クルーゾフ島への道すがら、別の場所で遭遇したのは、ラッコです。のんびり、ぷかぷかと海面に浮かびながら、ひょいとこちらを振り向く姿は、ひょうきんで愛嬌たっぷりでした。
極北の海を象徴する鳥、パフィン(ニシツノメドリ)。オレンジ色の大きなくちばしと道化師のような白い顔が何とも言えずコミカルです。欧米ではとても人気のある鳥なのだとか。
短い間にいろんな動物たちとの出会いのあった航海を終え、クルーゾフ島に到着しました。エンジンを止めた船で慎重に浅瀬に近づき、へさきの梯子から僕が一人で降りて、荷物を岸辺に運びました。軽く手を振って、島を離れてシトカへと戻る「エッシャー・G」号。いよいよ、無人島での生活の始まりです。
【南東アラスカの旅1】
【南東アラスカの旅2】
【南東アラスカの旅3】
【南東アラスカの旅4】
【南東アラスカの旅5】
【南東アラスカの旅7】
【南東アラスカの旅8】
【南東アラスカの旅9】
◎文/写真=山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)ほか多数。
http://ymtk.jp/ladakh/