いろいろ使える、ローズマリーでハーブチンキ(ティンクチャー)作り
ベランダで育てているローズマリーの剪定をかねて、ハーブチンキ(ティンクチャー)を作りました。ハーブチンキ(ティンクチャー)とは、ハーブを高濃度のアルコールに浸してハーブに含まれている有効成分を抽出したものです。高濃度のアルコールを使用することでハーブに含まれる水溶性、脂溶性どちらの有効成分も抽出することができます。
ローズマリーの効果効能
ローズマリーに期待できる主な効果は、血行促進、抗菌作用、消炎作用、収れん作用など。そこでローズマリーチンキで、寒い時季に役立つ、抗菌スプレーや頭皮の保湿、静電気予防にもなるヘアトニックを手作りしてみることにしました。
【ローズマリーチンキの作り方】
【材料】
- ローズマリー(生) 適量
- 無水エタノール 適量 ※ローズマリーが完全に浸る量
【道具】
- チンキを入れる保存容器(アルコール対応のもの)
<下準備>
- 保存瓶など使用する道具は、煮沸消毒やアルコール消毒をします。
- ローズマリーをきれいに洗い、水けが完全になくなるまで乾燥させます。
- 乾燥したローズマリーは、枝から葉をしごいて外します。
<作り方>
(1)清潔にした保存瓶にローズマリーを入れ、無水エタノールを注ぎます。
(2)蓋をして2週間から1か月ほど冷暗所で保存します。1日に1回程度、瓶を振り混ぜます。
(3)浸しておいたローズマリーを濾して完成です。
チンキは冷暗所(できれば冷蔵庫)で、1年ほど保存が可能です。保存する際には必ずローズマリーの葉は濾して保存します。
【ローズマリーチンキで作る抗菌スプレー】
【材料】
- ローズマリーチンキ 5ml
- 精製水 25ml
材料を混ぜ合わせ、アルコール対応のスプレーボトルに注げばできあがりです。
【風邪や感染対策、うがい用に】
コップ1杯の水かぬるま湯にローズマリーチンキを1~3滴ほど垂らしてうがいをします。
無水エタノールを使うワケ
ローズマリーチンキ作りには、無水エタノールを使用しました。理由は、ローズマリーに含まれる成分、ウルソール酸を抽出するためです。ウルソール酸は、細胞の修復、肌荒れやひび、シワ改善などに効果があるとされる成分です。アルコール度数が低いものでは溶け出ない成分ですので、アルコール度数が99.5%の無水エタノールを使用することにしました。
美髪、育毛効果も期待できる、ローズマリーヘアトニックウォーターを作る
ローズマリーには、血行促進や抗菌作用、消炎作用や収れん作用があるとされています。そのため美髪、育毛を促す基材として、多くのヘアケア商品に使用されています。ローズマリーチンキを使って、冬に起こりやすい静電気対策にもおすすめのヘアトニックを作りました。
【ローズマリーヘアトニックウォーターの作り方】
【材料】
- ローズマリーチンキ 5ml
- グリセリン 小さじ1/2
- 精製水 40ml
- ラベンダー精油(好みで) 2滴ほど
- カモミールローマン精油(好みで) 1滴
【道具】
- 保存ボトル 50ml(アルコール対応のもの)
<作り方>
(1)清潔な空容器に、ローズマリーチンキ、精油(好みで)、グリセリンを順に入れよく混ぜ合わせます。
使うときには、よく振って、頭皮にまんべんなくスプレーします。スプレー後に頭皮をマッサージすることで、血行が促され、抜け毛や白髪、フケや痒みなどの頭皮トラブルの改善が期待できます。
使用する前に必ずパッチテストをおこないましょう
パッチテストは、腕の内側に水で薄めたローズマリーチンキを少量塗り、5分、30分、1時間と時間をおいて様子をみます。痒みや痛み、かぶれなどがあればすぐに石鹸などできれいに洗い流し、使用は中止してください。
その他、チンキ剤は刺激が強いので、必ず薄めて使用するようにしましょう。また、手作りした化粧品などの作製、使用は自己責任でおこないましょう。