福島の郷土料理をキャンプで
「みそかんぷら」という料理をご存知でしょうか。福島県の一部地域でいまも食べられている、じゃがいもとみそが主役の郷土料理です。「かんぷら」とは福島の一部で使われている方言で、「じゃがいも」を意味します。つまり、じゃがいもをみそで味つけした料理ですね。
甘辛いみそ味と、じゃがいものほくほく感がマッチした絶品料理なのですが、全国的にはまだ有名とは言いづらい料理かもしれません。
そこで今回は、福島伝統のみそかんぷらをキャンプ飯にアレンジしたレシピをご紹介します。じゃがいもではなく、市販のフライドポテトを使うことで、アウトドアでも手軽に作れるのがポイント。じゃがいも好きの方は、ぜひお試しあれ。
CONTENTS
材料(2人前)
<材料>
- フライドポテト(冷凍品でOK) 250g
- 揚げる用の油 適量
- 白ごま 適量
<調味料>
- みそ 大さじ3
- みりん 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 顆粒だし 小さじ1/2
- 水かぬるま湯 大さじ4
作り方
手順1.フライドポテトを揚げる
まず鍋に油を注ぎ、170度Cまで熱します。調理用温度計がない方は、乾いた菜箸の先を油に浸して、ぶくぶくと細かい泡がたつぐらいを目安にしてください。
油が適温になったらフライドポテトを鍋に入れます。今回は楽に調理するため、市販の冷凍品を使います。なお市販品を使う際は、パッケージに書いてある作り方の通りに揚げても問題はありません。
揚がったら、キッチンペーパーを敷いたお皿の上によけておきます。なお、フライドポテトに付き物の塩は、今回は振らないようにしましょう。
手順2.調味料を合わせる
次に、合わせ調味料を作ります。この工程は、フライドポテトを揚げているスキマ時間におこなっておくと、効率的ですよ。
ボウルのような深めの器に、みそ、みりん、砂糖、顆粒だし、水を分量通りに入れます。そうしたらヘラや菜箸で混ぜあわせてください。みそ汁のように、みそを液体に溶かすイメージです。
画像のように、みその大きなダマがなくなればOKです。後でまた加熱しますので、細かいダマぐらいなら放っておいて問題ありません。
どうしてもダマが気になる方は、合わせる水をぬるま湯にするのがおすすめ。みそは水温が高いほうが溶けこみやすいので、ぬるま湯にするといい具合にダマがなくなってくれます。
手順3.フライドポテトと合わせ調味料を煮詰める
フライドポテトと調味料の準備が終わったら、いよいよみそかんぷらを作っていきます。深めの鍋かフライパンにフライドポテト、合わせ調味料の順番で入れ、中火で熱しましょう。
そのまま、合わせ調味料の水分を飛ばすイメージで煮詰めていきます。合間にフライドポテトやみそがこびりつかないよう、鍋をゆすったり、菜箸でかるく混ぜ合わせたりするのをお忘れなく。
こうしてフライドポテトの衣が合わせ調味料を吸い取ることで、みそと砂糖がしっかり染みたみそかんぷらができあがるのです。
手順4.完成
合わせ調味料の水分が飛んで、十分に煮詰まったら火を止めましょう。フライドポテトを抑えながら鍋を傾けて、合わせ調味料がほとんど垂れてこないぐらいが目安です。
お皿にフライドポテトを盛りつけて、仕上げに白ごまを振りかければ、フライドポテトで作る福島名物・みそかんぷらの完成です。
甘辛いみそだれがフライドポテトにしっとりと絡み、濃厚なのになぜかホッとする味わい。福島県出身ではない人も「なんだか懐かしい」と思えるような料理です。
お酒にも白米にも合うので、お好みのスタイルでお召し上がりください。
最後に
今回は冷凍のフライドポテトを使いましたが、本来は丸ごとのじゃがいもを使うメニューです。本来のみそかんぷらを作りたい方は、電子レンジで火を通したじゃがいもを揚げ焼きにしたものを使うと、おいしく仕上がります。
キャンプで気軽に食べられる郷土料理、みそかんぷら。あなたのキャンプ飯メニューに、ぜひ加えてみてはいかがでしょうか。