あえて不便を楽しむ。そんな物好きのためのアイテム
ハイテクかつ便利な道具があるにもかかわらず、あえて手間がかかる道具を手にしてしまうのがキャンパーの性。
トランギアを象徴するアイテム「アルコールバーナー」などは、まさにその“手間がかかる道具”の代表格でしょう。
このような道具を使う人の多くが求めているのは、おそらく豪勢な食事ではありません。荒々しく刻んだ食材に、大雑把な味つけ。量は空腹を満たせる程度。
大事なのは味でも量でもない。食べる場所と、最初のひと口が喉を通るまでの過程なのだと。
そんなストイックで物好きな人間にとって、ひとりの時間にひたるのにうってつけのアイテムがあります。
それが今回クローズアップする、トランギア製のクックセット「ミニトランギア」です。
ミニトランギアは、アルコールバーナー・ゴトク・ソースパン・ミニフライパン・ミニハンドルの、合計5つからなるフルセット。
ミニマムな装備を好む人にも、そしてアルコールバーナー自体に憧れをもっている人にも、おすすめしたい逸品です。
すべて綺麗にスタッキング可能!収納時は弁当箱ほどのサイズに
最大の特徴はなんといっても、すべての器具を綺麗にスタッキングできる点にあります。
収納した状態のサイズは、一般的なフードジャーや弁当箱程度。同社のアルコールバーナーに並ぶ人気商品、「メスティン」と遜色ないコンパクトさです。
トランギアが公表している満水容量をくらべると、メスティンが750mlであるのに対して、ミニトランギアのソースパンは800ml。
ミニトランギアのほうが、わずかに容量が大きいことになっています。
普段からメスティンを使っているのであれば、料理の量に対して不満を感じることはないでしょう。
フタとしての機能を兼ねるミニフライパンをソースパンにかぶせると、「バコン」という音とともに、しっかり固定されるのもありがたい仕様。携帯中、フタが勝手に開くことはありません。
ソースパンとゴトクがずれない工夫が素晴らしい
実際に使うときは、このような状態。綺麗にスタッキングできるだけでなく、料理に使うときも、アイテム同士がしっかり連携している感じが好印象です。
特徴的な形状のゴトクは、ソースパンの底に設けられた突起にはまる仕様。少々手をぶつけたくらいでは脱落することもなく、余計な心配をせずに料理ができます。
ミニフライパンは“ミニ”といえど、直径15cmと必要十分なサイズ。焼き料理も十分にこなせます。内側にほどこされた「ノンスティック加工」により焦げつきも発生しません。
使用後にサッと拭くだけで綺麗になるこのミニフライパンは、屋外で使うのに好都合。使用する場所によっては、使用後すぐに洗えないこともあるからです。
ソースパンもミニフライパンも、アルミ製ながら十分な厚みがあり強度については申し分なし。かなり長く使えるはずです。
インスタントラーメンをそのまま入れられるのがイイ!
非日常的なアクティビティーのなかで、あえてインスタントラーメンを選ぶのもいいものです。
キャンプでインスタントラーメンだけというのは少し寂しい気もしますが、登山や釣りの休憩には、もってこいの食料といえます。
荷物を抑えられるだけでなく、ゴミもほとんど発生しません。
ここで便利に感じられるのが、麺が丸いタイプのインスタントラーメンをそのまま入れられる点。通常サイズのメスティンには、マネできない芸当です。
余ったスープにおにぎりを入れれば、雑炊として最後まで楽しめます。スープを捨てる必要がなくなり、後処理も楽です。
カット野菜を使ってお手軽にすき焼き
面倒な下処理が必要ない鍋料理も、手軽な料理として人気です。食材と鍋つゆだけあれば、加熱するだけでできてしまいます。
そんな鍋料理のなかで、あえてすき焼きを選ぶのもアリ。卵を携帯するのが、少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、作るのはとても簡単です。
必要なのは、鍋用のカット野菜とこま切れ肉、そしてすき焼きのタレだけ。
とき卵はミニフライパンに入れればOK。ミニフライパンは食材の加熱に使えるだけでなく、器としても重宝します。
小さいもの好きにはたまらない魅力
これ1つで、さまざまな料理に対応するミニトランギア。綺麗にスタッキングできるところや、合理的な構造を用いているところも素晴らしいですが、何よりもこのサイズ感が魅力的。
小さい道具に心惹かれてしまう人には、たまらないアイテムです。1回で作れる料理の量も適度で、食べすぎを防いでくれます。
アルコールバーナーを使ってみたい人、料理に関する面白い道具に目がない人など、そんな人たちにおすすめです。