外気がひんやりと冷え込んでくると、焚き火の暖かさが必須。設営が終わったら就寝間際まで焚き火といったように、この時期はもっとも焚き火を長時間楽しめる季節です。どうせ焚き火をするのであれば、ついでに極上の”焚き火炙りベーコン”をつくってみてはいかがでしょうか?
広葉樹の薪でじっくりと燻したベーコンは、そのまま酒のつまみにしても、ベーコンエッグにしても、刻んでチャーハンにしても、とにかくどう食べても旨い!ちょっとしたコツがあれば焚き火を楽しみながら簡単につくることができるので、挑戦してみてください。
材料
1:豚バラブロック
まずはメインの肉。おすすめはコストパフォーマンスが高い豚バラのブロックです。
写真は保存用も含めて多めに作ったので1.5kgですが、一人で楽しむなら500g程度がおすすめ。豚バラ肉の入手方法は、スーパーの店内でお肉を切ってパックにしているところであれば、事前にお願いすればほとんどのお店で必要量をカットして販売してくれます。
塊のお肉は値段が高いのでは?と思いがちですが、じつはスライスでも、ブロックでも、「グラム価格」なので比較的手頃な値段で入手可能です。
2:その他の食材
その他必要なのは、豚バラブロックに味をつけるためのものなどです。基本食材を紹介しますが、それ以外でも好きなものを入れてオリジナルテイストをつくるのもいいと思います。
・塩
・コショウ
・オリーブオイル
・タイム
・ローズマリー
・ニンニク
・ジッパー付きの袋
香草類は、少し甘みを加えたい場合はパイナップルや蜂蜜などを加えると、味だけではなく肉が軟らかくなってより美味しくなります。ただし、糖分はお肉を炙った際に焦げやすくなるので注意が必要。台湾風にしたい方は八角などをいれてもいいかもしれません。
つくりかた
1:豚バラ肉のドリップを拭き取る
新鮮なお肉は、表面に様々な水分(ドリップ)が浮いてきます。キッチンペーパーなどで両面、そして隙間までしっかりと拭き取っておきます。
2:フォークで豚バラ肉に穴を空ける
豚バラ肉全体をフォークでまんべんなく刺します。こうすることで、塩分などが染み込みやすくなります。どれくらい、何回刺せば良いかなどはあまり気にせず、あくまで”適当”で大丈夫!
3:塩コショウして、ニンニクをすり込む
塩コショウをし、すりおろしたニンニクをお肉にすり込みます。
お肉は厚みがあるため、思っているよりかなり多めにふった方が、食べたときの味が良くなります。また、これら香辛料はお肉を腐りにくくする効果もあります。ニンニクはチューブタイプでもいいのですが、生のニンニクの方が香りが高く美味しさが増します。
4:オリーブオイルと香草を入れてよくもみこみ、寝かせる
お肉をジッパー付きの袋に入れた後、オリーブオイルをお肉全体に行き渡る程度に入れ、さらに香草をちぎって両面に入れます。
お肉全体に味が染み込むようによく揉み込み、一度お肉を寝かせます。冬場はお肉が腐りにくいので、常温で1時間、余裕があるときは、前の日に仕込みをしてひと晩置くとより味がよくなります。
5:肉にS字フックをかけて吊す準備をする
豚バラ肉をじっくり炙るために、炙り作業は三脚などで吊します。そのために、豚バラ肉の四つ角にS字フックをかけておきます。S字フックは肉の端に差してしまうと、お肉が途中で切れて落ちてしまったりするので、お肉にしっかりと厚めにかけておくのがポイント。
6:お肉をじっくり炙る
下準備ができたら、あとはじっくりと焚き火の熱と煙でベーコンにしていきます。コツは焚き火の熱を当てすぎないこと。熱を当てすぎるとただの豚バラ焼きになってしまうので、つねに遠火でじっくり熱を加え、メインは煙で燻していくようなイメージで面倒を見ていきます。
お肉は少し熱が加わってくると油が落ちて、さらにひとまわり小さくなってきます。いぶしにムラが出ないように、時々長方形の各辺が下になるように吊し向きを変えてあげたり、焚き火の火力をコントロールをしてあげるときれいで美味しいベーコンになってくれます。
時間は天候や気温、お肉のサイズで大きく変わりますが、おおよそ2時間から3時間を目安に、時々肉をそいで味見をしながら仕上げていきます。
7:仕上がり確認
時々仕上がり具合を確認して、お肉がほんのりピンク、でも生ではない感じに仕上がっていれば完成!まだ生っぽいドリップが出るようなら再度じっくり炙るようにしましょう。もしも温度計があれば、肉の内部が70度以上になっていれば完成です。
※焼け具合はしっかりと確認してください。
8:美味しく食べる
おいしい炙りベーコンが完成したら、お好きなように食べるだけです。
そのまま食べても美味しいですし、写真の様に一度焼いても味がグッと凝縮されて美味しいんです!
基本は焚き火遊びをしながら、時々面倒をみれば簡単に美味しい焚き火炙りベーコンがつくれます!焚き火時間が長く楽しめるシーズンだからこそ、美味しい時間も一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?