されるなど、トレーサビリティもしっかり行なわれています。また、手編み製品を制作する崇明島のニッターの女性たちの雇用など、製造にかかわるすべてのコミュニティをサポートしているんですよ。
ヤクの特徴とは
ショーケイが扱っているヤクの素材は、ヤクのあごやお腹などの柔らかい産毛のみを使用し、驚くほどなめらかな肌触りです。香港科技大学との共同研究により、ヤクは高い保温性と通気性を兼ね備えた1年を通じて着心地のいい素材であることがわかっています。カシミヤやウールと比較したテストでは、保温性はメリノウールより30%も高く、また、通気性はカシミヤよりも高く、毛玉にもなりにくいとのこと。お手入れも簡単で、うれしいことがいっぱいですね。1頭のヤクから1年にわずか100gしかとれないため大変貴重な素材で、ウールアレルギーのある人も、チクチクかゆくならないといわれているそうで、小さな子どもからお肌が敏感な人にもおすすめです。
インナーとしてもルームウェアとしても活躍する「ヤクテック」
ヤク100%のセーターは、ヤクの毛の特徴からもわかるように保温性が高く、通気性も兼ね備えているため、汗をかいても、体温を下げることもなく、快適に体温調節してくれることから、登山家の方たちにも愛用されているそうです。これから、暖かくなるとセーターを着る機会が減りますが、寒暖差の大きい場合に備えて、重ね着するときにおすすめなのが、「ヤクテック」です。保温性が高く、肌触りがよく、伸縮性の高いインナーで、柔らかくて暖かいヤク素材に、ブナの木を原料にした開発モダールなどがブレンドされています。モダールは、有害な廃棄物を出さずに作られることから、自然と共存する合成繊維と言われているそう。
ヤクテックは、優れた吸湿性と同時に放湿性もあり、さらに保湿性もあります。シルクのような光沢感で、夏は涼しく、冬は暖かく着られるため、1年を通して着ることができます。素材がヤクと聞くと、厚さがあるのかと思ってしまいますが、触ってみるととても薄く、やわらかさとなめらかさに驚きました。さらに、なんと洗濯機で洗えます。ヘビーローテーションしたくなる肌触りなので、これはうれしいポイントですね。
サイズは、ユニセックスでS・M・L・XLの4サイズ展開。トップスとボトムスのセットアップが可能で、昨シーズンデビューしてから大人気のアイテムです。
インナーとして着るならジャストサイズ、ワンサイズアップして、ルームウェアやヨガなど体を動かすときに着るのもおすすめだそう。サイズ違いで揃えておきたくなります。ヤクは、希少で魅力的な素材であるため近年、ラグジュアリーブランドからも注目を集めています。だからこそ、ショーケイのようにヤクにとっても負担が少ない採取方法で、今後もこの魅力的な素材を楽しめる環境であって欲しいと思います。一度、ヤクの魅力に触れると、きっと忘れられなくなりますから。
SHOKAY(ショーケイ)
http://shokay.jp/