王道レシピをお店の味に!
キャンプで食べるご飯を決める時に、ほぼ毎回と言っていいほど頻繁に候補に挙がるカレー。
そんなカレーも、あめ色玉ねぎを加えるだけで、お店の味にぐっと近づきます。自然の中でいつもとは一味ちがったカレーを味わってみませんか。
今回は、調理師免許を持つ筆者が、あめ色玉ねぎの簡単な作り方をご紹介します。
事前に家庭であめ色玉ねぎを作り、キャンプへ持参するだけなので、次回以降のキャンプで気軽に試していただけると思います。
あめ色玉ねぎを加えるだけでカレーは驚くほど美味しくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
あめ色玉ねぎがカレーの味を格別にする
今回ご紹介するのは、“あめ色玉ねぎ”をカレーに使う方法です。
あめ色玉ねぎは作るのが難しいと思われるかもしれませんが、実はポイントを抑えることで10〜20分で作ることが可能です。
まずは、「なぜ、あめ色玉ねぎがカレーをおいしくするのか?」をご説明します。
あめ色玉ねぎがカレーを美味しくする理由
人がおいしいと感じるパターンは2つあります。
1つめは、和食に代表されるような「甘味・塩味・苦味・酸味・うま味」のいわゆる“五味”のバランスが取れた味です。
2つめは、中華料理に代表されるような「甘味・油味・うま味」が合わさった味です。
中華料理のチャーハンをおいしく感じるのは、米の“甘味”、卵と油による“油味”、うま味調味料などの“うま味”の3つの味がバランスよく合わさっているためです。
これら3つの味のうち1つでも欠けてしまうと、おいしさは減少してしまいます。
実は、カレーは中華料理と同様に、「甘味・油味・うま味」が合わさることでおいしくなる料理です。
市販のルーもおいしく作られていますが、どこか物足りないとすれば、野菜の”甘味”でしょう。
市販のルーで作ったカレーにあめ色玉ねぎを入れることで、玉ねぎの凝縮された甘味と香ばしさが加わり、「甘味・油味・うま味」の3つの味がバランスよく合わさります。そのため、一気にお店の味に近づくことができる、というわけです。
あめ色玉ねぎの時短レシピ
「甘味・油味・うま味」のご説明をしたところで、さっそくあめ色玉ねぎの作り方を紹介していきます。
材料
<2人分>
- 玉ねぎ 1個
- 塩 ひとつまみ
- オリーブオイル 10ml
作り方
短い時間であめ色玉ねぎにするためには、玉ねぎの水分を早く抜くことが重要になります。
玉ねぎから水分が抜けることで、玉ねぎの中にある糖分がフライパンの熱に反応しやすくなり、より早くあめ色に近づくからです。
まずは、玉ねぎを薄くスライスしましょう。スライスする際は、スライサーを使用するのもおすすめです。
薄くスライスした玉ねぎを耐熱容器に入れ、ラップをかけて、600Wで5分加熱します。
加熱することで玉ねぎがしんなりとし、水分が抜けやすくなります。
次に、フライパンにオリーブオイルを引き、塩ひとつまみを加えて、強火で炒めていきます。
ここで玉ねぎをあえて少し焦がすことで、玉ねぎ内の糖分がカラメルのような状態になり、香ばしさが追加されます。
強火にすることで時短にもなります。全体があめ色になるまで炒め続けましょう。
この状態になれば、完成です。
後半は水分が少なく、焦げやすい状態になっているので、様子を見ながら火を少しずつ弱めてもOKです。
完成したら、一度味見をしてみましょう。
あめ色玉ねぎに含まれる多くの甘味と香ばしさを実感できると思います。
冷凍で持っていくのがおすすめ
あめ色玉ねぎは、冷凍した状態でキャンプへ持っていくのがおすすめです。
水分が少ない状態に仕上げているので、解凍してもベチャッとはならず、保冷剤代わりとしても活躍してくれます。
クーラーボックスに入れる保冷剤は、意外と場所を取ってしまう上に、帰りの荷物になりがちです。
あめ色玉ねぎで作った”保冷剤”なら、帰り道にかさばることもありません。
ぜひ試してみてください。
まとめ
今回は、キャンプでお店のカレーを再現する方法について紹介しました。
筆者はカレーが好きでよく自宅でも作るのですが、あめ色玉ねぎを加えるだけで、ワンランク上の味わいに仕上がります。
基本的にキャンプの食べ物はすべておいしく感じるものですが、さらにひと手間加えて、贅沢な時間をすごしてみるのはいかがでしょうか。