キャンプマットの中でもちょっと高級な部類に位置するインフレータブルマット。最近は様々なメーカーから発売されていて、厚さや長さ、色、形など様々な種類があり、選択の幅が広がってきました。ただ、使用していると「インフレータブルマットである必要ってある?」と、支払った金額に対してその恩恵を100%受け切れていないのでは…と感じる場合があるのではないでしょうか。
「せっかく高価なインフレータブルマットを購入したのなら、その機能を充分に使って欲しい!」ということで、僕が旅や高所登山、ゆるキャンプで数十年使ってきた中で「ここだけおさえておけば、恩恵を受けられる」というポイントを紹介します。
インフレータブルマットってそもそも何?
キャンプマットには、空気を入れるタイプのエアーマットやUL系極薄フォームマット、ジャバラ折りや巻いて持ち運びをするクローズドセル系マットなど、様々な種類があります。(もしもマットの種類に興味がある方はBE-PAL公式youtubeのこちらをぜひご覧ください。)
そのマットのジャンルのひとつとして、インフレータブルマットがあります。このマットの特徴はおおきく3つあります。
・空気を入れるエアーマットと、スポンジを使ったマットのハイブリッド構造
・バルブを開けると空気を吸い込んでスポンジの膨らみを自動拡張してくれる
・マットに穴が空いても、スポンジ部分のおかげで多少はマットとして機能してくれる
この特徴を100%引き出せると、インフレータブルマット本来の恩恵を受けられるというわけです。
自動拡張式を使いこなそう
インフレータブルマットの一番の特徴が「自動拡張機能」です。これは、空気の出し入れをするバルブを開くと、ペタンコになっていたスポンジ部分がもとに戻るのと同時に、空気を吸い込んでくれるというものです。せっかくこの機能があるのに、実はマットを広げてすぐに空気を入れ始める人が意外と多いのです。
自動拡張機能を活かすためには、テント設営後マットを広げ、空気バルブを開いたらしばらくそのまま置いておきましょう。そうすると、マット内に空気が50%ほど勝手に入ってくれます。また、この機能を活かすためには、キャンプに出る前に一度マットを広げて、バルブを開いた状態で干してあげると、スポンジ部分の回復力が高まります。
空気の入れ具合を調整しよう
エアー式マットもそうですが、インフレータブルマットもエアーを入れる際にパンパンに膨らましがちです。その状態で寝心地が良いという方は問題ないのですが、本来は空気の入り具合を調整することで寝心地がグンと上がります。
特にインフレータブルマットはスポンジ部分があるため、空気の量を調整することで、固め、フワフワ浮遊感、柔らかめ、といった感じで自分にピッタリなマットに調整ができます。もしもまだ試したことがない方は是非調整してみてください。もしかしたら夢のような寝心地に出会えるかもしれません。
デメリットを回避しよう
インフレータブルマットのケースは、キツキツで入れるのが大変な場合が多いです。また、収納後何らかが原因でマット内にエアが入り、あとからギュウギュウになって収納袋から出すのに大苦戦してしまうこともあります。これは、バックパックで背負って行くことを想定して、なるべくコンパクトになることを前提に設定されているためです。この出し入れのしにくさはデメリットなのですが、もうはじめからこのデメリットを回避してしまいましょう。
僕がおすすめなのは、畳んだマットを簡単に収納できるくらいのサイズ感の横開きタイプの袋に変えてしまうことです。マットと同メーカーの袋にこだわらないだけで、出し入れのストレスが一瞬でなくなり、より一層インフレータブルマットを気軽に持ち出せるようになります。
せっかく購入したインフレータブルマットの能力を100%引き出して、快適な睡眠時間を過ごしてください。