プラントハンター、西畠清順(にしはた・せいじゅん)さんは、兵庫県川西市の植物卸問屋『花宇』の五代目。そのはじけるような笑顔を、テレビの特番や衣料品メーカーのCMで見たことがある人も多いだろう。
「プラントハンターの仕事は、その時代、時代に必要とされる植物を届けること。大航海時代は野菜や薬草など、生活に役立つもの、江戸時代は園芸種。今は“かわいい”とか“すごい”とか、人の感覚を刺激する植物かな。オレはそれを“間接的有用植物”と呼んでいて、そういうジャンルを面白いと感じ、植物を探しています」
清順さんの頭の中は植物と仕事のことでいっぱい。毎日が旅、というほど多忙だが、年に1回程度は採集目的ではなく、憧れの植物を見に行く旅もしている。
「今年はアメリカのレッドウッド国立公園などを巡り、世界一の高木、世界最長寿の木、世界一の巨木を見てきました。ユニークな植物の宝庫、マダガスカルにも行きたいですね」