YETIのクーラーボックスと言えば、オシャレで機能的! 保冷力抜群で壊れない! 本場アメリカでももちろんキャンパー達の憧れアイテムの一つと言えるでしょう。最近日本では手に入りにくく、値段もかなり上がっているなんて話を聞きますが、アメリカではアウトドアショップやスポーツショップなどで手軽に手に入ります。物価高の影響で、値段はここ数年でかなり上がっているのですが……。
アメリカに移住してからアウトドアにハマった私も、ずっとYETIのクーラーボックスに憧れを抱いていた一人。でもやっぱりちょっとお高め。そして色々調べていくと「重くて意外と容量は小さい!?」というデメリットの口コミ部分もあり、そこが気になっていました。しかし、店舗で実物を見るとやっぱりその魅力的なスタイルに毎度魅了され、多少重くてもいいか!と思ってしまうのです…。
そしてついにこの夏、念願のYETIのクーラーボックスを購入! 今年の夏は猛暑で、アウトドア三昧の予定のわが家にはぴったりってことで、買ったのですが、これが大正解でした。コンパクトなタイプにしたので、日ごろの買い物で利用したり、小さな冷蔵庫替わりとして家の中で日常使いすることも多く、本当に便利でした。
実は購入前に、ソフトタイプにするか? ハードタイプにするか? でかなり悩んだ私。一般的にソフトバッグは軽くて持ち運びに便利。ハードタイプは丈夫で保冷効果は抜群……、さて実際にどちらがいいのか、今回は実際に比較検討した様子と、購入後の率直な感想をお伝えします。
今回比較検討したクーラーボックスは、ハードタイプ「ローディ24」($250/44,000円※1)とソフトタイプ「ホッパーフリップ18」($300/55,000円※1)です。
※1:日本の価格はYETI社の正規輸入代理店「A&F COUNTRY社」を参照。
持ち運びやすさは「ホッパーフリップ18」が勝ち!
クーラーボックス選びで欠かせないポイントは持ち運びやすさ。大きさが似ているハードタイプ「ローディ24」とソフトタイプ「ホッパーフリップ18」の2タイプを比べたところ、持ちやすさは圧倒的にソフトバッグが勝ち。「ホッパーフリップ18」は、ストラップの長さが調整でき、肩にもかけられるためとても便利でした。重量もハードタイプより圧倒的に軽いので中にたくさんの飲料が入っても簡単に持ち運べます。一方「ローディ24」は、ストラップがとても丈夫でしっかりしていますが、肩にかけるほどの長さはなし。そもそもボックス自体の重量が重いので、肩にかけて運ぶには厳しいようです。手でしっかり持ち上げる必要がありますね。
■「ローディ24」
・サイズ/外寸:41.91cm×35.56cm×44.45cm/内寸:31.75cm×24.13cm×33.66cm
・重量:5.81kg
・推奨収納量18缶(※2)
■「ホッパーフリップ18」
・サイズ/外寸:32.07cm×40.01cm×26.04cm/内寸:26.03cm×33.02cm×21.59cm
・重量:2.3kg
・推奨収納量20缶(※2)
※2:缶の2倍の量の氷を含める推奨量を表示。缶だけを収納する場合もっと入ります。
収納容量は「ローディ24」がやや大きい!
収納容量については、公式のサイト内では推奨収容量が、ハードタイプの「ローディ24」が18缶分、ソフトタイプの「ホッパーフリップ18」が20缶分となっていますが、実際に「ローディ24」は、ペットボトルが立てて入るほど高さ(約33cm)があるため、容量は「ホッパーフリップ18」より大きくなっています。どちらも保冷状態を保つためには、氷:内容物=2:1が推奨されているため、容量は少なめに表示されていますが、保冷剤の使い方次第でもう少し収納できると考えられるでしょう。
丈夫さ、耐久性では「ローディ24」が圧勝!
ソフトタイプの「ホッパーフリップ18」は、紫外線やカビ・汚れに強い、防水性に優れたドライハイドシェルを使用。保冷力が抜群の低反発素材にも使われるクローズトセルラバーフォームと、世界で最も丈夫で防水・漏れ防止効果のあるハイドロロック防水ジッパーも採用。軽量なのに機能的なバッグを実現。自立するので、型崩れもしません。
一方、ハードタイプの「ローディ24」は、ハードなアクティビティに耐えられる丈夫な構造。激流にも耐えるホワイトウォーターカヤックと同じロテーショナル(回転成形工法)を採用したワンピース構造のため、倒しても落としてもそう簡単には壊れません。蓋やボディに継ぎ目や接着部分が無いので劣化しにくく、耐久性に優れているところがポイント。丈夫で安定感があるのでテーブルや椅子替わりにもなります。丈夫さと耐久性だけで比べれば、やはりハードクーラーが優秀と言えそうです。
長時間の保冷力では「ローディ24」が優勢!
YETIのクーラーボックスは、保冷力が優れているといわれていますが実際はどうなのでしょう。ハードタイプのYETI「ローディ24」、ソフトタイプのYETI「ホッパーフリップ18」、そして一般的なコールマンのハードタイプのクーラーボックスも使い、庫内に「冷たいペットボトルの水」と「氷の袋」を入れて真夏日の外に置いて実験してみました。
水の温度は、「ローディ24」は12時間後も+3度Cしか変わらず、かなりの冷たさをキープ。「ホッパーフリップ18」は+11度Cで、まあまあ冷たさをキープできていました。ちなみに一般的なコールマンのクーラーボックスは2時間後には冷たさが半減、3時間後にはぬるい状態に、12時間後は+24度Cにまで上がっていました。今回は計測時に何度もボックスを開閉していることで全体的に保冷力は低下しまっていますが、それでもYETIの保冷力は抜群で、特に「ローディ24」が、「ホッパーフリップ18」よりも保冷力が高いことがわかりました。
ちなみに「ローディ24」の保冷力を保つ秘密は5cmという分厚いインシュレーション。密閉性が高いため、予冷することで、数日間は保冷力がキープできるとか。実際に私も日中は真夏日にキャンプで利用しましたが、開閉を少なくすれば3日間庫内の保冷効果が持続できました。25度C程度の日であれば最大7日間は庫内の氷を保つことができるようです。また「ローディ24」はドライアイスを利用することもできるので、高い保冷効果を望みたいときは利用してみるといいかもしれません。
【水の温度変化/昼間気温32度C・夜間25度C】
観測前 水の温度は6度C
※YETIハードタイプ「ローディ24」を(ロ)、YETIソフトタイプ「ホッパーフリップ18」を(ホ)、一般的なコールマンのクーラーボックスを(コ)で表示。
1時間後 (ロ)6度C/(ホ)7度C/(コ)11度C
2時間後 (ロ)7度C/(ホ)9度C/(コ)15度C
3時間後 (ロ)8度C/(ホ)9度C/(コ)26度C★
6時間後 (ロ)9度C/(ホ)11度C★/(コ)30度C
12時間後 (ロ)9度C★/(ホ)17度C/(コ)30度C
途中開閉なし12時間後 (ロ)7度C/(ホ)12度C★/(コ)25度C
途中開閉なし24時間後 (ロ)9度C★/(ホ)15度C/(コ)27度C
★は氷500gが溶けた時点を示してあります。
≪使用時は保冷効果を高める工夫を忘れずに!≫
保冷効果を高めるためには、予冷を行なうこと。さらに内容物と氷の比率は、1:2が推奨されています。またエアスペース(空きの部分)が少ないほうが長く保冷されるので、できるだけ中身は詰めこむといいでしょう。直射日光を避け、日陰に置くことや、クーラーの開け閉めを減らすことで保冷力はアップします。
近場のお出かけは「ホッパーフリップ18」、キャンプには「ローディ24」!
さて、私たちがどちらのクーラーボックスを「ファーストYETI」に選んだかというと、ハードタイプの「ローディ24」。
持ち運び安さでは断然「ホッパーフリップ18」推しだったのですが、クルマでの移動が多く、キャンプ場や庭での利用が多いことを考えるとわが家には「ローディ24」がぴったりでした。サイズも大きなペットボトルが入る容量が欲しかったので、「ローディ24」が最適。長期のキャンプには小さめですが、他のクーラーボックスとの併用をすれば問題なし。つまりこのサイズは、2台目のクーラーボックスを探している人には特におすすめともいえそうです。
ちなみに私たちはホームパーティーでも「ローディ24」が大活躍。ゲストの人に冷蔵庫を開けさせることなく勝手に飲み物を取ってもらえるのでとても便利です。一つ後悔していることと言えば、もっと早く買えばよかった~ってこと。
アメリカでは、期間限定で様々な色の展開が楽しめます。わが家は無難にネイビーを選んでしまいましたが、パープル、グリーン、イエロー、ピンクなどはアクセントのカラーになってオシャレですね。またソフトタイプのクーラーの中には、バックパックタイプ、トートバッグタイプのものもあります。わが家もセカンドYETIは、ソフトバッグを買おうかな!
アメリカでは、アウトドアショップ、スポーツショップ、ウェブサイトでも購入できるのでぜひアメリカに来る機会があったらチェックしてみてください。ソフトタイプなら持ち帰れるかも!?