高知県の土佐打刃物は、日本3大刃物の生産地として栄えた。
特に品質が高かったのは山で使う鎌やナタ、のこぎりだ。
いまでも数は少なくなったが、鍛冶屋でトンカンと製作されている。
そのひとり、土佐打刃物職人の山下哲史さん。
あるとき「子供用のナイフをつくってほしい」という
あるお母さんからのオファーを受けて製作したのが、
この「くじらナイフ」である。
だからこの愛らしい独特のフォルムというわけ。
見た目は子どものおもちゃのようだが、上記の出自からもわかるように、
切れ味は保証付きだ。
こうした形で伝統の技術が継承されていくならばすばらしい。
現代に受け入れられなければ、伝統産業もただの宝の持ち腐れ。
それこそ“錆びついて”しまう。
危ないからと、子どもに刃物を持たせないなんて風潮もある。
一方で、子ども向けの木工ワークショップは盛況だ。
ナイフを使って木を削ることは、最近では“遊び”ではなくなってきているのだ。
なぜなら、現在の親世代がすでにナイフに親しんでいないから。
自分たちが使えないものだから、子どもにも教えようがない。
このくじらナイフは子どもに最適だけど、
親子でも使ってみてはいかがだろうか。
【カラー】
マッコウクジラ、ミンククジラ
【スペック】
マッコウクジラは刃長50mm、全長160×厚み3mm、100g。
ミンククジラは刃長55mm、全長155×厚み3mm、100g。
白鋼(黒仕上)、両刃。
日本製。