今年はキャンプ用シュラフのアタリ年! 日本ブランドの高い技術力が注入された2本のモデルを徹底比較してご紹介します!
モンベル/シームレス バロウバッグ #3
大人気のシームレスシリーズに化繊モデルが登場!
モンベルのヒット商品「シームレス」シリーズの寝袋に、待望の化繊モデルが追加された。
一般的に化繊シュラフの中綿はさまざまな圧力や入力によって中綿が切れる「綿切れ」を防ぐために、表生地と中綿を糸で縫い止めてズレを防ぐキルティング加工を施してある。そのためこの縫い目から冷気が侵入したり、中綿本来の膨らみが制限されるのが宿命だった。
ところがこのシュラフに使われる「エクセロフト中綿」は縮れた繊維を互いに固着させることで優れた一体性と耐久性を備えており、従来のようなキルティング加工が不要。最低限の縫製で作れるのでコールドスポットの発生を防ぎつつ、最大の膨らみが維持できるのだ。
見てのとおり表地は縫い目がないが、内面はゴム糸とスパイラル(らせん)構造を持ったストレッチ製法を施し、124%という優れた伸縮性を発揮。体にぴったりフィットして保温性を向上させながら、寝返りなどの動きを規制せずにリラックスして眠れるのだ。
高性能なのに価格も安い。今年ソロキャンプデビューを目指している人には、まっさきにおすすめしたいシリーズである。
モンベル/シームレス バロウバッグ #3 のここがスゴい!
外に縫い目がなく防風・防水性が高い
表地に縫い目が出ないシームレス構造は中綿の膨らみを最大化させるだけでなく、防風性にも優れるのでタープやシェルター泊などのタフな状況にも強い。
スパイラル構造で体にフィット
モンベルが特許を持つスーパースパイラルストレッチシステム。生地の繊維方向を斜めに配置し、ゴム糸でステッチすることで体にぴったりフィットする。
大きく伸びるから窮屈さを感じない
スーパースパイラルシステムはぴったり体にフィットしながらも大きく伸びるので窮屈さをまったく感じさせない。寝相の悪い人でも朝まで安眠できる。
SPEC
- 中綿=エクセロフト
- 快適温度=−5度C
- 使用可能温度=0度C
- 重量=933g
- 収納サイズ=φ17×34cm
- ¥15,950
問い合わせ先:モンベル・カスタマー・サービス 06(6536)5740
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1121426
サバティカル/ダウンバッグ450STD カップラー レギュラー
高性能な山岳用モデルをキャンプ用にモディファイ
いっぽう今季はダウンシュラフにもビッグニュースがある。それが大人気キャンプブランド「サバティカル」と高性能ダウンブランド「ナンガ」のコラボレーションモデルだ。親子やカップルのために左右連結可能なカップラーモデルになっていて、2個セットでの販売となる。
ナンガ社は1941年から続く専業メーカーで、国内で洗浄された高品質な羽毛だけを使用している。自社工場生産なのでアフターケアも万全で、製品の「永久保証」を掲げるほどだ。
今回のコラボではスパニッシュホワイトダックダウンを使った山岳用モデルをベースとしながら、キャンプでの快適性を重視してサイズやディテールを一から見直した。具体的にはひざ下がかなりゆったりしており、ひざを曲げたり寝返りを打ってもストレスがない。また全長も178cm㎝から180cmに伸長されている。これまでもナンガのコラボモデルはいろいろあったが、ここまで手が入ったモデルは初めてだそうだ。
ジッパースライダーには噛み込み軽減パーツが使われ、扱いも簡単。親子でゆったり使えるサイズ感だから、ファミリーキャンプが楽しくなるぞ~。
サバティカル/ダウンバッグ450STD カップラー レギュラー のここがスゴい!
ダウン封入量がひと目で視認可能
サバティカルの製品はシュラフ本体と収納袋のタグにダウン量ごとに異なる色のカラーテープが付けてあり、対応温度が直感的にわかる。緑は450g封入。
噛み込み軽減のジッパースライダー
薄くてしなやかなシェル素材を使っているが、ジッパースライダーに噛み込み軽減装置が付いているのでストレスなく使える。蓄光なので暗闇でも使いやすい。
軽さと強度に優れ肌ざわりもいい
生地には20Dのナイロンタフタを採用。軽くて摩耗強度に優れるだけでなく、しなやかで肌ざわりもいいので気持ちよく眠れる。この膨らみが高性能の証だ。
SPEC
- 中綿=650FPダウン450g
- 快適使用温度=5度C
- 下限温度=0度C
- 重量=750g×2個
- 収納サイズ=φ16×36㎝×2個
- ¥54,780(ペア)
問い合わせ先:エイ アンド エフ 03(3209)7575
https://sabbatical.jp/product/category/sleepingbag/89202301
※撮影/中村文隆
(BE-PAL 2022年5月号より)