皆さん、料理していますか?
おうち時間が増えたことで、新しい料理のジャンルに挑戦したり、有名シェフの味をキャンプ場で……など、さまざまな工夫をしていることでしょう。そして、大事なのはずっと作り続けること。
そこで、モチベーションを高める上でもぜひおすすめしたい1冊が、ミシュランガイド東京2020から3年連続一つ星店『sio(シオ)』の鳥羽習作シェフのレシピブック『食べたいから作る!鳥羽周作のとっておきごはん』(小学館)です。
「自分が今、何を食べたいか」という気持ちに従い、「これは絶対うまいはず!」とワクワクしながら作ることが大切だと、鳥羽シェフは説きます。氏の等身大の「おいしい」が詰まった一冊から、キャンプごはんにも取り入れたい3つのレシピを特別に公開しちゃいます。
味は一流!誰でも簡単に作れる本格派のレシピ
ミシュランガイド東京2020から3年連続一つ星を獲得した、代々木上原のレストラン『sio』のオーナーシェフ・鳥羽周作さんが、コロナ禍に「自宅で『sio』の味を楽しんでほしい」と看板メニューのレシピをTwitterで公開。そのお手軽さから瞬く間にブームとなり、1冊にまとめたレシピ本『やさしいレシピのおすそわけ #おうちでsio』は、大きな話題となりました。
そんな鳥羽シェフのレシピ本第二弾となる本作『食べたいから作る!鳥羽周作のとっておきごはん』では、SNSで反響の大きかったレシピのほか、ちょっと手間がかかるけど、「おもてなしメニュー」として喜ばれるメニューを増やしたり、様々なシーンに対応できるバラエティーに富んだ50もの最新レシピを紹介しています。
そこでビーパル編集部では、鳥羽さんのレシピのなかから、アウトドアでも取り入れやすいものを3つお聞きしました。
鳥羽シェフがおすすめするアウトドアレシピ3選
1.ベーコンエッグ丼
ベーコンエッグ丼/『食べたいから作る!鳥羽周作のとっておきごはん』 P12-13より
「レストランシェフが考える、新しいベーコンエッグ!箸で切り分けるときのバランス、口に入れたときの味、食感、すべてに心をくばって完成させたレシピです。ベーコンは生でも食べられるので、こんがり焼けた部分とジューシーな部分を食べ比べ。まずは塩、こしょうでシンプルに。お次は醤油をひと回し。粉チーズを振ったらカルボナーラ風。最後は全部を混ぜてどうぞ!」(鳥羽さん)
<材料>1人分
- ブロックベーコン・・・50g
- 卵・・・1個
- サラダ油・・・小さじ1
- ごはん・・・茶碗1杯分
<作り方>
- ベーコンは1cm角に切り、フライパンに直径10cmくらいのドーナッツ状になるように並べ、弱火にかける。
- 中央のあいたところにサラダ油を入れ、1分ほど焼く。ベーコンの焼き面がこんがりとしたら、あいたところに卵を割り入れて中火にし、ふたをする。
- 卵の白身が白っぽくなってきたら、いったん強火にし、フライパンの縁から水大さじ1と1/2(分量外)を静かに加える。再びふたをし、好みの焼きかげんになるまで焼く。
- 器にごはんを盛り、フライ返しを使って3をのせる。
2.ミネストローネ
「野菜やフルーツのうまみが凝縮した野菜ジュースを使うことで、短時間でもコクのあるスープに。野菜は塩を振りながら炒め、うまみをぐんぐん引き出します。玉ねぎ以外の野菜は、冷蔵庫に入っているものでどんどんアレンジを。玉ねぎは最初に炒めて甘みを引き出し、味の軸にします。ほかの野菜は、火の通りにくいものから順番に加えてくださいね」(鳥羽さん)
<材料>作りやすい分量
- 玉ねぎ・・・1/2個(100g)
- にんじん・・・2/3本(100g)
- 大根・・・3〜4cm(100g)
- かぶ・・・1個(100g)
- ブロックベーコン・・・70g
- 塩・・・適量
- 野菜ジュース(無塩)・・・200g
- コンソメ(固形)・・・1個
- エクストラバージンオリーブオイル、黒こしょう、粉チーズ・・・各適量
<作り方>
- 野菜は皮やへたなどを除き、5mm角に切る。皮やへたなどは鍋に入れ、水250ml(分量外)を加えて煮立て、ベジブロスを作る。ベーコンは1cm角に切る。
- 別の鍋にベーコンを入れ、中火で炒める。脂が出てきたら、玉ねぎを加えて塩少々を振り、しんなりするまで炒める。にんじんと大根を加えて塩少々を振って炒め、くったりしてきたらかぶを加えて塩少々を振り、全体にベーコンの脂が回るまで炒める。
- 野菜ジュースとコンソメ、1のベジブロスを加え、野菜に火が通るまで弱火でコトコト煮込む。味見をし、好みで塩を加えてととのえ、器に盛り、オリーブオイル、こしょう、粉チーズを振る。
3.鳥羽家のカレー
「元料理人の父がよく作ってくれる、おやじの味。鳥羽家の味。初めて作ったのは、なんと50年以上前らしい。市販のルウは使わず、たくさんのスパイスをミックスすることもなく、赤缶のカレー粉オンリーでシンプルに。マンゴーチャツネはマスト。スーパーのカレーコーナーにだいたいあるので、ぜひ入手して作ってみてください。肉の脂は、うまみだけでなく、酸化によるくさみも持っているため、一度脂をきってから加えます。これでおいしさがワンランクアップ!牛乳を加えてまろやかに仕上げているので、家族みんなで食べられるんです」(鳥羽さん)
<材料>4~5人分
- 合いびき肉・・・400g
- にんにく(すりおろし)・・・大さじ1塩
- 黒こしょう・・・各少々
- 玉ねぎ(みじん切り)・・・2個(400g)
- カレー粉・・・大さじ1
- 牛乳・・・240ml
- ケチャップ・・・大さじ5と1/2
- 中濃ソース・・・大さじ5
- マンゴーチャツネ・・・1袋(40g)
- 醤油・・・小さじ1
- サラダ油・・・小さじ1
- ごはん・・・適量
<作り方>
- フライパンにサラダ油を引き、ひき肉とにんにくを中火で炒め、塩、こしょうを振る。肉が白っぽくなったらザルにあげ、余分な脂を落とす。
- 1のフライパンに玉ねぎを入れ、あめ色になる直前まで中火で炒める。弱火にし、ひき肉を戻し入れてカレー粉を加え、まんべんなく混ぜ合わせる。
- 牛乳、ケチャップ、中濃ソース、マンゴーチャツネを順に加え、そのつどよく混ぜ合わせる。
- 混ぜてぐつぐつさせながら好みの濃度になるまで煮込み、醤油を加えて混ぜる。器にごはんとともに盛る。
ネット全盛期の昨今、誰でも簡単にレシピを検索することができます。それでも常に好みの味を追求し、見た目も含めてこだわるなら、いつでも開ける本を手元に置いておきたいものです。本稿で紹介したレシピはほんの一部。普段の献立にはもちろん、『食べたいから作る!鳥羽周作のとっておきごはん』を参考に、ひと味違ったお洒落なアウトドア料理に挑戦してはいかがでしょうか?あなたの舌を満足させる一皿に出会えるはずです。
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小学館
食べたいから作る!鳥羽周作のとっておきごはん
鳥羽シェフのレシピ本第2弾となる本作では、SNSで大人気だった「世界一のポテトフライ」や「フルーツサンド」、「手羽先のカリカリ揚げ」をはじめとした、人気レシピを収録。全172ページ。