ウミホタルを採取して観察しよう!簡単にできて夏休みの自由研究にもおすすめ!
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    2022.08.08

    ウミホタルを採取して観察しよう!簡単にできて夏休みの自由研究にもおすすめ!

    青く光るウミホタルの様子。

    ウミホタルは福島以南の太平洋岸に多く生息している生き物です。夜の海で青く光る姿は、幻想的。簡単なワナを使えば、子供でも捕まえて観察することができます。

    今回はその採集の方法と、観察の仕方をお伝えいたします。

    ウミホタルとは?

    砂浜の写真。

    ウミホタルは砂浜を好んで生息しています。

    ウミホタルは、エビやカニの仲間の甲殻類です。大きさは3mmほどで、卵のような楕円形をしています。

    昼間は砂に潜って隠れており、夜になると活発に活動を始めます。主に魚などの生き物の死骸を食べるので、「海の掃除屋」とも呼ばれています。

    ウミホタルは日本固有種で、主に福島以南の太平洋側に多く生息しています。水深約10cm~10mの砂地の浅瀬を好みますが、淡水を嫌うので、砂浜でも川が流れ込む場所の付近には生息していません。

    活動時期は、海水の水温が高くなる春先から秋の終わりにかけて。したがって、4月から10月ぐらいまでは、採取して観察をすることができます。

    ワナの作り方

    ウミホタルを採取するワナは、身近な材料を使って簡単に作ることができます。

    材料

    紐やペットボトルなどのワナの材料が並んでいる。

    ワナの材料。

    • タコ糸などの紐
    • ペットボトル
    • 砂利
    • 段ボール

    ペットボトルはどのサイズでも大丈夫です。

    手順

    1.ペットボトルに穴を開ける

    ペットボトルにドリルで穴を開けている。

    ペットボトルの上部に穴を開けましょう。

    ペットボトルの上部に5mmほどの穴を開けます。筆者は電動ドリルを使用しましたが、キリで下穴を開けてから太めのドライバーで穴を広げるという方法もあります。

    ペットボトルの中に入れたエサに引き寄せられたウミホタルが、上部の穴からペットボトルの中に入るという仕組みです。穴が少なすぎると、一度に採取できるウミホタルの数が減ってしまうため、10か所以上の穴を開けましょう。

    2.紐をペットボトルに結び、端を段ボールに巻き付ける

    ペットボトルの口の下に紐を結びつけ、10mほどのばしてからカットします。

    紐を段ボールに巻いている様子。

    携帯しやすいように紐を段ボールに巻きつけましょう。

    カットした紐を段ボールに巻き付けましょう。こうすることで紐が絡みにくくなり、使用する場所まで持っていくのが容易になります。

    3.ペットボトルに砂利を入れる

    ペットボトルに砂利を入れている様子。

    ペットボトルに重りの砂利を入れましょう。

    ペットボトルの中に重りとなる砂利を入れます。砂利を入れることでワナを水中に沈めることができます。砂利の量はペットボトルの容量の3分の1程度にしましょう。

    ウミホタルを採取してみた!

    当日の持ち物

    ウミホタルの採集に必要なのは以下の道具です。

    バケツ、ワナ、網が並んでいる。

    ウミホタルの採取と観察に必要な道具。

    • 自作のワナ
    • バケツ
    • 目の細かい網
    • 懐中電灯やヘッドライト
    • エサ

    バケツと網はウミホタルを観察する際に使用します。網は目の細かいものを選びましょう。著者が使用しているのは100円ショップで購入したメダカ用の網です。

    ウミホタルの観察に出かけるのは日没後です。安全のために足もとを照らすライトを用意しましょう。

    桟橋に到着

    筆者の住んでいる千葉県館山市には、ウミホタルの生育に適した砂浜が多くあります。

    桟橋が海の沖に向かってのびている。

    千葉県館山市の館山夕日桟橋。

    出かけたのは館山夕日桟橋。砂浜から沖に向かって伸びる長い桟橋です。砂浜からワナを仕掛ける場合、沖に向かってワナを投げる必要がありますが、桟橋ならばワナを下に落とすだけで仕掛けることができます。

    青い海ほたるのオブジェが桟橋の上にある。

    ウミホタルのオブジェ。

    桟橋の中ほどには、青く光るウミホタルのオブジェがあります。

    日没後に採取開始

    桟橋の写真。あたりが薄暗くなっている。

    日没して間もない時間帯。

    ウミホタルの採取に適した時間は、日没から30分後です。日没直後だと、まだ日が残っていて明るいので、採取してもウミホタルの光が観察しにくいです。日没から30分程度経った後の、しっかりと暗くなった状態で採取・観察しましょう。

    なお、夜の海は大変危険です。足場に十分注意し、誤って海に落ちないようにしましょう。波が高い場合や、強風が吹いている場合には、無理に採取に出かけず、穏やかな日に改めて出かけましょう。

    また、ライフジャケットを着るなど、万が一の事態に備えましょう。

    採取の手順

    1.ワナにエサを入れる

    ワナのペットボトルにエサを入れます。エサに適しているのは魚のアラやイカの切り身など、臭いの強いなま魚です。なま物を用意するのが難しければ、魚肉ソーセージでもよいでしょう。

    2.ワナを沖に投げて海に沈める

    段ボールに巻いておいた紐を2~3メートル引き出し、採集するポイントからワナを沖に向かって投げます。

    ワナが沈んだら、ワナが海底に到達するまで紐を引き出します。段ボールに巻いた紐の端はしっかりと握っておきましょう。

    3.20分ほど放置して引き上げる

    ペットボトルの中にウミホタルがたくさん入っている。

    ペットボトルの中の粒がウミホタルです。

    ワナを沈めたら20分ほど放置しましょう。20分たったらワナを引き上げます。紐の端をもってゆっくりと引き上げましょう。

    上手くいけば、ペットボトルの中で元気よく泳ぐウミホタルの姿が見られます!

    ウミホタルの観察方法

    ウミホタルが青く光っている様子。

    幻想的に光るウミホタル。

    海からワナを引き上げたら、ウミホタルを観察してみましょう。

    ウミホタルは刺激を受けると口から発光液を吐き出します。この発光液が海水に含まれる酸素と反応して青く光るのです。したがって、ウミホタルが青く光るところを観察するためには、ウミホタルに多少の刺激を与える必要があります。

    観察する際は、まず懐中電灯やヘッドライトの明かりを消して、バケツの真上に網を設置します。

    その後、ペットボトルの蓋を外して、網の中に勢いよく中身を注ぎましょう。突然網に投げ出されたウミホタルが驚いて、発光液を吐き出します。すると、幻想的な青い光が網の中に広がり、よく観察することができますよ。

    さいごに

    ウミホタルの採集と観察は、ワナさえ作ってしまえば驚くほど簡単に挑戦することができます。夏休みの自由研究の題材としてもおすすめです!海遊びに出掛けた際はぜひお試しくださいね。

    私が書きました!
    アウトドアライター
    のまどう
    行く先のあてもないバックパッキング、ソロキャンプ、登山が大好物です。とはいえフラフラは出来ず、最近は子供とのキャンプと自宅に並べたギアを眺めての想像の旅に夢中です。千葉の最南端在住。田舎暮らし満喫中。

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