40代以上には懐かしいアイツがパワーアップして戻ってきた!
この胴長短足のスタイルを見て「懐かしい!」と思った方も多いんじゃないでしょうか。ご存知、デザインの元ネタとなったのは1969年に登場し、’90年代の終わりまで生産が行なわれたホンダ/ダックス。当時はモンキーやゴリラなどとともに、アウトドア好きにも広く親しまれていたモデルでした。最近はすっかり耳にする機会が減りましたが、かつてこの手のバイクは「レジャーバイク」と分類されていましたね。
ニュー・ダックスは125ccで登場
オリジナルのダックスは、50㏄と70㏄がラインナップされていましたけど、新型は125㏄のみの展開。したがって運転には小型限定普通二輪免許以上の二輪免許が必要になります。原付二種と呼ばれるこのクラスは免許が短期間で取得でき、任意保険に自動車保険のファミリーバイク特約を利用できることなどから近年人気となっています。
ダックス125は排気量とともに車格も大きくアップし、動力性能的には長距離ツーリングにも対応できる一人前のバイクへと進化しています。車体価格は44万円と、なかなかのお値段ですが、各部の質感はそれに見合ったもの。愛嬌のあるデザインと相まって大人が趣味の対象として愛好できる”イイもの感”がみなぎっております。
キャンプツーリングでの使い勝手をチェック!
というわけで、ある晴れた休日にこいつとキャンプツーリングへ行ってみることに。
キャンプとなると積載性が気になるところですが、ダックス125は見事合格。座面スペースの大きいシートのおかげで、キャンプ道具満載のダッフルバッグも安定して積載できましたし、荷物に圧迫されて窮屈な姿勢で運転するようなこともなかったです。
また、荷かけ用のフックはないものの、大型のグラブバー(2人乗り時に後ろのライダーが握る部品)が標準装備されているので、そこにストレッチコードなどを引っかけて荷物をしっかりと固定することができます。
気になる走りは?
ホンダのレジャーバイクといえば、スーパーカブのコンポーネントを流用するというのが昔からのお約束であります。このダックス125もエンジンは「スーパーカブC125」などと基本的に同じもの。トランスミッションも自動遠心クラッチ式の4速です。クラッチ操作の手間がなく、シフトペダルを「ガチャン」と踏み込むだけで変速できる例のアレ。つまりAT限定の二輪免許でも運転することができます。
ルックスこそレトロですが、走行性能は現代的。幹線道路の速いクルマの流れもリードできますし、登り坂でもストレスなく進みます。
原付二種の法定速度である時速60㎞で巡航してもエンジンはまだまだ余裕といったフィーリング。一般道を普通に走行する限り、不満を感じることはないと思います。
タイヤ径が12インチと小さいので基本的には街中をキビキビと走るのに向いた特性だと思いますが、アップハンドルで乗車姿勢がゆったりしているため、片道100㎞ぐらいの走行なら苦も無くこなせそうです(個人差あり)。
旅先での気軽な寄り道が楽しい!
この手のバイクは車体がコンパクトなので、気になる道や風景を見つけたら気軽に寄り道できるのが魅力。かつてのレジャーバイクは気軽さの代償として動力性能がプアだったのですが、ダックス125では、そうした我慢を強いられることは一切ありません。おまけに往復90㎞ほど走行してみたところ、ガソリンは1Lちょっとしか減ってませんでした。あくまで参考数値ではありますけど、恐ろしいほどの低燃費です。
キャンプツーリングにおすすめする理由は?
近年はオートキャンプが隆盛ですが、キャンプ場の利用料は、クルマよりもバイクの方が圧倒的にリーズナブル。このダックス125なら移動で必要なガソリンも最小限で済み、お財布にも環境にも優しいと良いこと尽くし。同価格の「CT125 ハンターカブ」と並び、ソロキャン好きは要注目のノリモノです!
ホンダ/ダックス125
- サイズ(全長×全幅×全高):1,760×760×1,020mm
- 車両重量:107kg
- エンジン:123cc 空冷4ストロークOHC単気筒
- 最高出力:6.9kw(9.4PS)/7,000rpm
- 最大トルク:11Nm(1.1㎏‐m)/5,000rpm
- 燃料タンク容量:3.8L
- 燃料消費率:65.7㎞/L(1名乗車 WMTCモード値)
- 車両本体価格:¥440,000
- URL:https://www.honda.co.jp/Dax125/