初めてキャンプに行くならマナーの確認を
せっかくのキャンプに行くなら、マナーを守って楽しみたいところです。ほかのキャンパーを不快にさせないためにも、マナーを知っておくことは大切です。
共通マナーとキャンプ場ごとのマナーをチェック
キャンプにおけるマナーには、どのキャンプでも守るべきマナーと、キャンプ場ごとの独自マナーの2つが存在します。共通のマナーはどのキャンプ場でも通用しますが、キャンプ場ごとのマナーは出かける前に必ず確認しておきましょう。
キャンプ場ごとの独自のルール(マナー)は入り口に書かれていることが一般的ですが、近年ではインターネットの公式サイト上で確認できることも多くなっています。
また、クルマの乗り入れが可能なオートキャンプ場と、クルマは駐車場に止めてテントサイトにテントを張るタイプのキャンプ場では、勝手が少し異なります。オートキャンプ場では、主にクルマの乗り入れが可能な範囲や、隣のキャンプサイトとの距離感に気を配る必要があるので、覚えておきましょう。
ほかのキャンパーに迷惑をかけないためのマナー
キャンプをしているのは、自分たちだけではありません。キャンパー同士マナーを守ることで初めて、気持ちのよいキャンプができるのです。ほかのキャンパーに迷惑をかけないためのマナーを4つ紹介します。
心がけたいマナー4つ
騒音や宴会・焚き火の終了時間に気を配る
特にグループでのキャンプの場合、話が盛り上がり、ついつい声のボリュームが大きくなりがちです。日中ならまだしも、夜中や早朝まで大声で騒いでいると、他のグループに迷惑をかけてしまいます。スピーカーで音楽を流すときも、ボリュームに注意が必要です。
特に夜と早朝は声が通りやすいので、「聞こえないだろう」と思っていても、意外とほかの人に聞こえています。一般的なキャンプ場では、22時が消灯時間のケースが多いでしょう。そのため、宴会や焚き火はそれまでにお開きにするのが無難です。
消灯時間前でも、寝ている人がいるかもしれないので、原則大声で騒ぐのは止めましょう。
他人のサイトは横切らない
他人に自分のキャンプサイトを横切られると、気分はよくないでしょう。それはほかの人も同じです。キャンプサイトは、その人の敷地ともいえます。たとえ横切るのが近道だとしても、他の人のサイトには入らないのがマナーです。
特に子どもがいる場合は、遊んでいる途中にほかのキャンプサイトに入ってしまわないよう、気を配る必要があります
なお、区画のギリギリのところにペグダウンするのも避けた方がよいでしょう。通る際に、ペグにつまずいてしまう可能性があるためです。また、他の人のキャンプ用品に触れることもNGです。
炊事場を占領しない
特に雨が降っている日には、炊事場で食事する人も少なくありません。しかし、炊事場をグループで占領していると、たとえ一部のスペースがあいていたとしても、ほかの人は入りづらいと感じてしまいます。炊事場は自分たちだけの場所ではありません。ほかの人も気持ちよく使えるよう、配慮が大切です。
また、同様の理由から炊事場はきれいに使うよう心がけましょう。なお、食事スペースが併設されている炊事場なら、そこで食事を取っても問題はありませんが、長居は避けた方が無難です。
夜間はクルマへの出入りにも注意する
クルマに忘れ物をしたときなど、夜中にクルマへの出入りをすることは、極力避けましょう。クルマのドアを開閉する音は意外と大きく、夜の場合はキャンプ場に響いてしまう可能性があります。ドアの開閉音で目を覚ましてしまう人がいるかもしれません。
同様に、エンジンをかける音も響くので、緊急時以外のクルマ移動は控えましょう。クルマへの用事は、できるだけ日中に済ませておくなどの配慮が大切です。
キャンプ場をきれいに保つためのマナー
『来たときよりも美しく』という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。これはキャンプ場においても、あてはまります。キャンプ場をきれいに保つためのマナーを3つ紹介します。
キャンプ場を利用するなら絶対に守りたいマナー
ゴミはキャンプ場のルールに従って処分する
キャンプ場によって、ゴミの処理方法が異なる場合があります。キャンプ場に迷惑をかけないためにも、各キャンプ場のルールに従ってゴミを処分しましょう。
昨今では、粗大ゴミをキャンプ場のゴミ箱に不法投棄するケースが増えています。壊れてしまったからといって、キャンプ用品をキャンプ場に捨てるのはNGです。
また、調理中に出た生ゴミを、流しに捨てるのもマナー違反です。ポイ捨てもいけませんので、ゴミ袋や携帯ゴミ箱を持参して、キャンプ場にゴミを残さないようにしましょう。
キャンプサイトの木は切らない
キャンプ場の木を勝手に切るのは、キャンプ場から認められていない限りはマナー違反です。薪がほしい場合は、キャンプ場で購入するか、事前にホームセンターで買っておきましょう。
木に限らず、キャンプ場にある自然は大切にするのがマナーです。自然が損なわれるのを見て、気分を悪くする人がいることを忘れてはいけません。キャンプ場は、あくまで借りているスペースということを忘れないようにしましょう。
直火NGのキャンプ場では直火をしない
近年では、多くのキャンプ場が直火での焚き火を禁止しています。焚き火をするときは、原則、焚き火台を使いましょう。直火は山火事や自然の損傷につながります。
また使い終わった炭は、キャンプ場指定の灰捨て場に捨てるか火消しつぼなどを使って処分しましょう。風が強い日には、灰が他のサイトに飛んでしまうこともあるため、焚き火用の陣幕を使ったり、焚き火を控えたりするなどの配慮が必要な場合もあります。
キャンプ初心者が特に注意すべきこと
最後に、キャンプ初心者がやってしまいがちなミスを紹介します。中には大きな事故になりかねないものもあるので、しっかりと押さえておきましょう。
キャンプ初心者は要チェック!
服装やアイテムの準備を忘れずに
特に標高が高いキャンプ場の場合、昼と夜の寒暖差が大きいことがあります。夏だからといって半袖しか持っていかなかった場合、夜に冷えて風邪を引いてしまう可能性があります。そのため、夏でも長袖や薄いジャケットを持っていくのが堅実です。
また長袖の服は、虫よけにも役立ちます。虫よけスプレーを持っていくことも忘れないようにしましょう。服装だけでなく、ライトなどのアイテムを忘れると、夜に身動きが取れなくなってしまうので、事前に忘れ物がないかを入念にチェックすることが大切です。
カセットボンベの扱いには要注意
カセットボンベを使う場合は、使い方や保管場所に要注意です。カセットボンベをクルマの中に放置する、カセットボンベ収納部の上を覆うほどの長い鉄板で料理することなどは危険なのでやめましょう。
いずれの場合も、ボンベが高温にさらされ、爆発する恐れがあります。ボンベを覆うようなものを上に置くと、熱が逃げずにボンベが熱くなってしまうこともあります。カセットボンベは直射日光が当たらない涼しい場所やクーラーボックスに保管するなどに留意し、表示されている注意事項を守って使用することが重要です。
まとめ
キャンプ場におけるマナーはいくつもありますが、難しいルールはなく、一般常識に照らし合わせれば理解できるものばかりです。そのため、あまり気を張らなくても、良心に沿った行動をすればマナーで注意されることはないでしょう。
しかし、中には安全に関わることや、キャンプ場ならではのルールもあるので、マナーは確認しておくことに越したことはありません。マナーをしっかりと守り、初めてのキャンプを最高の思い出にしましょう。