BE-PAL & dancyu編集長“青空”対談 前半「アウトドア料理は本能が目覚める」
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    2022.10.06

    BE-PAL & dancyu編集長“青空”対談 前半「アウトドア料理は本能が目覚める」

    日本が誇る“食いしん坊”雑誌『dancyu』とタッグを組んで、アウトドア料理の達人をめざす「BE-PAL×dancyu “美味しいアウトドア達人”への道」。現在発売中のBE-PAL 11月号から隔月で連載します! 第1回は、両編集長が野外料理の魅力を語ります(BE-PAL.NETでは対談内容を2回に分けて掲載いたします。また、一部内容を抜粋しております。完全版は雑誌BE-PAL 11月号、dancyu 11月号でお楽しみください)。

    プレジデント社
    dancyu編集長
    植野広生
    大学時代は多くの飲食店でアルバイト。新聞記者や経済誌の編集者を経て、「dancyu」の編集に携わり、2017年から現職。『情熱大陸』などテレビ出演も多い。
    小学館
    BE-PAL編集長
    沢木拓也
    大学時代はワンダーフォーゲル部に所属し、入社当時からBE-PAL編集部を希望。入社5年目に待望の異動、2018年から現職。母校の同部で監督を務めている。

    アウトドア料理は「本能」が目覚める。だから楽しいし、美味しい

    植野 子供を連れてキャンプに行っていたのは、もう20年前です。いまのキャンプ場事情はどうなってますか。

    沢木 お湯が出る炊事場が増えました。キャンプ場を紹介するときも、お湯が出るかどうかを載せるようにしているんです。

    植野 お湯が出るんですか!

    沢木 お湯じゃないと食器の汚れが落ちにくいんですよ。お湯だと、洗剤を減らせてエコでもあります。あと、ウォシュレットのトイレも増えました。テントが大きくなったので、ひと区画も広くなりました。

    植野 以前だと、せまい場所で、ワンバーナーでチマチマ料理したりしていましたけど、ゆったりできるんですね。

    沢木 焚き火をおこして暖をとりつつ、料理はツーバーナーで、ということもできます。

    植野 いいですね。実は、僕がいまいちばんやりたいことが焚き火なんです。

    沢木 焚き火台も選択肢が増えました。火を眺めたい人、料理をしたい人。それぞれに適したタイプがあります。

    キャンプ場やギアの流行についても盛り上がる!

    “制限”があるから楽しい

    植野 料理道具で流行っているものはありますか。

    沢木 たとえばメスティン。あの四角い箱に料理を盛ると「映え感」がすごい。ひとつの世界観を作り出すというか。

    長方形のクッカー「メスティン」。アルミだから軽く、四角いから収納しやすい。価格が安いのも魅力。

    植野 盆栽みたいなものですね。限られた世界のなかで、いかに美しく作るかという。

    沢木 日本的ですよね。

    植野 制限があるなかでやるからこそ楽しい。

    沢木 頭を使います(笑)。

    植野 われわれの雑誌の話につなげると、紙媒体もスペースが限られているから、いろいろと工夫をしますよね。キャンプも“編集力”ですね。

    沢木 たしかにキャンプ場にはテントサイトのレイアウトを延々と考えている人も。テーブルをあっちに運んだり、チェアをこっちに運んだり(笑)。あれが楽しいんですよね。

    植野 人からかけられる制限はストレスだけど、アウトドアの制限はストレスじゃない。楽しみになりますね。

    器が割れたっていいじゃない

    植野 でも、料理に関しては、まだまだ“編集力”が発揮されていないのでは、と推察します。

    沢木 たしかに、まだ工夫の余地がありそうです。

    植野 アウトドアというと、みんな「肉のかたまりを焼こう」とか「肉をじっくり煮込もう」とか考えますよね。でも、その間、待っている人はどうするのって思うんです。

    沢木 飲み始めたいですよね。

    植野 だから今日は、すぐにつまめるものを考えてみました。

    沢木 キャベツをちぎってあえるだけ。しかもうまい。

    植野 あと、最小限の準備で最大限の効果ということも考えます。アウトドアだからといって、いろいろな道具をそろえなきゃいけないわけじゃない。今日は家でいつも使っているガラスの器を持ってきました。

    沢木 紙皿や割りばしのような使い捨てじゃないからエコですよね。今はお湯できれいに洗えるから奥さんにも怒られない。

    植野 怒られないことは大事(笑)。

    沢木 これまで、僕たちアウトドア雑誌は「キャンプには割れない食器を」とすすめがちでしたが、今日の植野さんを見て、その考え自体を変えてもいいのかなと、思いました。

    植野 ガラスや陶器は、紙やプラスチックにくらべて、口当たりがよく、断然料理がおいしくなる。たまには割れてもいいじゃないですか。酔っ払って割ったら、飲みすぎたらダメなんだと反省できますしね(笑)。

    後編に続く

    対談で持ち込んだ「BE-PAL編集部員の愛用品・アウトドア料理ギア」PART1

    鋳鉄のスキレットは、食材にじっくり火が通り、誰もがおいしく料理できる。石川鋳造「おもいのフライパン」とロッジのもの。

    神奈川県藤沢市のブランド「boottonation」が手がける「打出しディッシュ」。お皿だが、焚き火にかけられる。質感がかっこいい※ハンドルは他社製。

    ※構成/大塚 真(DECO) 撮影/三浦孝明、一部編集部

    Web版dancyuも合わせてお楽しみください

    BE-PAL×dancyu “美味しいアウトドア達人”への道
    https://dancyu.jp/series/bepaldancyu/

    「BE-PAL×dancyu “美味しいアウトドア達人”への道」BE-PAL 11月号、dancyu 11月号にて連載スタート!

    今回の対談内容は、BE-PAL 11月号、dancyu 11月号で掲載されています。全国の書店、コンビニ、ネット通販等でお買い求めください。

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