最近の100均キャンプ道具は脇役ギアだけじゃない
100均キャンプギアの最大の魅力といえば、価格の安さ。
しかし、安いがゆえに「アクセサリー的な便利グッズ」や「ちょっとした消耗品」など、脇役的な立ち位置のギアが多いというイメージがありました。
ですが、それももう昔の話。
近年のアウトドアブームとともに100均キャンプコーナーは進化を続け、今では使い勝手十分な定番キャンプギアを低価格で続々とリリースしています。
今回は、そんな従来の100均製品のイメージを覆す主役級キャンプギアを5つ紹介します。
定番になるのも納得の機能性 ”メスティン”
まず紹介するのは、ダイソーのメスティン。
メスティンとは今ではすっかり有名になったアウトドア用のクッカーです。
様々なサイズが展開されており、写真で紹介しているものは以下の3種類。
- メスティン 1合(550円)
- メスティン 1.5合 フッ素加工(1100円)
- メスティン 3合(1100円)
最大の魅力は白米がとびきり美味しく炊けること。
素材であるアルミの熱伝導率の高さとフタの密封度の高さが、白米本来の美味しさを存分にひきだします。
バーベキューやカレーなどのキャンプ飯には白いごはんが欲しくなるもの。キャンプで美味しく白飯が炊ければその場も盛り上がります。
そして、メスティンのもう1つの魅力は、炊飯以外にも様々な調理に使えることです。
例えば、そのひとつが鍋として使うこと。
メスティン3合であれば、その四角い形状も手伝って袋ラーメンが割らずに入ります。
キャンプで食べるラーメンも白米と同じぐらい捨てがたいものです。
他にもフライパン代わりに炒めものもできますし、別売りの蒸し網(ダイソーにて販売)を使えば肉まんも蒸せます。
これだけ多機能なギアが550~1100円で手に入るのは破格で、何かと出費の多い初心者キャンパーには本当にオススメです。
ご馳走も作れる “シェラカップ”
続いてはシェラカップ。これも定番中の定番キャンプギアです。
紹介する製品は、キャンドゥのステンレス・シェラカップ 300mL(550円)。
シェラカップの形状をしたカップは他の100円ショップでも売られていますが、キャンドゥのシェラカップは直火にもかけられる本格的な仕上がり。
この性能で550円は、数年間アウトドア市場を見てきた筆者からすると、やはり破格だと感じます。
コップや深皿として使えるのはもちろん、目盛りがついているので計量カップとしても使用可能。
ケトル代わりに火にかけてお湯を沸かしたり、鍋の代わりに食材を煮たりすることも。
沸かしたお湯にティーバッグを入れれば、すぐにコップに早変わり(火にかけてしばらくはカップのフチも高温ですのでご注意ください)。
その他でオススメの使い方は、揚げ物やアヒージョなどの油調理に用いるというもの。
通常これらの料理は油を大量に使いますが、シェラカップの大きさと形状なら少量の油でも食材を浸すことができます。油の量が減って片づけが楽になれば、油調理のハードルもグッと下がります。
普通に食べても美味しい揚げ物やアヒージョ。それがキャンプで食べられるとなると、この上なく満たされた気持ちになります。
安くて小さいけどパワフル “ポケットストーブ”
キャンプといえば料理。料理といえば火。
そしてキャンプを始めるにあたって誰もが通るのが「調理用の燃焼器具は何を買うか?」という問題。
「キャンプ用バーナーやストーブは色々ありすぎてどれを買うべきかわからない。それにどれも高い……でも火を使ってキャンプ飯が作りたい」
そんな悩みで初キャンプを前に足踏みしている方もいるかと思います。
そういう人にオススメしたいのが、このダイソーのポケットストーブ。
その魅力はなんと言っても330円という安さ。誰でも気軽に試すことができる値段です。
コンパクトに収納できる携帯性も長所の1つ。この携帯性を魅力に感じて愛用しているキャンパーも多いです。
使う燃料は固形燃料。キャンプの定番燃料の1つです。
小さいですが、火力は充分にあります。
固形燃料の使い方として有名なのが、メスティンの自動炊飯。
やることは、研いだ米と水を入れたメスティンをポケットストーブにのせ、火を着けた固形燃料で熱するだけ(米0.7~1.5合につき固形燃料25g)。
火が消えるまでの約20分間は放置でOK。その後タオルなどで包んで10分蒸らしたら完成です。
ほったらかしでこんなに美味しく炊けました。
キャンプしてみたいけどバーナーに手を出せないでいる初心者の方は、まずはポケットストーブではじめてのキャンプ飯に挑戦してみてはどうでしょうか?
110円でヒーローになれるアイテム “火吹き棒”
キャンプといえば焚き火。
その焚き火をするのに、びっくりするほど役立つのが火吹き棒です。
こちらはダイソーで110円で購入できる火吹き棒。
最長62cmまで伸ばすことができるので、遠くから安全に火おこしができます。
この長さのものがあれば火吹き棒としては必要十分で、それが110円で手に入るのはかなりお得な買い物です。
火が消えかかっていているときに火元に向けて、棒で息を吹きかけてください。まるで油を注いだかのように、勢いよく炎が上がります(薪がほぼ燃え尽きている場合や、完全に火が消えている場合には効果はありません)。
焚き火が消えかかって友人たちがあたふたしているときに火吹き棒で火を蘇らせ、拍手喝采を貰えたことが筆者自身何度もあります。
110円で買えてキャンプのヒーローになれる可能性を秘めたアイテム。見た目は地味ですが、それとは裏腹にド派手な働きぶりを見せてくれます。
※使用する前には火元の近くに人がいないかを確認し、安全には充分に注意してください。
実は110円で買えるんです “段ボール燻製器”
燻製もキャンプの定番ですよね。
だけど、ちょっと難しそうなイメージがないですか?
でも実際のところはそうでもなくて、しかも燻製器は110円で買えるんです。
それがこのキャンドゥのダンボール燻製器です。
燻製をするには別途以下の道具が必要になります。
- 焼き網(27 × 27cm以下)
- 割り箸等の支え棒(4本)
- スモークウッド
- 着火器具
- アルミ皿
- 耐熱性の板や焚き火シート
- 重石
※すべて100円ショップおよびホームセンターで揃います。
まず燻製器の壁に割り箸を刺して(箸を刺す場所にあらかじめ穴があいています)、そこに焼き網(27 × 27cm ダイソー 110円)を置きます。
次に燻製する食材をのせます。
上からポテトチップス、たまたま家で作り置きしていたローストポーク、チーズ、味玉、ベーコン。
着火したスモークウッド(ホームセンターで220円で購入)をアルミ皿にのせ、器内の中央に置きます。
※スモークウッドが高温になるため、下に焚き火シートを敷いています。
すべてのフタを閉じ、重石をのせます。
そしてスモークウッドが燃え尽きるまで待つこと2時間半。
ビールを片手に、はやる気持ちを抑えきれないまま、燻製器の上蓋を勢いよく開けます。
ローストポーク、チーズ、卵は燻製らしい色味がしっかり付いていました。おいしそう。
卵はひっくり返すとさらにいい色でした。すごくおいしそう。
ダンボールの燻製器でもしっかり燻製できましたし、味も最高に美味しかったです。手順も説明書どおりにやれば簡単でした。
燻製はやはり特別感があって、出来上がったときも食べるときもかなり胸が高鳴ります。
110円でこんなに感動できるのは、コストパフォーマンスとしては最高レベルです。
友人たちや家族とのキャンプで使えばきっと盛り上がりますので、ぜひ試してみてください。