コロナ禍の影響によって、家にいながら子供の好奇心を刺激する自然体験をバーチャルに楽しめるオンラインサービスが急増中。本誌ライターとその長男が試してみました!
私たち親子が体験しました!
父・本誌ライター・佐藤旅宇
息子・佐藤稀月(きづき)くん
キャンプや車の記事を担当する本誌ライター。小3の長男はどちらかというとインドア派だが、日本全国の高速道路と国道にめっぽう詳しく、家族旅行では道案内してもらうことも。
ニチレイの「リアル体験ワールド」でエビ博士を目指す!
冷凍食品のニチレイによるオンライン体験。「バナメイエビ」か「純和鶏®」を購入すると生態や育成について学べる動画やクイズが楽しめる。www.realtaikenworld.jp
ネットで食育体験!
コロナ禍における育児の懸念といえば、外出機会が減ったことによる自然体験の不足。幼少期の自然体験は、生命の大切さを学んだり、好奇心を育んだり、自由な想像力を養ったりなど、豊かな人間を形成するのに欠かせない大切な時間だ。そこで活用したいのが、ネットを使ったオンライン自然体験。もちろんリアルとは勝手は違うが、パソコン(あるいはタブレット)さえあれば自宅で手軽に参加できるのがメリットだ。早速、ボクと長男・稀月は冷凍食品の大手メーカー、ニチレイが展開している「リアル体験ワールド」を試してみることに。稀月は食いしん坊だが、食材そのものへの好奇心は薄い。だから食育をしてみようと思った次第である。
1 動画とクイズでエビについて学ぶ
2 殻まで食べられる実物のエビが手元に
大まかな流れとしては、まず「エビ」か「トリ」のどちらかの食材を選択して購入する。今回はキヅキの大好物である前者を選んだ。そして、食材が手元にやってくるまでの間に動画とクイズによる「収穫体験ゲーム」で学習するというもの。動画ではベトナムに生息するバナメイエビの生態や養殖、工場での出荷作業の様子などが解説される。海水でも生育できる木「マングローブ」のある場所で育てられること。卵から孵ったばかりのエビ幼生は泳ぐ能力を持たないプランクトンであること。蝶と同じように「変態」するといった内容を稀月はふんふんと真剣に見入っていた。
3 調理するのも食育のうち
食材が手元にやってきたら今度はクッキング。「体が黒っぽいから浅い海に住んでいるエビだ!」と稀月。学習した知識はしっかり身に付いているよう。事前勉強をしておくとエビが妙に愛おしい存在に見えるから不思議だ。そしてこのエビ、すごく美味しい。ガーリックシュリンプにして丸ごと口に入れても殻や頭がまったく気にならない。すぐに平らげて食育は終了。思わず手を合わせて、ごちそうさまをする我らだった。
4 殻ごとガブリ!
やってみた感想は?
比較的ライトな内容ではあるが、普段何げなく食べている食材について気軽に学べるのが良い。最後に実物のエビが届いたときの子供のうれしそうな表情は、スーパーでただ買ってくるだけでは見られない瞬間だった。
子供ひとりでもOK!これから開催する自然派オンライン体験
これまであまり興味がなかったジャンルのアクティビティーも、オンラインでなら気軽に参加できるというもの。農業や旅、生物観察などなど、様々な趣向が凝らされたコンテンツを親子で楽しもう。
INAKA PROJECT
バーチャル養鶏場ツアー & 究極のTKGを楽しもう♪
問い合わせ先:info@inakajapan.com
鶏のことを知り尽くした達人が、普通は入れない養鶏場を案内してくれるオンラインツアー。事前に問題集も送付されるので学習要素も十分。最後は各参加者がお気に入りの卵かけご飯を作って食事会を楽しむ。
たびえもん/親子で世界一周ツアー
問い合わせ先:03(6914)8575
世界75か国以上を旅した代表のふねしゅー氏がアジア・ヨーロッパ・アメリカの人気5都市の旅をナビゲート。有名観光地をただ紹介するだけではなく、現地の文化などを楽しみながら疑似体験できる。
サシバの里自然学校/ネットで生きもの塾
問い合わせ先:sashiba.natureschool@gmail.com
栃木県市貝町の古民家を利用した自然学校のオンライン自然観察。校長先生が罠をチェックしながら、里山の昆虫や魚、野鳥について解説するほか、参加者からの質問にも答えてくれる。開催は不定期。
HIS/宮古島から生中継 ♪
黒糖作りや苗の植付け サトウキビの魅力丸かじり体験
問い合わせ先:oe-kanto@his-world.com
自宅と宮古島のサトウキビ農家をオンライン中継で結び、事前に送付された体験キットを使ってサトウキビの苗の植え付けや生かじり、黒糖作りなどが楽しめるプログラム。子供の食育や自由研究に最適。
※構成・撮影/佐藤旅宇
(BE-PAL 2022年5月号より)