十勝キャンピングカー旅で北海道の原風景に出会う!陸と海の絶景へ
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    2022.08.31

    十勝キャンピングカー旅で北海道の原風景に出会う!陸と海の絶景へ

    ドアミラーに映る風景

    予想を超える十勝地方の絶景

    北海道キャンピングカーひとり旅。これまでも複数か所で「休業日を調べず行動する」というミスを犯してきましたが、再びやらかしました。

    話題のアイヌ民族共生象徴空間「ウポポイ」に行こうと入場予約券を購入しようとした私。ところがいくらコンビニエンスストアの端末を操作しても、希望の日時が表示されません。あまりの人気で完売かと驚いたら、なんと閉園日!

    大きな施設なので、勝手に「年中無休」だと思い込んでいました。現地に行く前に気づいて本当によかった。

    意図せず予定がぽっかりと空いてしまいました。あらかじめ行き先をピックアップしておく私にしては珍しく、思いつきで走ってみよう、というドライブ日になりました。

    十勝といえば酪農、ばんえい競馬、豚丼、乳製品……マップを眺めていて見つけたのは「十勝牧場 白樺並木」という見学スポット。「牧場」というのが北海道らしくていいし、クルマでも行きやすそう。これが結果的に大正解に……

    「十勝牧場 白樺並木」

    十勝牧場・白樺並木

    ナビを頼りに行ってみたら、想像の何倍も何倍もきれい!約1.3kmの直線道路に整然と白樺が並んでいます。いまからおよそ70年前、当時の牧場職員によって植樹されたものだそう。周囲には牧場が広がり、豊かな大地が感じられます。

    過去に富良野の有名な風景をクルマで巡ったことがあるのですが、そのときは実はピンと来ませんでした。正直「ただの木だよなぁ」と……。

    十勝牧場・白樺並木

    人の心が動くには、天候、季節、同行者、自分のコンディション、混雑具合など無数の条件が奇跡のタイミングで揃わないといけません。人から勧められた場所を訪れても、全然よくなかったということもあるでしょう。とくに有名観光地は人波にもまれるだけで魅力半減。

    逆に初回はいまいちでも、再訪したら印象が180度変わることもあります。ひとり旅で喜怒哀楽が鋭敏になっていたせいもあるのか、この日の私は心が洗われるような気持ちよさ、清々しさを感じました。

    十勝牧場・白樺並木

    白樺並木だけではなく、周囲の風景を含めて映画のように美しい。ほかの見学者もクルマもまったくなく、鳥の声だけが響きます。素晴らしい場所でした。

    十勝牧場・看板

    ここは十勝牧場の一角ですが、数台分の外来者用駐車スペースが用意されており、キャンピングカーでも難なく停められます。トイレや売店はありません。また周囲の牧草地、家畜基地、施設等は立入禁止です。通行できるのは許可された部分だけ。

    「ナイタイ高原牧場 ナイタイテラス」

    ナイタイ山

    続いて向かったのが「ナイタイ高原牧場 ナイタイテラス」。いったいどういう漢字?と思ったら、アイヌ語で「奥深い沢」という意味だそう。

    ふもとから標高800mのテラスまでは約7km。ゆったりとカーブする山道は、つねに左右に視界が開けて素晴らしいドライビングロードでした。牛の放牧が見られることもあるそう。

    重量のあるキャンピングカーは山道が苦手な側面もありますが、ごく緩やかな上りなので問題ないと思います。

    ナイタイテラス

    頂上には広い駐車場と展望施設が。2019年にオープンした新名所で、カフェ、ショップ、トイレなどがあります。

    ナイタイテラス

    全面ガラス張りの窓から十勝平野を一望!1972年開業の「ナイタイ高原牧場」は、日本一広い公共牧場だそう。夏には約1700haの広大な敷地で牛の放牧が行われます。飼い主から牛を預かり、育成して返すのだとか。

    ナイタイバーガー

    窓一面のパノラマビューに感激しながら、名物「ナイタイバーガー」(イートイン価格:税込1000円)を食べました。

    私は少し郊外に出れば田んぼの広がる地方都市で生まれ育ったので、田畑は見慣れています。春の水田や秋の金色の稲穂に「きれいだな」という感想は抱きますが、驚きや新鮮さはありません。農村風景に感動したと聞くと、「都会の人だからそう見えるんだなぁ」なんて思っていました。

    ナイタイテラス

    けれど十勝の牧場風景は別格でした。

    新しい季節を感じさせる鮮やかな緑のじゅうたん。どこまでも緩やかな曲線を描く丘陵。標高が高いためか空が近く、吸い込まれそうです。こんなにきれいな風景が日本に存在するのか、と思うほど感動しました。

    まだピークシーズンではなく、静寂に包まれた午前中だったのもよかったです。すれ違うのは農家の人ばかり。カラフルな畑は「パッチワークのよう」と表現されますが、まさにそのとおり。

    ナイタイテラス

    高い山のない開けた地形、それぞれの牧場のスケールの大きさ、ひんやりと清浄な空気……どれをとっても「北海道の原風景」と呼ぶにふさわしいランドスケープでした。

    「RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP」

    RVパーク室蘭

    最後にもうひとつ絶景を。午後は一気に千歳や苫小牧を走り抜け、2022年4月にオープンしたばかりの「RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP」へ。

    RVパーク室蘭

    「道の駅みたら室蘭」と「むろらん温泉ゆらら」に挟まれた、海沿いの砂利スペースがRVパークになっています。

    RVパーク室蘭

    インターネット予約による無人チェックインシステムで、自分で水道や電源、ゴミ捨て場を解錠して利用します。

    むろらん温泉ゆらら

    入浴はすぐ隣の「むろらん温泉ゆらら」にて。漫画本やWi-Fiのある休憩所のほか、フードメニューもありましたよ。徒歩で簡単に往復できます。

    RVパーク室蘭

    その名のとおり、海に沈む夕日の絶景がこのパークの特徴。条件がよければ空があかね色に染まるマジックアワーに出会えるそう。

    RVパーク室蘭

    ロケーション自慢のキャンプ場やRVパークはたくさんあると思いますが、実際には「○○ビュー」は一部のサイトだったり、クルマの向きの問題で眺望が限られたりします。

    しかしここでは「おすすめの駐車向き」の丁寧な案内もあり、すべてのサイトから海が見えます。直火でなければBBQもOK。

    混雑時を除けばクルマの縦置き、横置き、斜め置きが選べるくらいスペースがあるので、自分の考えるベストポジションで駐車できます。窓から海を見るもよし、イス・テーブルを出して見るもよし。

    RVパーク室蘭

    周囲には前述の施設のほか、臨海公園、市立室蘭水族館、マリーナ、展望台などがあり、散歩する人も多くいました。見える範囲に民家はなく、夜になると人通りがなくなりますが、ライトアップされた「白鳥大橋」の夜景も。海を身近に感じられるZEKKEIパークでした。

    施設詳細

    • 名称:RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP
    • 住所:北海道室蘭市絵鞆町4-2-23
    • 料金:1泊1台3300円(電源&水道)/1泊1台2750円(水道のみ)
    • 台数:6台
    • 備考:ゴミ処理可能(パーク利用料に含む)
    私が書きました!
    フリーライター
    SAYA
    グルメ、トラベル、車中泊、クルーズなどの記事を執筆しているフリーライターです。バンコンタイプのキャンピングカーで全国を巡っています。太陽も昆虫も苦手なインドア派ですが、車中泊×観光の組み合わせに無限の可能性を体感中。車を拠点にした遊びの話題をお届けします。

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