【体験!個性派ゲストハウス7】
「ココは周りが田んぼばかりなんで、途中で迷うと目印になるものがなくて、こっちも探しに行けないんですよ~(笑)」
ハンドルを握りながら、そう話すのはゲストハウス「五ろり」のオーナー斉藤さん。日もとっぷり暮れた頃、最寄りのバス停に到着した私を車で迎えに来てくれたのだ。
バス停名は「村松駅」。「駅」という名だが、れっきとしたバスターミナル。1999年まで蒲原鉄道が走り、当時の「村松駅」が今では「村松駅バスターミナル」になっている。
田んぼをつっき抜け(夜なので暗くて見えないけれど)、林に突き当たったあたりに築約60年の古民家「五ろり」はあった。すぐ隣にご近所さんが一軒あるものの、他のご近所さんはいずこに? それらしき灯りが見当たらない。こりゃ、夜に迷ったら永遠に辿りつかないだろうな・・・。
11月下旬の平日。本日のゲストは、どうも私だけのよう。「昼間、さんぽ中に銀杏をたくさん拾ったんですよ~」。室内の小さな薪ストーブの上に置かれたフライパンの中に3粒ずつ爪楊枝にさされた銀杏が10本ほどコロコロ転がっている。そして、薪ストーブの脇にも、さらに銀杏の山が・・・。んんっ!? 二人でこの量を食べるの!? なんと、ぜいたくな! そして、大量の銀杏が手に入る田舎のありがたさよ!
「ごはんも、作ったのがちょっとあるので、それで良ければ~」と、言う斉藤さんの声にキッチンを覗くと、でっかい鍋が2~3個、どどんっとあるではないか!