2014年に結成し、2015年の5月に1stアルバム「YASHINOKI HOUSE」でインディーズデビューをしたnever young beach(略してネバヤン)。同年のフジロックフェスティバルには新人としては異例のROOKIE A GO GOではない枠で出演。苗場食堂でのライブは、ウワサを聞きつけた人たちで大賑わいだった。1stアルバム、そして2ndアルバム「fam fam」の両方が「CDショップ大賞」にノミネートし、現在もロングセラーを続けている。
結成からわずか3年でワンマンツアーのチケットは即日SOLD OUT。今や“ライブのチケットが取りにくい”ミュージシャンとなりつつある。その彼らがついに2017年7月、3rdアルバム「A GOOD TIME」とともにメジャーデビューを果たした。
若い世代からも支持を得始めている「シティ・ポップ」というジャンル。ネバヤンもその人気にひと枠関わっているのは、間違いない。ボーカル安部勇磨が生み出す音楽は、明るさと切なさを絶妙に混ぜ合わせている。楽しいときも、悲しいときも、心に寄り添う音楽だ。ネバヤンの魅力は、どこからやってくるのか。その秘密を探りに、ドラムの鈴木健人とベースの巽啓伍のふたりにインタビューを行なった。
僕たち奇跡的なバランスのバンドなんです
――2014年に結成されたnever young beachは、ボーカルの安部(勇磨)さんとギターの松島(皓)さんのおふたりから始まって、ほかの3名はツイッターで募ったそうですね。
鈴木:僕とたっさん(巽)は、応募したメンバーですね。たまたま、僕と勇磨の間に共通の友達がいたみたいで、そいつが「ベース、ドラム探しています」ってツイートを見たらしく、僕に教えてくれたんですよ。その時、ライブが決まっているけれど、バンドのメンバーがいないから急遽探しているらしいって聞かされて(笑)。それで集まったのが、僕とたっさんと阿南(智史/ギター)。
――元々は、他でバンドをしていたんですか?
鈴木:バンドは組んでいなかったんですけど、サポートでバンドをやっていたりはしていて。ちょうど僕もバンド組みたいなぁと思っていた時期だったので、応募してみました。
巽:僕は、バンド経験もなければ、楽器もそんな弾けなかったんですよ。ギターをちょっと弾けるぐらい。勇磨とまっちゃん(松島)のユニットは元々知っていて、たまたまツイッターでふたりのことをツイートしたら、勇磨から連絡をもらったんですよ。「ギターが弾けるなら、ベースも弾けるはずだから、とりあえずスタジオ来て」っていきなり言われて、次の日に行ったら、他の4人がいたんですよね。「これでOKだから、3日後にライブね」って(笑)。
――すごい出会いですよね(笑)。ちなみに応募が殺到していたりはしなかったんですか?
鈴木:それはなかったっぽいです(笑)。僕が行ったときには、今のメンバーがスタジオに集まっていたので。誰かの友達とかでもないから、スタジオで初めましてでした。
――第一印象は、どうでした?
鈴木:あんまり印象が残らないぐらい、よそよそしかったと思います(笑)。
巽:なんか、コミュニケーションもチグハグだったよね(笑)。
鈴木:やりたい音楽がコレっていうのが今ほどはなくて、ぼんやりと思い描くぐらいでしたし。
巽:共通項はあったよね。「The Strokes」、「Little Joy」、「Mac DeMarco」とか。
――みなさん、聞いてきた音楽は同じだったんですか?
鈴木:共通項はあるけれど、わりとバラバラだと思いますね。僕は「Led Zeppelin」や「Sly& The Family Stone」とか、ハードロックだったり、ファンクバンドが好きで。海外のバンドを聞いていました。
巽:僕はけんちゃん(鈴木)とは逆で、「Led Zeppelin」とかの王道は通らずにきたんですよ。「Red Hot Chili Peppers」も知らなくて、レッチリの元ギタリストのジョン・フルシアンテのソロは聞いていたけれど、レッチリは聞いていなかったので、けんちゃんに教えてもらって聞いてみたりしました。僕と阿南は、USインディーやR&B、クラブミュージックが多かったですね。まっちゃんも、昔の音楽が好きだよね。
鈴木:まっちゃんは、コテコテの昔の音楽が好きだね! 勇磨も「Little Joy」や「The Strokes」も聞いているし、最近は、「Beach Boys」も聞いているみたい。
巽:ドゥーワップ系も聞いているみたいだよね。
――音楽の情報って、どこから仕入れていましたか?
鈴木:大学のとき、バンドサークルに入っていて、そこにはいろんな趣味の人がいたんです。それこそ、ファンクバンドが好きな人とかから話を聞いたり。あとは好きなミュージシャンがインタビューで好きだと言っている人をYouTubeで検索して、そうすると関連動画が出て来るから、辿ったりして。あの頃は、YouTubeを駆使していましたね。
巽:僕は、MySpaceでした。今もあるのかな。
鈴木:あったね! 今はあまりやっている人のイメージないかも。
巽:最初は雑誌やタワレコに行ったりして情報を得ていました。MySpaceを使うようになって、王道を聞かなくなったのかも。最先端のバンドとかより、MySpaceにアップされている最新情報を追ってました。
鈴木:そうなんだね。いや本当に手前味噌ですけど、僕たちって、けっこう奇跡的なバランスだなって思うんですよ(笑)。
――ネバヤンのような結成の仕方ってめずらしいですよね。うまくいっているのは、なぜだと思いますか?
鈴木:勇磨は、とくにそうなんですけど最初から思ったことを相手にぶつけるということを怠らずにやってきたからだと思います。あとから問題になる前に方向修正できたのはでかい。面識があまりないからこそ、言いたいことは言わないと。仲良くなっちゃうと情が湧いて言いづらいのもあるだろうし。怒られたり、怒ったりがあったのは大事な時間でした。
巽:ケンカになる前にズバっと言ってきて、こちらも言いたいことは言ってきた。そのおかげでバンド内の風通しはすごくいいです。
鈴木:1stアルバムは、バンドを結成して1年も経っていないときに作ったので、それぞれ相手のパートに対する理解度が今ほど深くなくて、意見することもなかったんですけど、アルバムを重ねるについれて、「ベースラインはこうしてくれ」とか、要望を言うことが多くなりました。
――それぞれ違う音楽を聞いてきたにも関わらず、今のネバヤンの音楽に辿りついたのは、話し合いがあったりしたんですか?
巽:単純に、勇磨が書いてきた音楽がいいっていうのがありますね。みんなの共通項な部分プラス勇磨のオリジナルがあって、そこに魅了されているんだと思います。
鈴木:5人とも、自分が聞いてきたバンドだけが好きっていうよりは、音楽が好きな人たちが集まっているんですよ。偶然にも。自分は知らないけれど、違うパートの人が知っていたり、メンバーが好きだっていう曲は、僕も積極的に聞いたりしていて。相手が好きなんだって思うと、曲を作るときもやりやすくなりますよね。この「音楽が好きだ」っていう気持ちは、けっこう大きいと思う。僕は、バンドしか聞いていなかったけれど、たっさんや阿南のおかげで、エレクトロ、クラブミュージック、R&Bを知りました。「DISCLOSURE」を聞いてみたり。このバンドに入って、音楽の幅も広がったんです。
ボーリングで仲良くなりました
――今まで聞いてきた音楽をバンドでやってみたい気持ちは、ないですか?
鈴木:僕は正直なところ思ったりもするけれど、たっさんはどう?
巽:うーん。それは、別でやればいいかなって思う。
鈴木:あぁそうだね。ネバヤンでやりたいとかはないかもね。外で呼ばれてやれる機会があれば、やってみたい。阿南もほかのバンド(PAELLAS)を組んでいるけれど、そっちではもっと阿南の趣向によったものをやっているし。
巽:ネバヤンでは、勇磨の書いてくれる曲をいかに、100%、120%でできるかってことが大事だよね。
鈴木:自分が聞いてきた音楽とドンピシャじゃなくても、勇磨が持ってくるメロディがいいので、それをよくしたいってモチベーションが湧く。気を遣っているとかじゃなく、勇磨の曲に文句をつけることはないんです。今回のアルバムでは、1曲、歌詞を書き直したほうがいいんじゃないかって話が出て、勇磨はそれを直していました。結果、そのほうがよくなりましたよ。
巽:曲を作る段階で、勇磨が絶対にこうしろっていうことは、ほぼないんですよ。こう弾いてほしいって希望は伝えてくれるけれど、基本的にゆだねてくれる。メロディを聞いて、僕たちが思いつくものを弾いてほしいって。
鈴木:わりと自由にやらせてくれるので、アレンジの段階で、リズム隊同士でドラムのビートは違うんじゃない? とか話すことはあります。アレンジは、みんなでやっていくから、多分、それぞれの要素は入っているんじゃないかな。
――なるほど。ちなみに1stが5月、2ndが6月、今回の3rdが7月に発売と、3枚連続で夏にアルバムが出ていますが、夏を意識されているのはありますか?
鈴木:夏は好きだけど、夏の曲を作ろうみたいな意識は、3枚ともとくにないんですよ。現状のサイクル的にそうなっているだけで。
巽:アルバムの曲を聞いても、それぞれ夏だけっていう感じより、いろんな季節のイメージが入っているとは思うんですよね。
――3枚の中では、いちばん夏を感じましたよ!
鈴木:本当ですか! もしかして、このアルバムを作るにあたって、初めてバンドで合宿に行ったんですが、それが海の近くだったから、もしかして勇磨は、その海を見ながら書いた歌詞があるかもしれないですね。
――合宿なんてされるんですね!
鈴木:「ASIAN KUNG-FU GENERATION」と「ペトロールズ」のトリビュートアルバムに参加させていただいときに、ライブも多くてまとまった時間がなかったんですよ。それで合宿して集中してやろうってなったのが最初ですね。今回、アルバム作るときにもまたそこに行こうってなって、3泊の合宿を2回やりました。スタジオがついているコテージで、24時間音が出せるところなんです。まぁ、ゲームばっかりやっていましたけれど(笑)。
巽:リラックスできるしいいよね。
鈴木:コテージ泊なので、自分たちで日替わりでごはんを作ったりして。誰のごはんがおいしとか話したり、ゲームしたり、仲良くなれますよ。まっちゃんのごはんが1番おいしかったよね。
巽:全部トマト使っていたやつね(笑)。
鈴木:僕は、たっさんが作ったカレーは個人的に好きだったけど!
巽:けっこうな量作ったけど、一瞬でなくなったよね。
鈴木:僕と阿南は多分、ビリ(笑)。チャーハンと焼きそばを作ったけど、そんなにおいしいとは言われなかった。
巽:まぁまぁとか言われてたね(笑)。
鈴木:勇磨が作った「奇跡丼」もすごかった! 鶏肉をにんにくと焼き肉のタレで焼いて、ごはんの上にのせ、マヨネーズをかける。
巽:キムチと卵ものってたね。
鈴木:かなりのスタミナ系で、僕らは好きだったけど、あれは人を選ぶね(笑)。
巽:勇磨らしいメニューだったなぁ。
鈴木:合宿をして、音楽制作が捗るかって言ったら、あんまり捗らないんですけど(笑)。でも、曲に対してのイメージを意見交換したり、こういう音楽が好き、この機材いいよねって会話をできるので、作品のプラスにはなっていると思います。
――MVやインタビュー、アルバムのジャケットもそうですけど、みなさんすごく長年の友だちに見えますよね。
鈴木:昔はとくにライブも多くて、頻繁に一緒にいたんですよ。思うことがあったら、言うっていう機会も多かったし、仲良くなるスピードは早かったと思います。あとは、ボーリングをするようになったことも理由かも。大阪のライブのとき、ライブハウスの前にボーリング場があって、たまたま行ったのがきっかけで。体動かすのって、ストレス発散になるし、ストライクだしてハイタッチとかして、また距離が近くなって。結果的に、ボーリングがジャケットになり、アーティスト写真にもなりました。
巽:ライブの度に行っているよね! けんちゃんが1番うまい。
鈴木:最近だと、スコアが230ぐらいいって! みんな余裕で150とかいくし、ボーリングがうまくなっちゃうぐらい行っている(笑)。
巽:なんか、暇だったんだよね(笑)。
鈴木:そうそう。暇すぎて、やることなさすぎて、目の前にボーリング場があったから行ったんだよね(笑)。
ネバヤンに入って、完全に人生が変わりました
――ミュージシャンを目指そうと思ったのはいつですか?
鈴木:目指そうと思ったのは…。僕はこのバンドにボンヤリと入ったので、当時は大学にも行っていたし。なんとなくバンドは好きで、こうなれたらいいなぁと漠然と憧れているぐらいのレベル。「絶対にバンドで食ってやるぞ!」とは思わずにスタートしたんですよ。その中でバンドが動いていって、アルバムを出させてもらったり、フジロックに出演させてもらって、その時に自分が当時憧れている人だったり、聞いてきた人と同じ土俵に立ったんだって実感して。結成して1年半ぐらい、ちょうど「fam fam」を出す前ぐらいに覚悟が芽生えました。
巽:僕も一緒で。最初はなんとなく参加しただけ。もっとうまい人が弾いたほうがいいとも思っていましたしね。だけど、ステージの規模が段々上がっていって、“見られる立場”なんだって自覚し始めて。僕も「fam fam」の前ぐらいに強く意識しました。見られる立場になる以上、自覚した行動、言動、自分のなかでルールを守っていかなくちゃいけない。プレイヤーとしてもっと上を目指していきたいと思うようになりました。ステージが上がれば上がるほど、メンタルの面からもミュージシャンになったんだと思います。
鈴木:ステージから見える景色がどんどん変わっていっていて。この景色を見たくても見られない人もたくさんいる。ここに立てる幸運は、掴まくちゃいけないチャンスなんですよね。
――結成3日で行なった最初のライブは、どれくらいのお客さんがいたんですか?
鈴木:100人ぐらい? ほかのバンドの企画に参加したので、それなりにいて。トップバッターで、15分で3曲だけやって。誰も僕らのことを知らないままに終わった(笑)。お客さんが10人、20人のときもあったよね。あのO-WESTでやったときとか。
巽:あった、あった! あの時は人がいなかったなぁ。
――そういうときってガッカリするものですよね。
巽:というより、こんなもんだろうっていうか。それよりも自分たちのパフォーマンスをよくしなくちゃっていう意識のほうが強いです。お客さんの人数とか気にならなかったかも。今のほうが気になります。フェスに出て、僕たちの前のバンドにはお客さんがたくさんいるけれど、自分たちが出るまで残っているかな? って不安になる。ひとりでも心をつかみたいと思っているので。
鈴木:ライブに臨む気持ちは、ずっと変わらないです。楽しもうって気持ちは普遍。最初のころは、何も考えずにライブをしてたけど、今はちゃんともっと常に自己ベストを更新したい。及第点で終わりたくないって思います。
――メジャーデビューをして、変わったなって感じることはありますか?
鈴木:基本的なスタンスは変わっていない。けど、関わってくれる人が増えて、ライブ会場が広くなったり、人の目に触れる機会も多くなりました。それにともなって、責任の質は変わってくる。しっかりやるところはやらなくてはいけない、とより強く思うようになりました。
巽:曲作りについても、変わっていないとは思いますが、個々が自分のプレイに対しての向き合い方というのは、前作、前々作に比べてより高いところを見ていたと感じました。僕も制作中、葛藤があった。それを乗り越えていい作品になったと思うので、プレイヤーとしてひとりでも多くの人に求められるように技術もあげていきたいです。
――巽さんが葛藤している姿は、鈴木さんは感じていました?
鈴木:レコーディング期間中にもライブがあって、その移動中にふたりで話しました。たっさんは、どういうベースを鳴らせばいいのか、どういうベーシストになればいいのかを悩んでいたみたいで。アドバイスというか普通に話した感じですけど。
巽:いろいろ言ってくれたよね。フレーズが良くないとか、個人の音じゃないとか。それで自分のがバンドの中でいるべき位置みたいなのがわかったんです。派手な動きをするよりも、基本的に歌に寄り添って、しっかり支えればいいんだって。こういう音を鳴らしたいっていう、確固たるものが自分の中でできた気がします。
――巽さんは、ギターからベーシスト、鈴木さんは大学生からミュージシャン。おふたりともネバヤンに入って、進んで行く道が変わったんですね。
鈴木:完全に人生が変わりました(笑)。大学のときは、海外に関われる仕事がしたいと思っていて、漠然と外交官とかになりたかった。でも、それに対して、努力していたかって言われると、そうではないんですが。一瞬、バンドをやるか、行きたい道を進むかを悩んだ時期もありました。今は、ミュージシャンとしての覚悟、未来が見えているから、頑張るしかないって思います。
フジロックに一回行ったら、大好きになっちゃって
――2015年にフジロックに初出演されていますが、演者として以外に行ったことはありましたか?
鈴木:僕は2012年からフジロックに毎年行ってました。友だちのテントでキャンプもしていたし。全部新鮮で。自然の中で音楽を聞くのも初めてだったし、こんな楽しいものがあるのか! って。だから、2015年にフジロックに出られたときは、メンバーの中で1番喜んでいました。僕たち、苗場食堂で演奏させてもらったんですけど、僕も何度もここでのライブは見ていて、すごく大好きなステージだったんですよ。お酒を飲んだり、ステージの横には屋台があって、楽しそうで。グリーンステージで大物ミュージシャンを見るのももちろんいいんですが、こういう小さいステージの雰囲気までもハッピーな感じがフジロックの魅力だと思いました。
巽:そうだったよね。けんちゃんが1番興奮してた。僕もほかの3人も「フジロックかぁ」とか言ってたら、行った途端、大好きになっちゃって。去年は、普通にみんなで遊びに行ったもんね(笑)。
鈴木:そうそう! 僕、初めて行ったとき「At The Drive-In」を見たくてレッドマーキー→ホワイトステージで待ってたんですよ。その時間帯がRadioheadと被っていて、3日目の大トリで向こうは超満員。こっちはライブが始まっても、スカスカみたいな。メンバーがイライラしているのも伝わってきて、逆にこのライブすごいなって思って。MCで「みんなRadiohead見に行ってんだろう!」というようなことを言ってて、ふてくされてたのが印象的でした。でも、ライブは最高だった!
巽:すごいね、それ(笑)。僕、インドアなんですけど、地元の神戸で開催していたRUSH BALLにはゆらゆら帝国が出ているからって理由で毎年行っていました。でも、行く度に「もう行かない」って思ってた(笑)。暑いし、人が多いし。だけど、本当フジロック行ってフェスの楽しさを知った感じです。
鈴木:今年も前夜祭から行きました。なるべく早起きをしてライブを見ましたよ! 自分たちがライブをする2日目は、それまでおとなしくしていましたけど(笑)。今年は、「LCD Soundsystem」、「くるり」、「GORILLAZ」、「QUEENS OF THE STONE AGE」を。僕らは、「THE AVALANCHES」と被っているんですけど、見たかった!
巽:そうそう。唯一被らないでって言っていたのに、被っていたのがショック! 僕らのライブが終わったら、ギリギリだけど、見に行きたかった(笑)。
鈴木:3日間ライブを堪能して、屋台のごはんを食べて、しかもライブをして。全部楽しかったです。
巽:自身のステージでの満足感、フェスとしての充実度含めほかになく、今年もとても楽しませていただきました。また来年!
――今回のアルバムで夏フェスに向かいながら聞くとしたら、どの曲がおすすめですか?
巽:「SUNDAYS BEST」かな。ウキウキ感があるし、徐々にゆるく上がっていく感じが。
鈴木:僕は「CITY LIGHTS」。曲の始まりから、ワクワクするし、そのワクワクを高めてフジロックに向かって欲しい。
――では、最後にメジャー初アルバムに込めた思いを教えてください。
巽:全部いい意味で違うカラーの9曲が入っています。聞いたあとは、まとまりがあるんですけど、さまざまなシチュエーションに合う曲の集合体にもなっていると思っていて。これから夏本番ですし、旅行や遊びに出かけるときのBGMとして聞いてもらえたらうれしいです。
鈴木:どのジャンルの音楽が好きな人でも、いいって思ってもらえる作品になっていると思います。細かいところを聞くと、いろんなアレンジが入っていることがわかるので、何回も聞いて発見してもらえたら。
巽:全部の楽器がちゃんと聞こえるよね。
鈴木:そうそう。立体的な音になっている。たっさんも言っていたけれど、どのシチュエーションにも合うアルバムになっているので、いろんな場所で聞いてほしいです!
never young beach「A GOOD TIME」
2017年7月19日発売/SPEEDSTAR RECORDS
CD収録曲
1.夏のドキドキ
2.なんかさ
3.気持ちいい風が吹いたんです
4.SUNDAYS BEST
5.白い光
6.散歩日和に布団がぱたぱたと(Band ver.)
7.CITY LIGHTS
8.SURELY
9.海辺の町へ
初回限定盤DVD収録内容
ONE MAN TOUR “April O’Neil” 2017.4.8@LIQUIDROOM
oMotel
o自転車にのって
oどんな感じ?
o散歩日和に布団がぱたぱたと
o気持ちいい風が吹いたんです
oちょっと待ってよ
oPink Jungle House
oどうでもいいけど
oあまり行かない喫茶店で
ofam fam
o夢で逢えたら
oSURELY
o明るい未来
oお別れの歌
never young beach
安部勇磨(Vo, G)、松島皓(G)、阿南智史(G)、巽啓伍(B)、鈴木健人(Dr)からなる5人組バンド。2014年春に安部と松島の宅録ユニットとして始動し、同年9月に現体制となる。2017年7月にSPEEDSTAR RECORDSよりメジャーデビューアルバム「A GOOD TIME」を発表した。http://neveryoungbeach.jp/