以前、『「キャンプの”面倒くさい”」にサヨナラするための秘策4選』という記事を執筆したところ、ありがたいことに大好評をいただき、BE-PAL内のアクセスランキングでも1週間以上1位にランクインしていました。
やはり多くの人が、キャンプを愛していながらもキャンプの面倒くささには頭を抱えているのだなと痛感いたしました。
そんな多くのキャンパーを救うため、私は再び筆をとることにしました。
そして前回は「キャンプの準備を”最速”で終わらせる方法」について紹介。
次いで今回はキャンプの中でもこれまた面倒くさい「片付け」を楽にするための方法を紹介します。
具体的には、
- 片付け手順のルーティン化
- パッキングマニュアルの活用
- 洗い物を減らすコツ
- 荷物を最小にする
について詳しく解説していきます。
片付け手順のルーティン化
まずやってほしいのが、片付けの行動をルーティン化することです。
片付けとして「やること」と「その順番」を文章化し、スマホや手帳などにメモしておきます。
ルーティン化することで
- 「何から片付ければいいんだっけ?」と迷う時間
- 非効率で無駄な動き
を省くことができます。
例えば、筆者は朝起きて1度テントから出たら、その後はテント内で過ごすことはありません。
ですので、起床したらすぐに寝袋を畳んで収納袋に入れ、中にあるものは全てザックにいれてテントの外に出します。
こうすることで、テント内を無駄に行き来するという時間を省いています。
その他、非効率で無駄な動きの代表的なものは
- もう使わない物がいつまでも出しっぱなしでサイト内がごちゃつき、作業が非効率になること
- もう使わないと思って仕舞った物が実はまだ必要で再度取り出すこと
などがあります。
また人によっては、「自宅では朝露に濡れたテントを乾かすスペースがないのでキャンプ場内で乾かす必要がある」などの独自の事情もあります。
そういう人は、チェックアウト時刻から乾かす時間を逆算して、そのために必要な作業を始めなければいけません。朝くつろぐにしても、そういう時間を見越してある程度計画的に行動する必要があります。
その他、「朝のコーヒーは絶対に外せない」「完全に片付けたあともしばらくはイスでくつろぎたい」などの独自のこだわりもあるでしょう。
こういったこだわりを詰め込んだ自分だけの最高の朝を過ごすためにも、片付け行動を中心とした朝のルーティンを、文章化してメモしておくことがおすすめです。
パッキングマニュアルを見ながら片付ける
荷物を収納BOXやバックパックに収納するときには、ぜひパッキングマニュアルを見ながら作業してください。
パッキングマニュアルについては、前回の記事『キャンプの準備を”最速”で終わらせるための方法3選』で紹介しました。
簡単にいうと、
- 荷物をどこに入れるか?
- どの順序で入れるか?
を書き留めた自分用のメモのことです。
もともとは準備のために作成したパッキングマニュアルですが、もちろん片付けのときにも使えます。
荷物のパッキングを雑にやってしまうと、同じ荷物量でもモノがうまく収まらないことがあります。その点、このパッキングマニュアルを見ながらパッキングを行えば、確実に荷物を収納してやり直し作業の発生を防ぐことができます。
ただ、キャンプ中に出たゴミなど、一部準備段階とは持ち物が異なる点には注意が必要です。そういうポイントについては注釈としてメモを残しておきましょう。例えば、私の場合は「焚き火で使って空いた薪のスペースにゴミを入れて持ち帰る」というルールにしています。
パッキングマニュアルの作り方など、詳しい事についてはこちらの記事をご覧ください。
関連記事「キャンプの準備を”最速”で終わらせるための方法3選」
洗い物を減らすコツについて
キャンプの片付けの中でもとりわけ面倒なのが「洗い物」です。
ここでは「キャンプ場での対応」と「自宅での対応」の2つにわけて対策を紹介します。
キャンプ場での対応
洗い物を楽にするコツは「汚さない」「汚れをこびりつきにしない」というのが基本になります。具体的には以下のような対策が有効です。
- フッ素加工のクッカーを使う
- クッカーを使い回して、使う数を減らす
- 汚れはウェットティッシュや厚紙ですぐに拭きとる
- すぐに拭えないなら洗うまで水を入れて乾かないようにする
- アウトドア用の紙皿を上手に使う
- 食材は切り分けて持っていく(包丁まな板が不要になる)
- 切らない調理法で料理する
洗い物についてはこちらの記事でも詳しく紹介されています。
関連記事「キャンプでの洗い物が劇的にラクになる3つのコツ」
自宅での対応
ここからの話は賛否がわかれるかもしれませんが、私は基本的にキャンプ場の炊事場では洗い物をしません。
キャンプ場で「洗い」から「乾燥」を完璧に終わらせるのは効率が悪いからです。
キャンプ場では前述したウェットティッシュや水を使った対応までにとどめて、洗い物の仕上げは家に帰って行っています。汚れのこびりつきさえ防げれば、洗い物は家で行うのが効率的です。
とくに、食洗機をお持ちの方であれば、スイッチ1つで楽に終わらせることができます。その場合、クッカーや食器を選ぶときには食洗機対応かどうかも注目して買い物を行うようにしましょう。
またもう1つ片付けを楽にする裏技として、「キャンプから帰宅した日は、キャンプで使ったクッカー類を、仕上げの洗いをする前にもう1度夕食で使う」という高度なテクニックもあります。このテクニックを行うと、以下のように帰宅当日の洗い物の回数が1回減ります。
キャンプ後の洗い物 | その日の夕食での洗い物 | |
テクニック 不使用 |
要 | 要 |
テクニック 使用 |
不要 | 要 |
前述したとおり、キャンプで使ったクッカー類はキャンプ場である程度キレイにしておくのが私の方針です。このときクッカー類を、完璧ではないものの、もう1度食事に使う分には問題ないレベルに拭き上げておきます。
もちろん、生ものを扱ったはものを洗浄も加熱消毒もせずに再使用することはできませんのでご注意ください。加熱調理に使ったフライパン、鍋、メスティンなどを家で再利用するイメージです。これにより、「キャンプの洗い物」と「その日の夕食の洗い物」を1つに集約することができます。
キャンプ場のチェックアウト時刻はだいたいが午前10~11時ですので、帰宅日は自宅で夕食をとるパターンが多いと思います。こちらは、そんな多くのキャンパーに使えるテクニックとなっています。
ちなみに、過去の記事でもお伝えしたとおり、私は家でもキャンプのクッカーを使い倒しています。
関連記事「むしろ家で毎日使っているキャンプギア・クッカー4選」
荷物を最小にする
キャンプでは片付けるものが無数にあります。
1つ1つの片付けは大したことがなくても、それがどんどん積み重なることで浪費する時間も、感じる煩わしさもどんどん膨れ上がっていきます。
それを避けるためには、省けるものは片っ端から省いていくしかありません。
荷物を減らすためのアイディアとして、例えば、過去に書いた記事では、「椅子を持っていかないこと」を紹介しています。
そうすれば、椅子の組み立てと片付けにかけていた労力と時間を省くことができます。
「キャンプに椅子がないなんて」と思われたかもしれませんが、椅子なしのキャンプはすでにお座敷スタイルという名がついているほど、一定のコンセンサスを得ています。
この点について詳しくは関連記事『「キャンプの”面倒くさい”」にサヨナラするための秘策4選』をご覧ください。
また、どうしても減らすことができないなら、片付けが楽なギアに取り替えるという手段もあります。
例えば、過去の記事で紹介した『キャプテンスタッグの座椅子』は一般的なキャンプチェアよりも非常に楽に片付けられるギアです。
まとめると、
- 荷物を減らす
- 片付けが楽なギアに替える
という2つの観点からキャンプの装備を見直してみてください。
今回紹介したテクニックであなたの片付けが楽になり、キャンプの思い出が少しでも楽しいものになれば嬉しいです。
それでは次はキャンプ場でお会いしましょう。