次にやってきたのは、沖にある水深35メートルほどの根回り。ここではメタルジグなどを落として、青物や鯛、根魚などを狙ってみる。慣れないエギングより、こっちの方がまだやりやすい。が、さきほどよりも波が高い。前方から迫ってくる波は見えるから心構えができるのだが、後方から来る波は予測できない分、倍怖い。突然、船尾からぐーんと持ち挙げられて、頂点に登ると、今度は前方へ向かって急降下していくのを想像してみて欲しい。怖いでしょ。
それでも、連載のためにはなんとか釣らねばならないとジグを落とし続けるが、ここでも反応なし。そのとき、沼野さんにアタリが! 上がって来たのは、ハタ系の小さい根魚。やはり魚はいるのだ。ようするに、腕と経験の差なんだろう。私もなんでもいいから釣りたい。が、待てど暮せど反応はない。相変わらず波は怖い。心が折れそうになる。