横浜市泉区・戸塚区を拠点に生態調査や里山保全活動を行なっている“ご近所生きもの観察案内人”の相川健志さん。今回は、身近な公園などで行なわれている自然観察会についてご報告します!
自然観察会とは
近所の公園や公共施設で開催されている、さまざまな自然観察会。身近な生きものたちを観察しながら、自然の大切さについて楽しく学べる貴重な場となっています。
この2年ほどは新型コロナウイルス感染症の影響もあって自粛されてきましたが、しっかり感染対策をした上で実施されるようになってきました。
今年3月、横浜市戸塚区にある谷矢部池(やとやべいけ)公園で開催された『サワガニプロジェクト』の講師として参加させていただきました。5組11名の参加者と3名のスタッフでの作業です。
里海や里山、自然公園などの自然環境は、人が手を入れないと維持することはできません。今回の谷矢部池公園での作業の目的は、増えすぎて水路を陸地化させていたショウブ科の多年草であるセキショウの間引きと泥上げです。
石を掘り起こしてみると…
まずは、泥で埋まってしまった石を掘りおこし、生きもの探しスタート。サワガニやいろいろな生きものが出てきます。
サワガニは埋まっている石の下(はまり石)よりも少し浮いている石(浮き石)の隙間にいます。最初はなかなかカニを見つけることができなかった子どもたちも、観察会が終わるころにはプラケースいっぱいのカニを捕まえることができました。
今回は、サワガニを100匹以上も発見。その他、オニヤンマのヤゴ、ヤマトクロスジヘビトンボの幼虫、カワニナ、ガガンボ科の幼虫、ヒメフナムシなども見つけるとができました。
セキショウは、土留めの部分を残してきれいに間引き。1時間弱の作業で水路がすっかりきれいになりました。みなさまお疲れ様でした。
捕まえた生きものたちを、もともといた場所へ戻してあげました。今度この作業を行なうのは2年後くらいでしょうか。
自然観察会に参加するには
公共の公園や施設であれば、毎年同じような観察会を開催しています。
まず、いつ(申し込み、開催日)、どこで(開催場所)、だれが(主催者、講師)、だれと(募集対象年齢など)、どんな観察会をするかを事前に調べましょう!
直接公園や公共施設へ行ったり、HPやSNSなどをチェック!
参加申し込みは1カ月くらい前から募集されるものもあり、人気のある観察会はあっという間に定員になってしまいます。先着順のものが多いですが、抽選になることもあります。
公園や各公共施設にはルールがあります。生きものたちに会いに行く場合は必ずそこでのルールやマナーを守りましょう。
自然観察会に参加できる公園(横浜市内)
横浜市内観察会に参加できる公園を紹介します。
谷矢部池公園 特定非営利活動法人 ぷらっと
https://www.facebook.com/plat.yabe/
谷矢部池公園愛護会・わかぎの会
天王森泉公園
寺家ふるさと村四季の家
神奈川県立境川遊水池公園
http://kanagawa-park.or.jp/sakaigawa/