秋の行楽シーズンはまだまだ終わらない。そこで、山散歩やハイキングにおすすめのシューズをアウトドアライターのホーボージュンが解説。性格の大きく違う個性溢れる2足をご紹介しよう。
トレランシューズから進化した
Sporty Hiking Shoes
ホカ/カハ 2 ロー GTX
フランスで生まれた画期的な厚底シューズがホカ。優れたクッション性とその反発力を推進力に変える特殊なソールデザインが特長だ。近年ではランニング系だけでなくハイキング系モデルも充実していて、これはその代表作。悪路走破性の高いソールを採用している。ほかにミッドカットのモデルもある。
¥31,900
問い合わせ先:デッカーズジャパン 0120-710-844
SPEC
●サイズ=25~29、30㎝
●重量=533ℊ(メンズ)
●カラー=全3色
野山を軽快に歩きたいならスポーティなローカットで
野山には涼しい風が吹き始め、秋の行楽シーズンがやってきた。ULハイキングや日帰り登山に挑戦してみたい人も多いだろう。
「でもトレッキング用のブーツを持ってないよ」「硬くてゴツイ靴で歩く自信がないな」
そんな人におすすめしたいのが、トレランシューズから進化したこんなスポーティなローカットモデルだ。日本でもトレランが市民権を得たこともあり、近年ではこのタイプを本格登山に流用する人も増えている。
フランスを発祥とし、世界中のランナーに愛用されている『ホカ』は極厚のソールが大きな特徴。これはホカのハイキング用モデルで、グリップ力の高いブロックに加え、耐久性に優れるレザーアッパーを備える。
実際に履いて歩いてみると、ふんわりとした非常に柔らかいクッショニングに感動する。踵の厚みは33㎜、前足部は27㎜もあり、体重のある人でもひざや足関節にとても優しい。さらにすばらしいのが踵を着地させたときの安定感と、そこからつながる足運びのしやすさだ。これならあまり山歩きに慣れていない人でも気持ちよく履ける。ハイキングデビューを考えている人は、ぜひ試してほしい。
ここがスゴい!
マシュマロのような優れたクッション性
大きなヒールは安定感が抜群だ
レザーアッパーでゴアテックス内蔵
安定感がありプロテクション性が高い!
Approach Shoes
アゾロ/エルド MID レザー GV
イタリアのアゾロ社が手がけた最新アプローチシューズ。シームレスなアッパーは足を包み込むようなフィット感があり、徹底的な軽量化を行なって片足415グラムに抑えたことで、これまでにない歩行感を実現した。アッパーにははっ水スエードを採用し苛酷な環境に対応。
¥29,700
問い合わせ先:モンベル・カスタマー・サービス 06(6536)5740
SPEC
●サイズ=UK6.0~10.0
●重量=415ℊ(UK8.0片足)
●カラー=全2色
最新アプローチシューズは軽くて自然環境を選ばない
いっぽう「ケガや捻挫が怖いから、足首をサポートしてくれるミッドカットがいい」「なるべくシンプルで軽いブーツが欲しい」という人にはコレ。イタリアの名門登山靴ブランドがこの秋にリリースする最新アプローチシューズである。
「アプローチシューズ」というのは、長期遠征登山隊やクライマーがベースキャンプまでの移動に使うもの。長距離を楽に歩けることやどんな環境でも使える汎用性が重視される。
このモデルの特徴はフルレザーなのに片足415グラムと軽量なことだ。アウターソールも薄くてフラットなので一般的な登山靴にありがちな腰高感がなく、安心して歩ける。なんというか「地に足が着いた感じ」がとても強いのだ。もちろんゴアテックス内蔵の完全防水仕様で、タンの部分までカバーされているから水深10㎝程度の水たまりならザブザブ入って行ける。
またつま先部分にはクライミング用の高グリップなコンパウンドが奢られているから岩登りだって得意である。
フルスペックを備えながら軽くてシンプル。低地のハイキングから本格登山に挑戦してみたい人にもおすすめだ。
ここがスゴい!
スウェードレザーとフルカバーのランド
ソールは薄いがハイグリップだ
ゴアテックス内蔵で荒天を寄せ付けない
※撮影/中村文隆
(BE-PAL 2022年10月号より)