「飯盒炊爨」と「飯盒炊飯」の違い
『飯盒炊爨(はんごうすいさん)』の他に『飯盒炊飯(はんごうすいはん)』という言葉を聞いたことがある人も多いかもしれません。どちらが正しいのでしょうか。まずは両者の意味の違いを解説します。
読み方の違いで意味は同じ
結論をいうと、飯盒炊爨と飯盒炊飯の違いは呼び方だけであり、意味は同じです。どちらも飯盒を使ってご飯を炊くことを意味します。
正式な呼称は飯盒炊爨ですが『ご飯を炊く=炊飯』のイメージから、近年では飯盒炊飯というケースが多く見られます。
あえて違いを挙げるなら、飯盒炊爨というときは、ご飯を炊くこと以外にも調理全般を指すことがあることでしょう。飯盒は、その名の通り炊飯だけでなく、煮たり焼いたりといった使い方も可能です。
「飯盒」とはキャンプで使う炊飯器具のこと
飯盒はもともと軍隊で使われていた装備で、現在も自衛隊で使われています。アウトドアでも定番の調理器具の一つであり、シンプルな見た目とは裏腹にその機能性は優秀です。
飯盒の四つの種類と、飯盒で作れるものを解説します。
飯盒の4つの種類
飯盒は形状によって、以下の4種類に分けられます。
- 兵式飯盒
- 丸型飯盒
- 角型飯盒
- タンブラー型飯盒
兵式飯盒は多くの人が『飯盒』と聞いて思い浮かべる、扁平型をした飯盒のことです。キャンプでも定番の形状で、初心者から上級者まで使う人を選びません。
丸型は円柱状の飯盒のことです。熱が伝わりやすく料理がしやすいものの、かさばりやすい点には注意が必要です。
角型は長方形の飯盒で、メスティンとも呼ばれます。炊飯以外の調理もしやすくなっていることが特徴です。タンブラー型は、丸型をより小さくした形状で、スープやドリンクを入れるのに向いています。
容量については、4合炊きが一般的です。中には5合や2合のものもあるので、荷物の量に合わせて適切なものを選びましょう。
飯盒で作れるもの
飯盒はキャンプの調理器具として幅広く役立ちます。具体例は、以下の通りです。
- カレー
- おでん
- パスタ
- ラーメン
- 煮物
- 餃子
白米とは一味違う料理を手軽に作るなら、炊き込みご飯がおすすめです。同じ米料理として、ピラフやチキンライスも作れます。麺類を作るなら、底が深めのタイプがおすすめです。
飯盒は電気やガスが使えなくても、火さえあれば調理ができる点が優れています。
キャンプにおすすめの飯盒
キャンプにおすすめの飯盒を五つ紹介します。キャンプでは持っていける荷物に限りがあるため、大きさや持ち運びのしやすさは重要です。調理のしやすさだけでなく、機能性にも注目して見ていきましょう。
容量は4合と一般的で、入門モデルとしておすすめです。シンプルで若干スモークがかったような見た目がおしゃれなので、思わず誰かに見せたくなるでしょう。 お米の炊き方のリーフレットが付属する点もうれしいポイントです。 重量:338g 容量は1L、重量は185gとコンパクトな設計で、さらに取っ手が折りたためるので持ち運びがしやすくなっています。アルマイト加工が施されているため、シーズニングなしで使える点も便利です。 キャンプだけでなく、普段使いもできる使い勝手のよい飯盒です。 製品サイズ:(約)170×115×高さ65mm(本体のみ) 製品重量:(約)185g 満水容量:1L 本体には2.5合と5合炊きの目安の印が入っており、計量するときにも便利です。本体と蓋の外側にはメラミン樹脂塗装を施しているため、光沢があり高級感のある見た目になっています。 焚き火で調理したい人や、グループでのキャンプで活躍するでしょう。 総重量:約380g 容量:本体約2.67L ふた:約0.6L 皿:なかご約0.5L サイズ:本体約18×15.5×15.7cm ふた約16×16×3.5cm 皿:なかご約15×15×3cm 収納サイズ:約18×17×15.7cm 本体とレザー調の取っ手カバー・グリル用の網・収納袋の4点セットを購入すれば、調理も持ち運びもしやすくなります。ソロキャンプから弁当箱として日常使いまで、さまざまなシーンで活躍するアイテムです。 サイズ:16.5×9.5×6.5cm 重さ:約165g 容量:800ml 内部に同メーカーのアルコールバーナーやゴトクを収納できるため、携行性は高くなっています。ランチボックスとして使うのもおすすめです。 サイズが物足りない人向けには、約3.5合まで炊けるラージタイプも販売されています。 サイズ/16.5×9.0×6.5cm。重量160g 【1】MURACO 「RICE COOKER」
【2】キャプテンスタッグ 「アルミ角型クッカー」
【3】ロゴス 「丸型ハンゴウ」
【4】MiliCamp 「アウトドア炊飯」
【5】トランギア 「メスティン」
飯盒の使い方
飯盒で白米を炊く方法と、飯盒の便利な使い方を解説します。飯盒の使い方をマスターして、キャンプ上級者の仲間入りをしましょう。
白米を炊く方法
飯盒を使って白米を炊く手順は、以下の通りです。
- 米を計量し、研いだら飯盒に入れる
- 内側の線を目印に合数分の水を入れる
- 30分以上、浸水させる
- 弱火~中火で沸騰するまで熱する(強火はNG)
- 沸騰したら、とろ火で約25分間熱する
- 火から離し、10分程度蒸らして完成
炊く量によって加熱時間や細かい手順は異なります。製品の説明書に炊き方が書いてあれば、それに従うのが無難でしょう。
白米をおいしく炊くポイントは、水を入れてから少し時間を置くことです。夏は30分程度、冬場は1~2時間が目安です。浸水させることで、甘みがある柔らかいご飯になります。
飯盒の蓋の便利な活用方法
ご飯を炊くだけでなく、飯盒の中蓋は、シュウマイなどを蒸したりハンバーグを温めたり、味噌汁を作れたりするものもあります。
取扱説明書を確認しながら、使用できる最大限の活用法を取り入れれば、キャンプをより楽しいものにできるでしょう。
まとめ
飯盒炊爨は飯盒を使って炊飯、または調理を行うことで、飯盒炊飯も意味は同じです。飯盒は米を炊く以外にもさまざまな使い道があり、一つあるとキャンプで活躍するでしょう。
飯盒は形状によって種類が分かれており、特徴もそれぞれ異なるので、自分に合ったものを選ぶことが重要です。お気に入りの飯盒を見つけて、飯盒炊爨を楽しみましょう。