山菜の本場である雪国では、例年ゴールデンウィークが山菜の採りごろ食べごろです。今年も山菜採りを楽しみにしている人は多いのではないでしょうか。しかし、たくさん採れた山菜をどう料理するかで、頭を悩ませる人も多いはず。天ぷらは油をたくさん使うからたいへんだし、おひたしも飽きやすい。山菜採りを愛する料理家の蓮池陽子さんが、アウトドアでも簡単に作れる「山菜みそスープ」を提案してくれたので、ご紹介します。
まず、出汁はホタテの缶詰。これは会津の郷土料理「こづゆ」を参考にしたもの。海から遠い会津では、ホタテの貝柱などの乾物を出汁に活用したとか。こづゆは醤油で作りますが、「そとみそスープ」では、もちろんみそで作ります。クセのない米みその中甘タイプをチョイス。山菜は、下処理のいらない3種を使います。なかでも重要なのが、うど。「香りのよいうどが入ることで、味がグッとよくなります」。
たしかに、うどの強い香りは主役と呼ぶにふさわしい。ウルイはさっぱりしたなかにも甘さが感じられ、こごみはちょっと不気味な見た目に反してクセがなく、濃いグリーンが目を楽しませてくれる。ホタテという濃厚な出汁と個性の強い山菜たちをうまくなじませてくれるのだから、みそはすごい。
会津のこづゆは、おめでたい日に何杯もおかわりして食べるそうだから、この「山菜みそスープ」もぜひたくさん食べて、一年に一度の山菜の季節を楽しんでください。
みそ大好きの陽子さんによる「ソトみそスープ」は、Facebookの「みそパル」でも月に4回公開中です。その中から厳選したメニューを『BE-PAL』本誌(次回は2022年6月号)でも紹介しています。こちらもお楽しみください。
【陽子さんのソトみそスープ 第7回 山菜みそスープ】
材料(2~3人分)
- うど…10cm
- ウルイ…2本
- こごみ…5~6個
- ホタテ缶…1缶
- 油揚げ…1/2枚
- 酒…大さじ1
- 米みそ…大さじ3
作り方
- うど、ウルイ、油揚げは食べやすい大きさに切る。
- 鍋にホタテ缶と水600ml、酒を入れて火にかける。沸騰したら山菜と油揚げを入れて柔らかくなるまで加熱し、みそを溶き入れる。
協力:みそ健康づくり委員会