鳥取駅を起点に絶景コーストハイキング!
山陰海岸ジオパークのハイライトはここだ
日本一美しい海岸線のロングトレイルと称される山陰海岸ジオパークトレイル。鳥取、兵庫、京都の3府県にまたがり日本海沿岸に延びる総延長230kmの歩き道だ。「日帰りで歩きたいけど、どこを歩けばいいのやら?」という読者のために、ビーパルが推奨する1DAYハイクコースをこれまで2本紹介してきた。
その1はコチラ:BE-PAL推奨!山陰海岸ジオパークトレイル 絶景ハイクモデルルート1<PR>
https://www.bepal.net/archives/219869
その2はコチラ:BE-PAL推奨!山陰海岸ジオパークトレイル 絶景ハイクモデルルート2<PR>
https://www.bepal.net/archives/219934
今回は、山陰海岸ジオパークのなかでもとっておきの奇岩や白浜を巡るモデルルートその3を紹介しよう。
鳥取駅からバスに乗り、鉄道でまた鳥取駅に戻ってくるという公共交通機関を使った周遊ルートである。こうしてバスやJRを使ってトレイル・インアウトできるのが、山陰海岸ジオパークトレイルのストロングポイントでもある(一部区間を除く)。
山陰海岸屈指の美しさを誇る浦富海岸のアップダウンを抜けて、日本の漁村の原風景が残る港を歩き、広い白浜を横切って、日本海形成の歴史を学ぶ、盛りだくさんのコース設定だ。
鳥取駅からバスに乗ること約40分。開け放った窓から潮の匂いがしてきたら目的地の「浦富海岸島めぐり遊覧船乗り場」はもうすぐだ。
今回のコースは、歩行距離が長めなので、遊覧船やカヤックなどの海上アクティビティーはなしに設定したが、時間に余裕があれば海の旅をトッピングすることをおすすめする。
遊覧船は朝9:30から15:30まで1時間ごとに運航し、周遊時間は約40分だ。(大人1,500円/小学生750円)
浦富海岸島めぐり遊覧船の運航ほか、最新情報はこちらでチェック。
https://yourun1000.com/
さて、いよいよ歩き旅のはじまりだ
遊覧船が出航する蒲生川を渡り、昔ながらの漁村の面影が残る網代港へ。山と海に囲まれた漁村は、周りの町と隔絶された海岸っぺりに民家を連ね、漁業で生計を立ててきた。ほかの集落とを結んだかつての生活道、網代隧道を通って漁村の中を歩く。
海岸歩きのまえに「あじろカフェ なだばた」で腹ごしらえ
歩くまえに地形図にトレイルが記された全12セクション/マップをゲットしておきたい。以下の施設他にて無料で入手することができる。※部数が限られているためなくなることもあります。ご了承ください。
鳥取砂丘ビジターセンター、浦富海岸島めぐり遊覧船乗り場、山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館など。
以下からマップデータをダウンロードすることも!
https://sanin-geo.jp/play/news/114593/
網代港の端から海岸歩きへ出発
お客さんを乗せた遊覧船が海に白い泡のラインを引いていく。
網代の集落の裏手にある網代展望台から三角の岩島にぽっかり穴があいた千貫松島が見えた。波に洗われて鋭くなった奇岩がいくつも海から飛び出て、波をまとっていた。標高90mの網代埼灯台まで階段の急登が続くが、息を飲む絶景と気持ちのいい潮風が背中を教えてくれる。
灯台を過ぎると、スダジイなどの広葉樹に覆われる森歩き。城原海岸まで森を縫ったり、砂浜へ下りたりの小さなアップダウンと風光明媚な観光スポットが続く。とくに、歩いてしかいけない無人のビーチ、鴨ヶ磯はついつい腰をおろして休憩したくなる絶景スポットだ。
田後(たじり)港へ
城原海岸駐車場でトイレを済ませて、車道を歩いて田後(たじり)港へ。
瓦屋根の民家が密集して建ち並ぶの集落の中を歩き、田後神社に参拝して、港へ下る。田後港は、松葉ガニの漁獲量日本一の岩美町を支える主要な漁港だ。
起伏が激しい海食崖から、遠浅の砂浜が広がる海水浴場へ。
猫が歩く昔ながらの漁村から、海水浴客で潤う民宿街へ。
岩山にしがみつく松の森から、包容力のある広葉樹の森へ。
地形、街並み、歴史…トレイルの周りは、さまざまな視点でバラエティーに富んでいた。
「山陰海岸ジオパーク 海と大地の自然館」で、歩き旅はゴール
今日一日歩いてきた山陰海岸の成り立ちや地質、生物などを教えてもらいながら旅を締めくくる。
日本列島がユーラシア大陸の一部であった時代から現在に至るまでのさまざまな地質=地球の息吹がトレイルには存在していた。そして、それらを背景とした人々の暮らし、文化、歴史に触れることができる歩き道だった。
JR山陰本線岩美駅から鉄道に乗って、鳥取駅へと戻る
鳥取駅から徒歩5分! ハイカーにおすすめのホステル
Y Pub & Hostel TOTTORI
https://y-tottori.com
気兼ねなく泊まれるビジネスホテルもいいけれど、せっかくなら地元の食を食べ、旅人と交流し、旅の雰囲気を味わいたい。
そこでビーパルの取材班が、チョイスした宿はパブ(公共の社交場)とホステル(素泊まりの宿)を併設した「Y(ワイ) Pub&Hostel」。
鳥取駅からわずか徒歩5分の好立地にあり、徒歩圏内に公衆浴場や繁華街がある。1階が鳥取県産の食材を使った食事やクラフトビールを楽しめるパブで、2、3階が客室。ひとりでもくつろげる空間を大事にしながらも、客人が望めばほかの旅人とも交流できるオープンな宿である。
部屋は、男女混合ドミトリーと女性専用ドミトリー、プライベートルームの3タイプ。外国のバックパッカー宿を彷彿とさせる部屋は、ハイカーの旅情を誘う。
男女混合ドミトリー/女性専用ドミトリー 1泊:3,300円
プライベートルームC 1泊1名:4,500円、2名:9,000円
プライベートルームD・E 1泊1名:5,500円、2名:10,000円
鳥取駅周辺は、隠れた温泉天国だ!
吉方温泉町、末広温泉町…鳥取市街地には“温泉”の名がつく地名がいくつもある。駅周辺のまちなかに天然温泉が湧いているのだ!
100年以上の歴史を持つ温泉として地元民に親しまれ、観光客からも愛されている。現在、鳥取駅周辺には4つの天然温泉公衆浴場がある。海岸線を歩いて疲れた筋肉を癒しに、ぜひ鳥取の立ち寄り湯へ。