ぷちぷちした食感と風味がクセになる『しその実の佃煮』
ベランダで育てている青じそ、今年も夏の間、いろいろな料理に大活躍してくれました。とくにこの夏はシソ科の植物が食べ切れないほどの豊作でした。秋をむかえ、今はそれぞれに白い花や紫色の花を咲かせています。その花の蜜を目当てに蝶や蜂がやってきています。
収穫ができそうな穂じそが、ちらほらと増えてきました。そろそろしその実で保存食、まずは佃煮にしてみようと思います。
収穫するタイミング
しその実は、花がたくさん咲いている状態ではまだ未熟で、未熟なものではプチプチとした食感はありません。ただ、熟しすぎてしまうと今度は外皮が硬くなってしまいます。しその実を収穫するベストなタイミングは、花が終わる直前、先端に2つ、3つ花が残っているくらいがよいといわれています。
【しその実の佃煮のレシピ】
【材料】
- しその実 50g
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1
- 砂糖(好みで)
<下準備>
- しその実を収穫し、きれいに洗います。
- 穂を持ち、しごいてしその実を外します。
- 鍋に湯を沸かし、塩少々と、しその実を入れてアク抜きをします。
- 冷水にさらし、絞って水けをしっかり取り除きます。
<作り方>
(1)鍋に分量の酒、みりん、しょうゆを入れて煮立てます。
(2)煮立ったら、しその実を入れて汁気がなくなるまで弱火で煮ます。
(3)汁気がなくなるまで煮含めればできあがりです。
『しその実の佃煮』の食べ方
『しその実の佃煮』は、そのままお茶請けやお酒のおともに。また、かつおぶしや塩こぶ、おじゃこや梅干しなどとあわせてご飯のおともにしてもおいしいです。数滴ごま油を垂らしたり、わさびをちょっとつけても、またひと味違った風味を楽しめます。
「しそ」と「大葉」の違いってナニ?
「しそ」と「大葉」の違いをご存じでしょうか?しそは、「青じそ」や「赤じそ」などシソ科シソ属の植物の総称です。「大葉」は「青じそ」の葉の部分を指します。食用として販売されているものだけを「大葉」と呼ぶそうです。
成長過程で変化する「しそ」の呼び名
しそは成長の過程でそれぞれ呼び名があります。軸にそってたくさん花がついた状態のものを「花穂(かすい)」、花をつけたものは「花穂じそ(はなほじそ)」、花が終わって実が熟す前のものは「穂じそ」、そして、しごいた実にも「こき穂」という呼び名がついています。
少量ずつ仕込み、いろいろ楽しむ
しその実は、佃煮のほかにも、塩漬け、醤油漬け、味噌漬けやオイル漬けにすることで長期保存ができます。新鮮なしその実は、天ぷらにしたり、お刺身のあしらいとして、また、薬味としていただいてもおいしいですね。
しその実は、食べ飽きない程度の量で、佃煮、塩漬け、オイル漬けとちょこちょこ作るのもおすすめです。しその実をお茶にすると、咳止めや喉のトラブル、のど風邪予防によいとか。
しその実茶をいただきながら、のんびりと秋の手仕事を始めてみませんか。