近年、日本の町工場が持つ技術を生かしたアウトドアギアが注目されている。こちらの商品は東京・八王子で営む創業57年の町工場、小沢製作所がつくった「小焚台(コタキダイ)」。日々ものづくりをしている町工場だからこそ提案できる“作る楽しみ”を焚き火と組み合わせることで、今までにない焚き火台キットを作り上げた。
町工場の不得意分野を逆手にとり、ユーザーに作ってもらう製品に
小焚台はこのような金属板の状態で販売されているが、制作過程は以下の通り。
- 枠から部品を取り外し、裏面の端面に付属のやすりをかける。
- 部品を折れ線にそって金属を曲げ、蝶ねじで留めれば完成。
折り紙ができる子どもだったら、問題なく組み立てることが可能。工具などは一切必要ない。
金属の表面にはクレヨンや色鉛筆、油性マジックなどで自由に絵を描くこともできるので、自分だけの焚き火台にデコレーションする楽しさも味わえる。だがそれは裏を返せば、大手アウトドアブランドのようなデザイン性が一切ないということでもある。町工場では機能やデザインに凝るほど材料・加工コストが増してしまうのだ。
そこで小沢製作所では完成品ではなく「ユーザーに作ってもらう」製品にすることを思いつく。精密板金部品の下請け業者としてこれまで当たり前のようにおこなっていた金属を加工する体験が、ユーザーにとっては新鮮な体験になるのではないか?そう考えたのだ。
製造はすべて自然豊かな東京・八王子の自社工場で行っており、希望小売価格は2,200円。現在小沢製作所の公式サイト(https://ozops.thebase.in/)より取り扱い中だ。