朝ごはんに干物はいかが?
ライター上浦未来です。熱海へやって来て、2日目。訪れたこの日は、月に1度の「海辺のあたみマルシェ」が開催されるということで、宿自慢の朝ごはんを食べて、おじゃましてみました。
さてさて、「guest house MARUYA」では、朝ごはんがちょっとした名物です。
前日に申し込みをすると、+300円で、白ごはんとお味噌汁が用意してもらえて、おかずは、ご近所の干物屋さんなどで自分で干物を購入するという斬新なスタイルです。
あをきのひもの本店
[住所]静岡県熱海市銀座町10-20
[電話]0557-81-2106
[営業時間]8:30~18:00
[定休日]木曜
機能的な「コールマン」のBBQコンロで、購入した干物を焼きます。
火のつけ方などは、優しいスタッフが教えてくれますので、ご心配なく。
じゃーん。
これぞ、シンプル・イズ・ベストな日本の朝ごはんです。脂がのって、ウマさ爆発。
のんきに朝ごはんを食べていると、ステキな出会いが!
福島県いわき市からやってきた、松本丈さんです。爽やか~。
松本さんは、2011年11月に、いわき市で復興のシンボルとしてシャッター街になってしまった場所を再生させようと始まった飲食街「夜明け市場」の取締役。
「宿のオーナーの市来さんにお会いできたら」と前日の東京出張帰りに、熱海まで足を伸ばしてみたそうです。
高感度の塊のようなお方で、こちらのテンションも上がります。人に出会うと、がぜん、旅が楽しくなってきますネ。
なお、午後になると、土曜日ということで、宿泊客がぞくぞくと集まってきていました。
東京から初めて熱海のやって来た、かわいこちゃんとの出会いも!
「ゲストハウスに泊まるのは、初めてです!」(ゆいさん)
「最初、別のホテルに予約しようと思ったら満室でこっち来たら、すっごくおしゃれでびっくりしました♡♡♡」(Mayumiさん)
はぁ~~、若さと女子力に癒されます。
「海辺のあたみマルシェ」へ
「海辺のあたみマルシェ」の入口です。
陽気。南国リゾート感が漂っていますね~。
こちらのお方は、「海辺のあたみマルシェ」の事務局長の戸井田雄さん。
どんなマルシェなのか、お話を聞いてみました。
「このマルシェは公共空間の活用や、若い人たちの起業へのステップを目的に開かれているんですよ。2013年の11月からスタートして、銀座通り商店街で始めて、30店舗のうち10店舗が空きでしたが、市役所や商店街の方の大きな協力もあって、今は嬉しいことに残り3店舗に。出店したい方も増えてきて、それなら、熱い海と書いて“熱海”なんだし、もっと海辺を楽しもうよ! ということで、今回からサンビーチがある親水公園へと移動しました」
すばらしい取り組みです。出店者は、熱海をはじめ、沼津方面、伊豆半島、神奈川県西などから、できるだけ将来的にはお店を持ちたぐらい志の高い人を参加条件にしていて、みんなものづくりへの想いが、真剣なことが特徴だそうです。
では、一体どんな人が参加しているのしょう??
マルシェの中で、おしゃれで、ひときわ目立っていた3人組のみなさん。熱海で宿泊できるいい湯とアトリエ「ユトリエ」を開く近藤尚さんと鈴木夢乃さん、そして、グラフィックデザイナーのSHINGO KURONOさんです。
3人とも拠点は東京だそうですが、都内で空間デザイナー「utrymme」として活動している近藤尚さんと鈴木夢乃さんおふたりは、今後、熱海に週2日ほど通いつつ2拠点移住を楽しむ予定とのこと。うらやまC!
黒野さんは、「ユトリエ」のパンフレットやデザイン関係で「ユトリエ」と関わっていて、この日は、実家がある愛知県西尾市の高級抹茶「The Thé(テテ)」を広めたいと、茶筅でシャカシャカお茶を立てたり、シェイカーを振ったりと、パフォーマンス力も抜群。
沼津を拠点に活動中のうららさん。
乾燥した水ごけを使った“苔玉”の専門店です。
なんとも可愛らしい顔立ちの苔玉が特徴で、大人はもちろん、ちびっこにも大人気です。
「緑色の苔だと、枯らしちゃうタイプなので(笑)、乾燥した水ごけを使って、作品をつくっています。眼鏡もオリジナルです」(うららさん)
眼鏡や目のパーツ販売もしており、自分だけの苔玉もつくれるそうなので、作ってみてはどうですか!?
平和なマルシェの中で、目立ちまくりだった「あさひ」の草野知也さん。
怖い人だったらどうしようと、声をかける前に不審者のごとく、彼の前を行ったり来たりうろついた末、意を決して話しかけてみたところ、とても良い人でした(笑)。
伊豆を拠点にマルシェや音楽イベントなどに出店しているそうで、「ジャンベ叩いたり、歌うたって暮らしてるっス」という、超ゆるい口調ながら、1年前まで病院で、長年、調理師をしていたというから衝撃です。
会話を楽しむために、あえて、注文を受けてからつくるスタイルで、注文を待っている時間は、いろいろと質問され、いじり倒されます。
草野さんがつくった「ジャークチキンライスカレー」。見た目のまま、ガツンと来るスパイシーな味わいです。鶏肉も、猛烈にたっぷり。ルーは玉ねぎの甘みで、やさしさが詰まった味わい。山くらげ、木くらげがアクセントです。
近くで、修善寺の人気クラフトビール「ベアードビール」(600円)も販売されていたので、一緒に。ウマシ!
道端で、「スーパー似顔絵パフォーマンス」なる、パフォーマンスを繰り広げていた、作家の佐野翔さん。
クレヨンを使って、ダダッ、シュッ、ババッとものすごい勢いで、指を動かし、人物を描いてきます。絵を描いていると、あっという間に、見物客が集まってきて、おーとか、わー似てるなど、拍手が巻き起こっていました。
うっかり凝視していると、佐野さんからもジッと凝視されますので、気をつけて!
静岡県富士宮出身で、静岡を中心に活動しているそうですよ。
ほかにも、熱海の水産加工のお店やかまぼこ屋さんなどの出店もあり、ローカルフードもあり、にぎやか。
海を見ながら、お酒飲んだり、おつまみ食べたりして、ぼーっとするのも気持ち良いです。若い出店者さんがたくさんいるので、どんどん話かけて、楽しめましたヨ。
つづいては、ラスト。ちょいとディープな路地裏町歩きをお届けしまーす。
→「熱海トリップ④ 裏路地昭和レトロまちあるき編」はこちら!
◎構成=上浦未来