毎度おなじみのバーベキューもいいけれど、たまにはひと味違うつまみで酒を楽しみたいもの。ここでは日本酒に合う絶品つまみをご紹介。教えてくれるのは、フードデザイナーのモコメシさんです!
教えてくれた人
フードデザイナー モコメシさん
for SAKE
ビールよりもアルコール度数の高い日本酒は、旨みの凝縮したつまみで楽しみたい。塩辛や生ハムのようにそれだけでもつまみになる加工品、アンチョビやナンプラーなどの発酵調味料を利用すれば、少ない材料で簡単に日本酒向きの一品が完成。ほろ酔いでもつくれる!
ダブルの海の幸で滋味深い一品に
塩辛とあさり蒸し
材料を小鍋に入れて火にかけるだけ。あさりだけでも美味しい料理だが、塩辛の発酵した独特の旨みが味わい深さを醸し出して、いっそう酒が進む!
材料(2人分)
あさり…12粒
塩辛…小さじ1
酒…大さじ2
わけぎ…適量
作り方
1 あさりは砂抜きをし、殻をこすりながらよく洗っておく。
2 小鍋にあさりを入れ、塩辛を中央にのせて、酒をまわしかける。
3 蓋をして中火にかけ、4~5分蒸す。あさりの殻が全部あいたら完成。好みでわけぎの小口切りを散らして食べる。
透明な蓋があると中身が見えるので便利。火を通しすぎると身が硬くなるので気をつけて。
鯖満載! 小腹も満たせる
鯖缶ポテサラ
温めた鯖がじゃがいもとベストマッチ。クセのある鯖特有のにおいがローズマリーの香りに隠れて風味豊かな一品に。
材料(2人分)
鯖缶(オリーブオイル漬け)…1缶(150g)
じゃがいも…2個
ローズマリー(乾燥)…ひとつまみ
塩…少々 黒胡椒…少々
作り方
1 じゃがいもは皮をむき、ひと口大に切る。鍋にじゃがいもを入れ、かぶる量の水を注ぎ、柔らかくなるまでゆでる。湯をきってボウルに入れ、熱いうちにヘラで粗く潰す。
2 鯖缶を鍋にあけて中火にかけ、オイルの表面がゆらゆらするまで温める。
3 1のボウルに鯖、鍋の中のオリーブオイル適量を入れる。塩、黒胡椒、ローズマリーを揉みながら加え、鯖をヘラで潰しながらざっくり和える。
鯖缶のオリーブオイルは様子を見ながら少量ずつ加え、しっとりした仕上がりを目指して。
アンチョビ風味のジューシーなアテ
椎茸の簡単アヒージョ
オイル煮にするアヒージョをアレンジ。椎茸の傘の内側をオイルで満たして焼けば、オイルを一滴残さず楽しめる! 軸も美味。
材料(2人分)
椎茸…4個
アンチョビ…1枚
黒胡椒…少々
オリーブオイル…適量
作り方
1アンチョビは細かく刻む。椎茸を逆さにし、傘の内側にアンチョビを少量ずつのせる。
2逆さにしたまま椎茸を焼き網に並べ、傘の内側にオリーブオイルを垂らす。
3弱火にかけ、じっくりと焼く。傘の側面から染み出したオイルがふつふつ泡立つようになれば完成。黒胡椒をふって食べる。
塩気の強いアンチョビは少量使うだけで味が決まる。ちぎって傘の内側にのせる。
ころんと転がらないよう、座りを良くしてからオイルを注ぐ。直火で焼いた焦げ目もご馳走だ。
和洋折衷のとろける食感!
焼きなすの生ハム巻き
丸ごと真っ黒焦げに焼いて皮をむいた焼きなすは和食の定番。趣向を凝らし、生ハムでくるりと巻いてひと味違う美味しさに。
材料(2人分)
なす…2本
生ハム…2枚
黒胡椒…少々
オリーブオイル…適量
作り方
1 焼き網になすを丸ごとのせて、弱火で表面全体が黒くなるまで焼く。
2 粗熱がとれたら皮をむき、ヘタを切り取る。
3 生ハムを広げてバットに置き、なすを斜めにのせて、くるくる巻く。ひと口大に切り、黒胡椒、オリーブオイルをかける。
生ハムは塩気、旨みともに強いので、1枚巻くだけで十分。なすを斜めにして均等に巻き上げる。
全身真っ黒に焦げ、しわしわになるまで焦らずじっくり焼くのがコツ。皮がするんとむける。
ナンプラーが決め手。種ごと味わう
ピーマンのエスニック風 焼きびたし
ピーマンは種ごと食べられ、プチプチした食感も醍醐味。直火で焼いた香ばしさ、じゅわりと染み出るつけ汁の旨さよ!
材料(2人分)
ピーマン…4個
サラダ油…適量
A ナンプラー…小さじ1
醤油…小さじ1
レモン汁…小さじ1
鶏ガラスープの素…小さじ1/2
水…150㎖
作り方
1ビニール袋にピーマンを入れ、サラダ油を注いでピーマンをコーティングするように絡める。
2焼き網にピーマンをのせ、強めの弱火で全体に焼き色がつくまでじっくり焼く。
3ボウルにAを入れて混ぜる。そこへ、焼きたてのピーマンを浸し、15分ほど置く。
種までしっかり火を通したい。トングで持ち上げたときにくったりするまでよく焼こう。
冷めてからでは味が入りにくいので、焼き上がったら即、ピーマンをつけ汁に浸す
※構成/安井洋子 撮影/森本真哉 スタイリング/竹村真由美
(BE-PAL 2022年11月号より)