始まりは小さなグローブ会社から
1848年1月。アメリカのカリフォルニア州の川床で砂金が発見され、世にいう〝ゴールドラッシュ〟が始まった。その波紋は、遠く離れた東部のニューヨークにまでおよび、正貨準備のため次々と銀行が作られた。
そんな好景気に目を付けたイタリアのグローブ職人、マッテオ・ビアンキは家族とともにアメリカへ移住し、小さなグローブ会社を設立。そして金の採掘者向けに頑丈なバッファロー革のグローブを作ったのが始まりだ。
1960年代になると、縫い糸のほつれに悩んでいた4代目ゲイリー・キャンベルが、デュポン社のケブラー繊維を世界で初めてグローブの縫い糸に採用。 ’77年には、グローブの外側に縫い代がある製法を採用することで、使い込むほどに手に馴染む立体構造を考案した。現在ガンカットと呼ばれるこのタイプのグローブの原型となった。
そして ’83年3月、グリップスワニーグローブが日本に初上陸。その後 ’85年には日本国内での生産が始まり日本人の骨格に合う裁断型に調整され、日本のアウトドア市場にしっかりと根付いていったのだ。
真っ暗な野外でグローブを落としても探しやすい〝スワニーイエロー〟のグローブは、いまも「北米産ステアハイドレザー+ケブラー糸」のコンビネーションで日本で作り継がれている。
[G-1]
¥7,700
アメリカ産牛皮革を使った、最もベーシックなモデル。縫い糸には超高強度を誇るアメリカ・デュポン社のケブラー糸が使われ、万一糸が切れた場合には無料修理する保証システムもある。
[G-2]
¥9,900
オートバイでライディングするときに、ジャケットの袖口からの風の侵入を防ぐロングタイプ。スロットルを握る部分には補強のアテ革が施され、耐久性もバッチリだ。
[G-3]
¥8,800
甲部にベルクロストラップが付いたショートタイプ。ほかのモデル同様、手の形状に合う立体裁断が施され、フィット感は上々。あらゆるフィールドワークに活躍してくれる。
※構成/坂本りえ 問い合わせ先:スワニー販売 03(3306)1411
(BE-PAL 2022年5月号より)