トヨタ/ノア HYBRID S-Z(7人乗り)
私たちがテストしました!
8年ぶりにモデルチェンジ!
早:キャンプに便利なRVの代表格はSUVですが、小さな子供がいるファミリーに合うのは、なんといってもミニバンですよね。
櫻:5ナンバークラスの商用バンをベースに、快適な機能装備を付けて進化した、日本独自のカテゴリーだね。
早:なかでも今回テストしたノアと兄弟車のヴォクシーは、最多の販売台数を誇る人気モデル。8年振りの新型登場ということで、気になるユーザーも多いはず。
櫻:人気のカテゴリーだけに改良の度合いは幅広い。まず車幅が全車1730mmと3ナンバー化され、わずかながら室内空間にゆとりが生まれたよ。
早:その差を実感するのは難しいですが、テスト車両は2列目が独立したキャプテンシートになっているうえ、オプションのヒーターやオットマンも付いていて、体格の大きい僕でもくつろげましたよ~。
櫻:2列目はミニバンの特等席だから、アレンジも含めて念入りに設計された印象だね。3人掛けの3列目は背もたれが薄くなり、長時間の座り心地に若干不安があるけど、そのぶん収納したときに邪魔にならない。
早:このボディーサイズなら緊急用としては十分な気がしました。4人乗車でラゲッジにキャンプ道具を積む際には、跳ね上げ式の3列目を収納するわけですが、ロック機構が付いてベルトで固定する必要がなくなりました。収納操作も軽く、女性でも使いやすいです。
櫻:リアゲートを電動式、手動式問わず好きな位置で止められる機能もいいね。早 ミニバンのリアゲートは大きいので、バック駐車したときに開けづらいことがありますもんね。そして今回、さらに感動したのが、オプションの駐車アシスト機能。モニター操作でバック駐車を自動でやってくれるだけでなく、車外からのスマホ操作にも対応するというハイテクぶり!
櫻:ビギナーの場合、初めて行くキャンプ場や立ち寄る施設で駐車に戸惑うことがあるはず。誰もが運転しやすいクルマであることは、遠出する際に大きな安心感につながるんだ。
早:運転中の揺れや微振動も少なくなって、家族での遠出が楽しいこと確実です。
櫻:安心を買うという意味で、先進技術満載のノア/ヴォクシーはおすすめだ。
少し幅広になっても取り回しやすさは健在!
ボディーが全車3ナンバー化され、全高もわずかに大きくなった。それでも全長の拡大が据え置かれたため、車両感覚は従来型とほぼ同一。また、ボディーの基本骨格が一新されたことで乗り心地も上質に。疲労の軽減にもつながる。
積むことにかけては最高の空間!
リアゲートの開閉位置が自在な「フリーストップバックドア」機能。後ろに障害物があるときに便利だ。電動式の場合、開閉ボタンが車体側面にも付く。
ラゲッジは高さがあり、自転車の積載も余裕。3列目の収納もしやすい。
行き届いた快適装備が疲労を軽減
フロントガラス左右の柱が細くなり、視界は抜群。
キャプテンシートの前後スライド量は驚きの745㎜。運転席の背もたれを倒してくつろげる。
2~3列目をたたんだ状態。極楽!
オプションの電動サイドステップ。子供やお年寄りにはありがたい装備だ。
おすすめのオプションはこちら!
モニターの操作で稼働する駐車支援機能は従来からのバック駐車に加え、前向き駐車、バック出庫、前向き出庫に対応。
クルマが自動で動いて駐車を支援。
さらに、スマホ操作で車外から並列・縦列駐車及び出庫も可能(ハイブリッド車のみ)。前に出してリアゲートから荷物を積みたいときなどに便利。
後方から接近する車両を検知し、電動スライドドアの作動を緊急停止するオプションも!
SPECIFICATIONS(HYBRID 2WD)
【駆動方式】 2WD
【ボディー寸法】
全長 4,695mm
全幅 1,730mm
全高 1,895mm
最低地上高 140mm
最小回転半径 5.5m
ホイールベース 2,850mm
トレッド 前1,500㎜/後1,515mm
タイヤサイズ 205/60R16
車両重量 1,670㎏
乗車定員 7名
【エンジン・燃料】
形式 直列4気筒DOHC
排気量 1,797cc
最高出力 72kW(98PS)/5,200rpm
最大トルク 142N・m/3,600rpm
モーター最高出力 70kW(95PS)
モーター最大トルク 185N・m
燃料タンク容量 52ℓ
燃料種類 無鉛レギュラーガソリン
燃費(WLTCモード) 23.0m/L
【トランスミッション】 電気式無段変速機
※構成/櫻井 香 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2022年5月号より)